リヤカーに廃品を載せて引く高齢者 キム・ソンテ記者
68歳のチョン・イルヒョンさんは4年ほど前に退職した後から急激に生活が崩れた。チョンさんは「一日中することがないので無気力、うつ病になった」とし「このままでは死んでしまうと思って警備員の仕事でも探しているところ」と語った。
このように物質的貧困に続く精神的貧困が深刻だ。ソウル女子大社会福祉学科のチェ・ヘジ教授は「貧困と健康状態が自殺の背景なら、具体的に自殺を呼ぶのは心的孤独といえる」とし「自分はこの社会で必要のない存在なのかという疑問と挫折が極端な選択につながったりする」と話した。
中央大社会学科のイ・ミンア教授は「過去の65歳以上と現在の65歳以上は肉体的、精神的にかなり違う」とし「まだ元気な65歳以上の高齢者に適切な再就職の機会をつくり、人生二毛作に進むようにするのが社会の役割」と述べた。
韓国経済研究院によると、退社後1年以内に賃金勤労者として再就職する比率は25-54歳の場合は53.4%だったが、65-74歳の再就職率は24.1%で半分にすぎない。正規職、非正規職など雇用形態別にみると、中・高齢層では良質の雇用の減少はさらに目立つ。65-74歳の1年以内の再就職者の場合、正規職への再就職率は4.3%にすぎず、高齢者の雇用の質が大きく落ちると分析された。
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