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【社説】尋常でないレゴランド発の資金市場不安=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府と韓国銀行が資金市場安定に向け緊急対応に出た。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相と李昌ヨン(イ・チャンヨン)韓国銀行総裁、金周顕(キム・ジュヒョン)金融委員長らがきのう非常マクロ経済金融会議を開いた。この席では企業の資金難を軽減するため社債市場に50兆ウォン以上の流動性を供給することに決めた。債券市場安定ファンドと中小企業銀行、産業銀行、信用保証基金など政策金融機関を総動員する。

韓国銀行は金融通貨委員会で銀行の貸付余力を拡大するための緊急措置を協議することにした。銀行が韓国銀行から資金を借り入れる際に担保として預ける有価証券(貸付適格担保証券)に銀行債などを含む案だ。コロナ禍が発生した2020年3月にも韓国銀行は1年間の期間限定でこうした措置をしたことがある。

最近社債・企業手形(CP)市場では格付けが比較的良好な大企業まで資金調達が厳しくなっている。ある大手企業は社債1500億ウォン相当を発行しようとしたが需要予測で大規模未達が発生した。別の大手企業は市場での調達が不如意なため系列会社から3カ月の短期資金5000億ウォンを借り入れた。


そうでなくても不安だった資金市場に直撃弾を飛ばしたのは江原道(カンウォンド)のレゴランド不渡り問題だ。江原道が支払いを保証した資産流動化企業手形(ABCP)2050億ウォン相当は結局不渡り処理された。自治体が保証した債券まで安全でないとの話に投資心理が急速に冷え込んだ。特に不動産プロジェクトファイナンス(PF)貸付の不健全化を懸念する声が大きくなっている。

中堅・中小企業の資金事情は大企業よりはるかに深刻だ。年10%以上の金利を提示しても投資家を見つけるのは容易でない状況だ。金融投資協会によると非優良社債(BBB-等級、3年物)利回りは21日に年11.59%まで上昇した。金融危機の衝撃が残っていた2010年1月以来12年9カ月ぶりの高水準だ。

韓国と米国の中央銀行が金利引き上げを継続するのも企業の資金調達環境を悪化させる要因だ。米国の中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)は来月初めの会議で追加利上げを予告した。韓国銀行としては外国人資金の流出を制限しウォン安を防衛するためには追加利上げは避けられない。

政府と韓国銀行が共同で市場の沈静化に出たが一気にすべての問題が解決できると期待するのは難しい。今回のレゴランド発の流動性悪化は危機の始まりにすぎず、今後さらに厳しい状況がやってくる可能性もある。もちろん投資の責任は一次的に投資家本人が負わなければならない。モラルハザードがあってもならない。だが政府と韓国銀行はいかなる場合にも流動性悪化が金融危機のようなシステムリスクに拡大しないよう総力を挙げなければならない。万一堅実な企業まで一時的な流動性不足で黒字で不渡りを出すことは防がなければならない。



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