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司法リスク現実化、危機に向かう韓国最大野党(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表

韓国最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の「司法リスク」が民主党の危機感を高めている。李代表の最側近の鄭鎮相(チョン・ジンサン)代表室政務調整室長が19日に拘束されると、親明(親李在明)系の野党議員7人が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の退陣を要求するろうそく集会の演壇に立った。これに対し与党が激しく反応したほか、民主党内でも「司法リスクで党全体が埋没してはいけない」という反発が出ている。李代表の司法リスクとこれを防御するための「路上の政治」が民主党の危機をさらに高めているという診断が出ている。

親明系議員が街に出たのは、鄭室長の拘束から15時間後だった。民主党議員6人(安敏錫、姜ミンジョン、金容民、兪訂ジュ、梁李媛瑛、黄雲夏)と閔炯培(ミン・ヒョンベ)無所属議員は10日午後6時ごろ、ソウル市庁付近でろうそく集会の演壇に立ち、「野党殺しに没頭する尹錫悦は退け」「事件捏造政治検察を解体しよう」などと叫んだ後、マイクを握った。現政権に入って多数の民主党議員が政権退陣集会に登場したのは今回が初めてだ。

民主党議員らは「梨泰院(イテウォン)惨事」国政調査の受け入れなどと同時に尹大統領の退陣を要求した。「尹錫悦政府は『人間狩り』をやめろ。やめることも反省することもできなければ、その場から退け」(兪訂ジュ)、「10・29惨事の本当の主犯の尹錫悦は責任を取れ」(閔炯培)という主張だった。出席議員のうち最多選出(5選)の安敏錫(アン・ミンソク)議員は「尹錫悦政権は李明博(イ・ミョンバク))政権よりも邪悪で、朴槿恵(パク・クネ)政権よりも無能だ。今日のこの時間以降、我々と皆さんは同じ船に乗る」とし、場外闘争を続けていく考えを明らかにした。金容民(キム・ヨンミン)議員は集会の翌日(20日)にも「国民の力が歴史に罪を犯さないよう、国民の退陣行列に参加してほしい」とフェイスブックに書いた。


強硬派が始めた場外闘争に、朴洪根(パク・ホングン)民主党院内代表は20日、「個別議員の政治的行動にすぎない」と述べた。しかし李代表を狙った検察の捜査については「鄭室長は昨年の大統領選挙当時に一緒だったが、決して検察が主張するような問題を起こす人ではないというのが私の確信」として反発した。李在明代表も19日、フェイスブックで「有検無罪、無検有罪」という表現を使って検察の捜査を「捏造」と規定した。続いて「捏造の刀剣をいくら振り回しても真実は沈没しないと信じる」とコメントした。党指導部が場外集会と距離を置いているにもかかわらず、検察に向けては「標的と結論を決めておき、ない罪をあるものにする捜査は正義になることはない」(林五卿報道官)という基調を維持している。

こうした立場は民主党院内指導部が169議席の優位を前に出して計画する「法歪曲罪新設」にも表れている。「法歪曲罪」とは、検事・判事が不当な目的で法を歪めて適用し、当事者の一方を有利・不利にした場合に処罰する法案。民主党指導部の議員は「李代表のための防御ラインを構築するのに当分は党の力を集めるしかない」と述べた。

半面、非明(非李在明)系議員の間では「もう李代表の『司法リスク』への対応に関連して党の舵を切るべきだ」という声が徐々に広がっている。鄭室長と金副院長の防御にさらに深く足を踏み入れる場合、今後の捜査や裁判の結果によっては民主党全体が致命傷を受けかねないという判断のためだ。民主党の重鎮議員は強硬派中心の対応闘争について「出口戦略を残すべきだが、抜ける穴さえもふさいでいる」ともどかしさを表した。8月の全党大会当時から李代表の「司法リスク」が取り上げられてきただけに、「強硬闘争モードは当初から親明界一色で構成されてきた党指導部の胎生的限界」(民主党議員)という声も出ている。


司法リスク現実化、危機に向かう韓国最大野党(2)

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