「この子、ダンス上手いね（Ｂａｉｌａ　ｂｉｅｎ　ｅｓｔｅ　ｅｈ）」

イングランド・プレミアリーグ得点王出身のセルヒオ・アグエロ（３４・アルゼンチン）が自身のソーシャルメディアツイッターにスペイン語で書き込んだコメントだ。アグエロはカタール・ワールドカップ（Ｗ杯）の開幕式で、ＢＴＳ（防弾少年団）のジョングクが公演を披露することをテレビで視聴する映像を掲載し絶賛した。そのツイートには「いいね」が２５万個以上押され、５万４０００件がリツイートされた。２０１４－１５シーズンのプレミアリーグ得点王出身もジョングクのダンスに魅了された。

史上初の中東Ｗ杯であり、冬季Ｗ杯、その華やかな幕をジョングクが開けた。ジョングクは同日、カタール・アル・ホールのアル・バイト・スタジアムで開かれた開幕式の舞台に上がった。黒い衣装を着たジョングクは、サッカー場の真ん中の舞台でＯＳＴ（主題歌）『Ｄｒｅａｍｅｒｓ』を歌いながら切れ味抜群のダンスを披露した。カタールの歌手ファハド・アルクバイシさんとともに熱唱した。


観客席に「イングランドサッカースター」デビッド・ベッカム、「ブラジルサッカー皇帝」ロナウドをはじめとする６万人余りが見守っていたが、ジョングクはＢＴＳのメンバーなしで一人で舞台に立っても気後れしなかった。ジョングクは「Ｌｏｏｋ　ｗｈｏ　ｗｅ　ａｒｅ．　ｗｅ　ａｒｅ　ｔｈｅ　ｄｒｅａｍｅｒｓ．　ｗｅ＇ｌｌ　ｍａｋｅ　ｉｔ　ｈａｐｐｅｎ＇ｃａｕｓｅ　ｗｅ　ｂｅｌｉｅｖｅ　ｉｔ（僕らを見て、僕らは夢を追う人々。僕らは実現させる、なぜなら信じているから」という歌詞を甘い声で熱唱した。

この日の開幕式には有名俳優モーガン・フリーマンさん、希少病を克服したカタールの有名人アル・ムフタさん、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アール＝サーニー国王が登場した。しかし、ハイライトであり、最も注目を集めたのはジョングクだった。

これまでＷ杯のテーマ曲はリッキー・マーティン、シャキーラ、ジェニファー・ロペスなどワールドスターが歌った。Ｋ－ＰＯＰのソロ歌手が初めて歌った単独Ｗ杯ＯＳＴだ。

ジョングクが歌った『』は全世界１０２カ国のｉＴｕｎｅｓ「トップソング」チャートのトップにのぼった。ジョングクはリアルタイムの検索語トレンド１位にものぼった。国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）がユーチューブを通じて公開したジョングクの開幕式公演映像は、７時間で再生回数２６０万件を超えた。「とても美しく魅力的で、世界で最も偉大な芸術家の一人」というコメントも伝えた。

現地メディア「ザ・ペニンシュラ・カタール」も「ジョングクが開幕式で素敵な舞台を披露した」と伝えた。ＢＴＳメンバーのＲＭも「かっこいい」、シュガは「スタジアムのチャンバ（経歴、年輪）」と感心した。

ジョングクはファンとの疎通プラットフォームＷｅｖｅｒｓｅを通じて「緊張しなかったといえば嘘で、舞台から降りてきた後『私が緊張していたんだ』と感じた。開幕式の舞台より（代表チームの）選手の方々に会う前にもっと緊張した。選手たちのフォースが半端なかった」と感想を述べた。ジョングクは一昨日、韓国サッカー代表チームの練習場ドーハのアル・エグラ・トレーニングセンターを訪れ、孫興民（ソン・フンミン）をはじめ代表チームの選手たちと記念写真を撮影した。

韓国ネットユーザーは「他国のＷ杯開幕式で韓国歌手がメイン舞台だなんて」「クッポン（過度な愛国主義）が込み上げる」、「開幕式をサッカーで言えばジョングクのＭＯＭ（Ｍａｎ　Ｏｆ　ｔｈｅ　Ｍａｔｃｈ）」という反応を示した。