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韓国軍も探知できない「貯水池SLBM」…韓国のキルチェーン無力化か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

今月4日午後11時ごろ、韓国軍当局が北朝鮮の中距離弾道ミサイル(IRBM)挑発対応射撃で発射した弾道ミサイル「玄武(ヒョンム)2」が発射直後、非正常飛行後に基地内に落弾する事故が発生した。[写真 読者]

北朝鮮の朝鮮中央通信と労働新聞が10日に公開した写真のうち最も注目されるのは、先月25日午前6時53分ごろ平安北道泰川郡一帯の貯水池から東海(トンヘ、日本名・日本海)上に発射した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)だ。

北朝鮮はこの日、「貯水池の水中発射場で戦術核弾頭搭載を模擬した弾道ミサイル発射訓練が行われた」とし「実戦訓練を通して、計画された貯水池の水中発射場建設方向が確証された」と明らかにした。北朝鮮がSLBMを海上でなく内陸の貯水池から発射したのは今回が初めて。発射の当日、韓国軍当局は「移動式発射台(TEL)車両から発射したと推定している」と説明していた。

専門家らは「SLBMの貯水池水中発射は完全に新しい方式」とし、昨年9月に初めて公開した列車型ミサイル発射方式よりも脅威になるかもしれないと評価した。峨山政策研究院のヤン・ウク副研究委員は「北の数多くの貯水池にこのような発射台を設置する場合、事前兆候の捕捉はもちろん原点打撃も難しい」とし「韓国型3軸体系で最も重要なキルチェーン(Kill Chain)を無力化するものだ」と述べた。


貯水池から発射したミサイルは、昨年10月と5月に北朝鮮が「8・24英雄」と命名したコレ(=鯨)級潜水艦(2000トン級)から2回試験発射した「ミニSLBM」と推定される。3つのミサイルともに飛行特性(高度約60キロ、飛行距離約600キロ)がほぼ同じだ。ミニSLBMは「北朝鮮版イスカンデル」と呼ばれるKN-23の改良型だ。クォン・ヨンス元国防大教授は「もともとKN-23は飛行終末段階(目標物打撃のための飛行の最終段階)で垂直に大きく動く滑空跳躍機動をするが、北の発表によると、ミニSLBMの場合は飛行途中に側面に回避機動もする」とし「こうしたミサイルを貯水池から発射する場合、探知と迎撃がともに難しい」と懸念した。

北朝鮮がこのミサイルを発射した先月25日は、韓日米の対潜水艦戦連合訓練(先月30日)を5日後に控えた時点だ。クォン元教授は「各種監視資産を通じて潜水艦基地から潜水艦が出るのを追跡する3カ国の訓練に対応し、新しい発射パターンを考案したようだ」と話した。実際、25日前後に韓国軍は咸鏡南道新浦(シンポ)造船所一帯である種の動向を監視していたが、北朝鮮は平安北道泰川の貯水池からミニSLBMを発射し、陽動作戦をしたとみられる。

こうした形の発射は北朝鮮の潜水艦保有現況とも関係があるという分析も出ている。軍消息筋は「新浦造船所で進水が迫っている新型潜水艦は原子力推進ではないため長く潜航できず、数隻を建造するのも現在は事実上不可能だ」と伝えた。

北朝鮮が先月28日から3回にわたり計6発を発射した「戦術弾道ミサイル」も軍当局を緊張させている。北朝鮮は「設定標的に上空爆発と直接精密および散布弾打撃の配合で命中させた」と主張した。

専門家らは北朝鮮が「北朝鮮版エイタクムス」と呼ばれるKN-24地対地ミサイルを多様な爆発方式で試したとみている。特に目標物「上空爆発」は高高度で核を爆発させる電磁パルス(EMP)攻撃を意味する。こうした攻撃を受ければ韓米のほとんどすべての武器体系が一瞬でまひする。



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