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日本の新安保戦略に「北朝鮮は重大かつ差し迫った脅威」記述

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

岸田文雄首相

日本政府が年内に改正する外交・安全保障政策指針である「国家安全保障戦略」で、北朝鮮を「重大かつ差し迫った脅威」と記述した内容を維持することにした。中国に対しては「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と表現する。

8日、読売新聞によると、日本政府は前日このような内容が盛り込まれた国家安保戦略の骨子案を与党に示した。現在日本の国家安保戦略は2013年安倍晋三政権時に作成されたものだ。北朝鮮に対しては「重大かつ差し迫った脅威」としているが、今回の改訂版でもこれをそのまま維持する。

また、現在の文書で「国際社会の懸念」と記述されている中国に対する表現は「これまでにない最大の戦略的な挑戦」に変更される。米国と北大西洋条約機構(NATO)の戦略文書で中国を「挑戦」と記述していることに歩調を合わせるものだ。読売は「『挑戦』との記述は、中国に最大限の警戒感を示しつつ、『建設的で安定的な関係』を目指す日本の立場を反映したもの」と分析した。


ロシアに対してはウクライナ侵略で国際秩序の根幹を揺るがしたとし、欧州にとって「直接の脅威」であり、日本周辺では中国と連携を深めているため、安保上の「強い懸念」と表現した。

◇長射程ミサイルに5兆円投入

日本政府は国家安保戦略など3大安保文書を来週の閣議で決める予定だ。この文書には敵ミサイル基地などの攻撃が可能な「反撃能力」の確保などの内容が新たに盛り込まれる。

共同通信は7日、日本政府が反撃能力の核心である長射程ミサイルの開発と配備に今後5年間で5兆円を投じる予定だと報じた。岸田文雄首相は前日、関連長官に今後5年間で防衛費として43兆円を確保するよう指示したが、このうち5兆円を長射程ミサイルに投じる計画だ。

具体的には国産「12式地対艦誘導弾」の射程距離を伸ばし、地上はもちろん艦艇と航空機からも発射することができるように改良作業を進めるために計1兆円を投じる計画だ。また、沖縄諸島や尖閣(中国名・釣魚島)など島しょ防衛用として使う高速滑空弾と音速の5倍以上にで飛行する極超音速誘導弾の研究開発にも財源が確保された。

この他、米国製巡航ミサイル「トマホーク」を最大500発まで購入する方案も推進している。

◇米国、「日本の防衛費増額を歓迎」

一方、日本経済新聞は8日、日本政府が安保文書改正を完了して反撃能力保有を確定すれば、米軍と協議して共同運用する方案を推進していると報じた。米軍が衛星などで得た情報を基に反撃の精密度を高めるためだ。

日経は「日本は他国領域内の標的を探る能力が低い」とし、反撃能力を行使するには情報収集・監視・偵察などの分野で米軍と協力する必要があると伝えた。続いて「米国はアジアで北朝鮮や中国を射程に入れる地上発射型の中距離ミサイルを持っていない」とし「日本が反撃手段を持って米国と連携すれば統合抑止の実効性が高まる」と展望した。

米国務省は7日(現地時間)、日本政府の防衛費増額方針に関連して「防衛(費)支出に対する日本政府の発表を歓迎する」と明らかにした。ネッド・プライス報道官はこの日の会見で地政学的安保危機の増大を理由に、日本が段階的に防衛費を増額することを決めたことに対してコメントを求められると「北朝鮮の挑発に伴う安保的挑戦がさらに深刻化した」と述べた。



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