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韓国南海岸にイワシの群れ…「地震の前兆?」 怪談の真実は

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

19日午後、釜山海雲台海水浴場に出没したイワシの群れ [写真=釜山海雲台区]

最近のイワシの大量死に続いて、釜山(プサン)・慶南(キョンナム)沖で数十万匹と推定されるイワシの群れが出没し、その原因に関心が集まっている。

◆黒い塊…慶南南海岸から釜山まで

国立水産科学院によると、慶尚南道南海の康津(カンジン)湾から統営(トンヨン)、馬山(マサン)、鎮海(チンヘ)など慶南地域の南海岸全域と釜山沖の一部でイワシの群れが相次いで出没している。19日午前、釜山海雲台(ヘウンデ)海水浴場の40-50メートル沖に数百メートルの帯状のイワシの群れが発見された。15、16日には慶南統営閑山面(ハンサンミョン)沿岸でもイワシの群れが真っ黒な帯状で移動する姿が確認されていた。


先月30日から鎮海湾全域にイワシの群れが現れている。このためイワシを餌とするタチウオやサワラを狙った釣り人が集まったりした。鎮海湾一帯ではイワシの大量死までが発生し、昌原市が処理したイワシは約202トンにのぼった。このうち馬山湾で発見されたイワシの大量死が105トンで、半分以上を占めた。国立水産科学院は鎮海湾一帯でのイワシ大量死の原因を「酸素不足による窒息死」と明らかにした。

◆類例ある…1987年に20万トン近い漁獲量

イワシの大量死の原因が酸素不足による窒息死という結論が出た後、釜山・慶南を中心に大規模なイワシの群れが確認され、原因に対する関心が高まっている。イワシは主に近海に生息する温帯性魚種で、鎮海湾や馬山湾のような内湾、海水浴場のような内海ではあまり見られない。このために「地震や津波など大きな自然災害の前兆」という怪談までが出ているほどだ。

しかし国立水産科学院は国内でイワシ資源自体が大量に増えた類例があると伝えた。水産科学院によると、35年前の1987年には国内イワシ漁獲量が19万4000トンにのぼった。その後は毎年漁獲量が急減し、2006年にはゼロとなった。漁獲量は2011年に2400トン、2017年には8100トンまで増えた。国内のイワシはほとんどが南海岸産で、漁獲量が多い時は東海岸と西海岸でも見られた。

◆水産科学院「イワシ、日本で増えれば韓国でも増加」

水産科学院は済州(チェジュ)東部と日本西部海域で産卵したイワシの個体数が増え、イワシの群れが現れたと推定している。同一生息地にいたイワシの個体数が急増し、餌などの資源が不足すると、生息地が拡大したというのが、関係当局の判断だ。

南海岸にイワシの群れが出没したことに関連し、水産科学院は日本との関連性を集中的に調査している。水産科学院が日本の資料を受けて1956年から2021年まで整理した韓国・日本の年度別イワシ漁獲量グラフをみると、両国の増減パターンはほぼ一致する。国内で10万-19万トンのイワシが水揚げされた1983-90年、日本の漁獲量は300万-400万トンだった。漁獲量が8-200トンに減少した2001年から2010年の間、日本も2万700トン-17万8000トン程度にすぎなかった。韓国で8100トンだった2017年からは日本でも50-60万トンの漁獲量となっている。国内のイワシ個体に影響を及ぼす日本西部(東シナ海北部)の漁獲量は昨年の7万トンから今年は10万トン、来年は14万トンと予想される。しかし正確な原因を分析するためには研究がさらに必要というのが水産科学院の立場だ。

◆海水浴場に出現…「捕食者避けた可能性も」

水産科学院は基本的な原因として個体数の増加がイワシの群れの背景と推定している。このほか、捕食者を避けて入ってくるケース、夜間に餌を求めて明かりを追って入ってくるケースも考慮している。

水産科学院の関係者は「海雲台の場合、イワシが餌とする動物プランクトンがほとんどなく、捕食者を避けたか、夜間に餌を求めて明かりを追ってきた可能性もある」とし「全般的にイワシの群れが出没した理由は基本的に個体数が急増したためと判断する」と述べた。



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