北朝鮮が先月２０日に鉄道を利用してロシアに砲弾など軍需物資を提供したと、東京新聞が２２日、匿名の消息筋を引用して報じた。

報道によると、軍需物資を積んだ列車は北朝鮮東北部にある羅先特別市の豆満江（トゥマンガン）駅とロシア沿海州のハサン駅をつなぐ鉄道を利用した。両駅は豆満江を間に挟んでいる。東京新聞は北朝鮮が鉄道を利用して武器を提供したのは初めてだと伝えた。

東京新聞は、北朝鮮が武器取引前にロシアと数カ月間、数百万ドル規模の砲弾とロケット弾を販売するための交渉をした、と報じた。また、北朝鮮が数週以内に対戦車砲弾、対空ミサイル数千発を含む軍需物資を追加でロシアに輸送すると伝えた。


これに先立ち米ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）は９月５日、ロシアがウクライナ戦争で使用する砲弾とロケット数百万発を購入した、と報道した。先月２日には米国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官も「北朝鮮が中東や北アフリカ国家に送る形で、ロシアに相当な量の砲弾を提供したという情報を受けている」と発言した。

これに対し北朝鮮国防省は「ロシアと武器を取引したことはない」という談話を発表した。北朝鮮のロシア大使館側も「すべて事実でない嘘」という立場を明らかにした。