ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領
16日(現地時間)、ウクライナ現地メディアのキーウ・インディペンデントによると、ゼレンスキー大統領は同日、「西側諸国からプーチン大統領が直接ウクライナとの交渉を望んでいるというシグナルを受けた」と明らかにした。具体的にどのようなルートなのかは言及しなかった。また「クレムリンに通常の非公開交渉ではなく、公開交渉を逆提案した」と明らかにした。
タス通信などによると、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は同日、記者団とのテレビ会議で、「公開交渉は想像し難い。明らかなことはウクライナがいかなる交渉も望んでいないということだ」と主張した。ペスコフ報道官は「米国は望むならウクライナを交渉の場に戻らせることができ、わが国の憂慮を考慮することもできる」と付け加えた。
最近、米国が今年の冬を交渉の機会と見なしてウクライナとロシア間の平和交渉の可能性を模索しているという観測が提起されている。今月初め、ジェイク・サリバン米国家安保補佐官がウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領に交渉の可能性を打診したという外信報道が出たりもした。
14日には米中央情報局(CIA)のウィリアム・J・バーンズ長官がトルコでロシア対外情報局(SVR)のセルゲイ・ナルイシキン長官に会った。米国側はこの会談でロシアの核兵器使用の可能性を懸念しただけで、終戦や平和交渉などを議題に上げなかったと一線を画したが、翌日バーンズ長官がゼレンスキー大統領と会談して注目を集めた。
ウクライナへの軍事支援を主導している米国では、ウクライナの勝利戦略そのものに疑問を提起し、交渉論を提起する声もあがる。
ブルームバーグ通信・CNNなどによると、マーク・ミリー米統合参謀本部議長は16日、ワシントンDCのペンタゴンで開かれた記者会見で「ウクライナは軍事的に全勝する可能性が小さい」とし「これはクリミア半島を含め、ロシアが占領中のすべての領土を修復することができないという意味」と述べた。
ミリー議長は「ロシア軍を追い出すための政治的解決策があり得る」とし「(現在)ロシア軍が深刻な打撃を受け、ウクライナが交渉で優位を占めることができるだろう」と説明した。ただ、「ウクライナに交渉を圧迫するのではなく、(交渉は)全面的にウクライナ側が決める問題だ」という立場を繰り返した。
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