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韓国、「核には核」戦術核再配備論が浮上…周辺国が反発の可能性

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1991年2月19日、当時の鄭元植(チョン・ウォンシク)首相が執務室でキム・ジョングン大統領外交安保首席秘書官、林東源(イム・ドンウォン)統一院次官など南北代表団が見守る中で韓半島非核化共同宣言文に署名している。 中央フォト

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が露骨化した無差別的な核の脅威が結局、韓半島(朝鮮半島)内の「戦術核再配備論」に火をつけた。移動式発射車両(TEL)と潜水艦、列車を活用したミサイル発射に続いて貯水池からも戦術核を装着できるミサイルを発射するなど北朝鮮が核の臨界値「レッドライン」を越えた中、「核は核で対応すべき」という声がまた出ている。与党関係者は12日、中央日報との電話で「戦術核再配備を含めて核力量を最大化できる案について米国と協議する」と明らかにした。

戦術核再配備論が登場した背景は、北朝鮮の核攻撃に対して設計された現在の先制打撃(キルチェーン)、韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、大量反撃報復(KMPR)など通常兵器を活用した「3軸体系」では、高度化した北朝鮮の核能力を抑止するのに限界があるという判断のためだ。特に金委員長が韓国全地域の指揮体系と港湾、空港など主要施設を目標にした事実上の「先制戦術核攻撃」訓練を公開指揮し、外交関係者の間ではすでに「有事の際、北の対南核攻撃は言葉だけの脅迫でなく実質的な脅威」という懸念が強まっている。

何よりも代表的な非対称戦力の核を抑止する実質的な手段は核しかないだけに、戦術核再配備もカードに含めて議論すべきという主張が力を増している。


梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授は「従来の方法では隙が生じるほど北の核能力が高度化しただけに、従来の北核対応選択肢を原点から再検討する必要がある」とし「北の核を最大限に抑止する政策が必要だという点では、戦術核の再配備は検討可能なカードになる」と述べた。

過去に在韓米軍は韓半島に戦術核を保有していた。米国は1958年から在韓米軍基地に戦術核を配備し、1967年には950個で最多となった。しかし冷戦が終わると韓半島内の戦術核は急激に減り、1991年に在韓米軍の戦術核は公式的に消えた。同年12月18日、当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領は「この瞬間、大韓民国には一つの核兵器も存在しない」とし「韓半島非核化共同宣言」を公式化した。

戦術核再配備が現実化するためには米国の同意が必須だ。韓国は核保有が不可能であるため米軍の戦術核を導入しなければならない。しかし歴代米政権は戦術核再配備に極めて慎重だった。米国の立場では韓半島だけでなく国際社会全体を念頭に置いて戦術核再配備を判断する必要がある。

国立外交院の田奉根(チョン・ボングン)教授は「戦術核が再配備されれば核拡散防止条約(NPT)上の論争を呼ぶことになる」とし「戦術核は在韓米軍基地内で米軍が運用するが、非核国の韓国に核兵器が配備されるということだけでも大多数の非核国が憂慮することが予想される」と述べた。慶南大極東問題研究所のイ・ビョンチョル教授も「戦術核の再配備は基本的に米国の必要や国益に基づいて決定される事案」とし「政治的な判断で戦術核の配備が進められても、米議会で必要性や費用などの問題を綿密に検討する過程を踏むため単純な問題ではない」と説明した。

30年以上維持してきた韓半島非核化共同宣言に及ぼす影響も変数だ。北朝鮮は自ら「核保有国」であることを主張し、すでに共同宣言を破棄した。にもかかわらず戦術核再配備を名分に北朝鮮が核廃棄を拒否する可能性が高い。原州漢拏大のチョン・デジン教授は「韓国は非核化協議をするたびに1991年の非核化共同宣言を強調してきた」とし「韓国がこれを公式的に破棄する場合、北に非核化を主張する根拠が消える可能性がある」と指摘した。

こうした現実的な難題にもかかわらず、北の核の深刻性が臨界点を超えているだけに、従来とは違う新しい措置を取るべきという危機感も強まっている。統一研究院のオ・ギョンソプ研究委員は「北が核を放棄する可能性が低下するほど戦術核再配備の主張がより多く登場することになる」とし「核不拡散基調を持つ米国が同意する可能性は高くないが、こうした議論が進められること自体が北核脅威の深刻性を悟らせる側面がある」と話した。



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