北朝鮮が新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17型」の試験発射成功を主張し、過去とは異なり「金正恩一家」が感情を加減なく表現する場面などが映された映像を住民に公開するなど、新しい大衆宣伝戦を繰り広げて注目される。
労働新聞は19日、ミサイル発射現場の様子が写された写真23枚を関連記事とともに公開した。世間の関心は射程距離1万5000キロに達するICBMの実際の姿とともに、初めて公開した金委員長の次女の姿に集まった。ところが、金委員長の娘に劣らず関心を集めたのは、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長の姿だった。
写真の中に登場した金与正氏は普段とは違った。与正氏はICBM発射直後と推定される場面で、金正恩氏の後ろで感情を抑えられず激しく歓呼している。
与正氏は「金氏一家」を指す「白頭血統」の中心人物で、現在対米・対南政策を総括するコントロールタワーを担当している。韓米に向かって連日暴言に近い毒舌を吐き出してきた与正氏の軽そうな姿をそのまま流したこと自体が異例だ。
与正氏のこのような姿は、8月に北朝鮮が新型コロナウイルス感染症の終息を宣言した全国非常防疫総会での肉声演説を初めて公開した時に見せた真剣なイメージとは大きくかけ離れている。
匿名を求めた国策研究機関研究委員は「北朝鮮が3代にわたって受け継いできた宿願事業を達成したという喜びと強い達成感を住民に生々しく伝えようとしたものとみられる」とし、「対北朝鮮制裁・新型コロナ・自然災害という『三重苦』で食糧問題まで浮き彫りになった状況で、住民の結束と士気を高めようとする側面もあっただろう」と話した。
白頭血統の権威に重点を置いた報道パターンから抜け出し、喜びの感情をそのまま表出する場面を放送し、ICBM成功の対内宣伝効果を極大化するための新しい宣伝術が稼動しているという意味に読まれる。
北朝鮮のメディアに登場する金正恩氏の姿も、過去とは大きく変わった。
北朝鮮メディアは最近、金正恩氏が娘と一緒に登場した姿を大々的に報じているが、これは過去の金正日(キム・ジョンイル)体制で金正恩氏の存在自体が極秘とされていた時とは完全に変わったものだ。特に、北朝鮮メディアは、娘と同行した金正恩委員長が娘を抱いて喜んだり、耳打ちしたりする姿を見せるなど、一般の父としてのイメージを強調した。
このような変化は、過去の金氏一家が白頭山で星飾りのついた白馬に乗った姿などを露出し、謹厳な白頭血統のイメージを強調してきた北朝鮮の従来の宣伝術に比べても大きな違いを見せている。
この他、朝鮮中央テレビは、金委員長がミサイル発射の功労者たちと記念写真を撮影する姿を伝えたが、歓呼していた軍人の一部が滑って移動式ミサイル発射台(TEL)の下に落ちるやや危険な場面までそのまま報じた。
国連人権決議案に反発する過程で梨泰院(イテウォン)惨事を取り上げ、韓国政府を非難した北朝鮮が、自分たちを批判する口実になりうる落下事故の場面をそのまま公開したのも異例のことだ。
これに対して、外交関係者は、北朝鮮が26日に今回の「火星17型」発射に使用された第321号TELに共和国英雄称号を与えたことに関係があると分析している。原州漢拏(ウォンジュ・ハンラ)大学のチョン・デジン教授は「北朝鮮が該当発射台車両を核武力建設の歴史的象徴物として活用しようとしているとみられる」とし「大きな事故ではなかった可能性が高いため、軍人たちが熱烈に歓呼する姿をそのまま露出した」と述べた。
労働新聞は19日、ミサイル発射現場の様子が写された写真23枚を関連記事とともに公開した。世間の関心は射程距離1万5000キロに達するICBMの実際の姿とともに、初めて公開した金委員長の次女の姿に集まった。ところが、金委員長の娘に劣らず関心を集めたのは、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長の姿だった。
写真の中に登場した金与正氏は普段とは違った。与正氏はICBM発射直後と推定される場面で、金正恩氏の後ろで感情を抑えられず激しく歓呼している。
与正氏は「金氏一家」を指す「白頭血統」の中心人物で、現在対米・対南政策を総括するコントロールタワーを担当している。韓米に向かって連日暴言に近い毒舌を吐き出してきた与正氏の軽そうな姿をそのまま流したこと自体が異例だ。
与正氏のこのような姿は、8月に北朝鮮が新型コロナウイルス感染症の終息を宣言した全国非常防疫総会での肉声演説を初めて公開した時に見せた真剣なイメージとは大きくかけ離れている。
匿名を求めた国策研究機関研究委員は「北朝鮮が3代にわたって受け継いできた宿願事業を達成したという喜びと強い達成感を住民に生々しく伝えようとしたものとみられる」とし、「対北朝鮮制裁・新型コロナ・自然災害という『三重苦』で食糧問題まで浮き彫りになった状況で、住民の結束と士気を高めようとする側面もあっただろう」と話した。
白頭血統の権威に重点を置いた報道パターンから抜け出し、喜びの感情をそのまま表出する場面を放送し、ICBM成功の対内宣伝効果を極大化するための新しい宣伝術が稼動しているという意味に読まれる。
北朝鮮のメディアに登場する金正恩氏の姿も、過去とは大きく変わった。
北朝鮮メディアは最近、金正恩氏が娘と一緒に登場した姿を大々的に報じているが、これは過去の金正日(キム・ジョンイル)体制で金正恩氏の存在自体が極秘とされていた時とは完全に変わったものだ。特に、北朝鮮メディアは、娘と同行した金正恩委員長が娘を抱いて喜んだり、耳打ちしたりする姿を見せるなど、一般の父としてのイメージを強調した。
このような変化は、過去の金氏一家が白頭山で星飾りのついた白馬に乗った姿などを露出し、謹厳な白頭血統のイメージを強調してきた北朝鮮の従来の宣伝術に比べても大きな違いを見せている。
この他、朝鮮中央テレビは、金委員長がミサイル発射の功労者たちと記念写真を撮影する姿を伝えたが、歓呼していた軍人の一部が滑って移動式ミサイル発射台(TEL)の下に落ちるやや危険な場面までそのまま報じた。
国連人権決議案に反発する過程で梨泰院(イテウォン)惨事を取り上げ、韓国政府を非難した北朝鮮が、自分たちを批判する口実になりうる落下事故の場面をそのまま公開したのも異例のことだ。
これに対して、外交関係者は、北朝鮮が26日に今回の「火星17型」発射に使用された第321号TELに共和国英雄称号を与えたことに関係があると分析している。原州漢拏(ウォンジュ・ハンラ)大学のチョン・デジン教授は「北朝鮮が該当発射台車両を核武力建設の歴史的象徴物として活用しようとしているとみられる」とし「大きな事故ではなかった可能性が高いため、軍人たちが熱烈に歓呼する姿をそのまま露出した」と述べた。
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