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「シンガポールVIPクラブにはマオタイ急増」…自国を離れる中国の富豪たち(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◇「シンガポールVIPクラブにマオタイの注文急増」

フィナンシャル・タイムズ(FT)は「シンガポール内のファミリーオフィスはコロナパンデミックが始まってから3年間で約3倍規模に増え、現在約1500カ所に達すると推定する」とし「増加分のほぼ半分以上が中国本土富裕層が預けた資産」と伝えた。ある資産管理会社関係者もSCMPに「現在600カ所以上のファミリーオフィス設立申請がMASに入っており、承認手続きを踏んでいる」とし「このうち半分以上が香港を含む中国出身の富裕層家族」と述べた。

中国富裕層の移住が増えてシンガポール商圏も変化の風が起こっている。SCMPは「シンガポールには高価な費用を出さなければならない華やかなワイン・カクテルバーが多いが、ここには中国人を対象にしたVIPクラブと高級レストランがたくさん作られている」とし「最近オープンしたクラブでは会員券の価格が少なくとも5万シンガポールドルするが、50席全席がオープン初日に完売した」と伝えた。あわせて「これらのクラブではウイスキーとワインの代わりに中国人の郷愁を慰める伝統酒マオタイ(茅台)の需要が急増した」と付け加えた。


◇「中国語が通じるシンガポールがいい」

中国富裕層がシンガポールを移民先として好む理由はさまざまなものがある。まず中国系人口が多い。シンガポール市民と永住権者のうち約4分の3が中国系だ。マレー系(13.5%),インド系(9%)よりもはるかに多い。中国本土と地理的に近く、中国語が公用語という点も生活するのに有利な点の一つだ。SCMPは「安定した政治環境と所得税の負担が少ない要素によって、裕福な中国人がシンガポールを金融資産を保管する安全な避難所と感じている」とし「良質の教育システム、相対的に高い給与などにより、ファンドマネジャーなど中国内の専門職従事者もシンガポールに移住している」と伝えた。

シンガポールでは新型コロナ拡散以降、移民を積極的に奨励した。これによって過去3年間で人口が増えた。非居住者を含むシンガポール全体人口は今年基準564万人で、昨年より3.4%増加した。

中国富裕層の「チャイナラン」は当面続く見通しだ。新型コロナによる混乱状況が依然と落ち着かないうえ、習近平国家主席が第3期に入って共産党当局の権威的統制が緩和される兆しが見られないためだ。来年シンガポールに定着する計画を立てている中国人クリスティーン・チャンさんはSCMPに「振るわない内需経済、新型コロナの混乱状況に加えて中国では(富裕層を中心に)さらに厳格な税務調査が行われていて資産が減るよりほかない」とし「重要なことはこのような状況がどれくらい長く続くのか分からないということ」と述べた。


「シンガポールVIPクラブにはマオタイ急増」…自国を離れる中国の富豪たち(1)

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