「国民打者」李承ヨプ（イ・スンヨプ、４６）がプロ野球の斗山（ドゥサン）ベアーズを指揮する。

斗山球団は１４日、「第１１代監督に李承ヨプを選任した」と発表した。契約期間は３年。新人監督では過去最高額となる計１８億ウォン（約１億８０００万円、契約金３億ウォン、年俸５億ウォン）でサインした。

斗山は今季を最後に８年間（２０１５－２２年）指揮した金泰亨（キム・テヒョン）監督（５５）と別れた。金監督は７年連続で韓国シリーズ（２０１５－２１年）に進出、３回の優勝（１５、１６、１９年）を果たして名将に加わった。金監督は大物スター出身でない。斗山は新しい指令塔に超大型スターを選任して反騰に挑戦することを決め、李承ヨプにオファーを出した。


李承ヨプは韓国野球の最高打者だ。慶商中－慶北高を経て１９９５年にサムスン・ライオンズでプロデビューした李承ヨプはＫＢＯリーグだけで４６７本塁打をマーク、日本プロ野球時代を含めて韓日通算６２６本塁打の金字塔を打ち立てた。通算本塁打１位、シーズン最多本塁打（２００３年、５６本）も保持する。

通算１０９５試合に出場し、打率３割０分２厘、４６７本塁打、１４９８打点。現役時代には最優秀選手（ＭＶＰ）と本塁打王をそれぞれ５回ずつ、ゴールデングラブ賞を１０回受賞した。

日本プロ野球（千葉ロッテ、読売、オリックス）では２００４年から１１年まで８年間プレーし、日本シリーズ優勝を２回経験した。日本プロ野球では７９７試合、打率２割５分７厘、１５９本塁打、４３９打点。

太極マークを付けても大活躍した。オリンピック（五輪）金メダル（２００８年）、銅メダル（２０００年）、アジア競技大会金メダル（２００２年）、ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）３位（２００６年）などだ。李承ヨプは重要な試合で劇的な本塁打を放った。ファンが「李承ヨプの本塁打にはストーリーがある」と話す理由だ。

引退後にはＫＢＯリーグ解説委員として活躍した。解説委員として選手らと会い、ＫＢＯ広報大使と技術委員として活動した。

斗山球団は「李承ヨプ新監督の名前ではなく指導者としての哲学とビジョンに共感を形成した。ベテランと若手選手の新構造化を通じて斗山ベアーズのさらなる飛躍を率いる適任者と判断した」と明らかにした。

李承ヨプは「現役時代、野球ファンから無限の愛を受けた。指導者になってその愛を返したいと絶えず考えてきた」とし「斗山ベアーズが手を差し出してくださり、悩んだ末に決めた。これまで声援を受けてきたサムスンのファンに感謝の言葉を必ず伝えたい」と語った。続いて「懐かしいグラウンドを５年ぶりに踏むことになった。現役時代に韓国と日本で得た経験に、ＫＢＯ技術委員と解説で学んだ点などを加えて、選手団を一つにまとめたい」とし「派手さよりも基本技を固めてファンに感動を与える野球をしたい」と話した。

李承ヨプ新監督の就任式は１８日、ソウル蚕室（チャムシル）球場で行われる。