7日、仏パリ外務省庁舎で開かれた韓仏クラブ・仏韓クラブ会議の出席者がエネルギー・原子力および宇宙協力分野をテーマに討論している。この会議は2016年に始まり、毎年両国を行き来しながら開催されたが、パンデミックの時期には非対面で行われた。 チョン・スジン記者
「西側がウクライナ戦争をどう解決するかはアジアにも意味が大きい。中国の習近平国家主席が毛沢東級指導者として永久執権をしようとする時期に台湾併合を契機にするという予想が出ている状況で、習主席も北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長も事態に注目しているだろう」 (洪錫ヒョン韓仏クラブおよび中央ホールディングス会長)
7日に仏パリ外務省庁舎で開かれた韓仏クラブ・仏韓クラブ会議で、両国の出席者はウクライナ戦争が国際社会および経済に及ぼす構造的な含意を分析した。韓仏クラブ・仏韓クラブは両国指導層が修交130周年を迎えた2016年に両国関係発展および交流のために発足させた。毎年両国を行き来しながら開かれていたが、パンデミックの時期には非対面に行われた。この日の会議はパンデミック後の最初の対面会議だった。仏側はこの日の会議のために由緒あるケー・ドルセーの外務省庁舎の鉄門を開いた。仏外務省庁舎は1855年に完工し、1919年にベルサイユ条約が締結された場所でもある。
この日の会議の話題の中心はウクライナ戦争だった。外交・地政学、エネルギー・原子力と宇宙協力、ソフトパワーおよび文化分野などに分けられて進められたこの日の会議で、出席者はウクライナ戦争の含意、韓国とフランスの役割などについて多角的に診断した。会議が行われた7日はプーチン大統領の70歳の誕生日でもあった。
外交・地政学を扱ったセッション1の最初の発表者の洪錫ヒョン(ホン・ソクヒョン)韓仏クラブ会長は「クライナ情勢は韓半島(朝鮮半島)の安全保障にプラスにならないいくつかの状況を招く可能性が高く、これにどう対処するのか、新政府の外交が試されるだろう」と診断した。続いて「クライナ情勢に対する韓国の対処によっては、ロシアと中国が韓国により一層対抗すると同時に、対北朝鮮支援を露骨化する可能性がある」とし「当分は南北間、米朝間の葛藤は深まるだろう」と予想した。
洪会長は特にウクライナ情勢が北朝鮮に及ぼす影響に注目した。洪会長は「ウクライナ情勢を眺める北朝鮮の観点は独特だ」とし「北朝鮮はウクライナが核保有国ではないため侵攻を受けたと見なして自らの核能力への執着を強めるはずであり、北朝鮮の挑発の可能性はさらに高まるだろう」という見方を示した。また「2022年の韓半島を含む東アジア情勢は(トランプ前米大統領当時に米朝間の軍事的緊張が高まった)2017年のデジャブ」とし「プーチン大統領が核兵器を使用するかどうか、金正恩委員長が注意深く眺めているはず」と話した。
仏側発表者のジャンダビド・レビット元仏大統領外交顧問はウクライナ情勢の歴史的根元に注目し、過去を通して現在を説明した。レビット氏は数年間、フランス大統領の外交策士として活躍し、駐米フランス大使も務めた。レビット氏は「プーチン大統領はスターリンの後えいとしてロシア帝国の再建を目指していて、その熱望を実現する最初の選択がウクライナ併合」とし「しかしプーチン大統領は(ウクライナの首都)キーウを爆撃しながらウクライナ国民に『ロシアはもう友邦でない敵国』という認識を与え、NATO(北大西洋条約機構)を脳死状態から目覚めさせていつよりも強く団結させた」と分析した。
特に今回の戦争では中国が漁夫の利を得ていると診断した。レビット氏は「国際社会の強力な制裁でロシアは貧困化に向かっていて、中国の独走がさらに目立っている」とし「プーチン大統領は今回の戦争で望まない結果を招く姿になった」と話した。
出席者はウクライナ戦争での両国の役割にも注目した。洪会長は「フランスはNATOの一員でありながらもロシアと対話を維持してきた国」とし「ウクライナ戦争を終息させるうえでフランスが役割を果たすと期待する」と述べた。レビット氏は「南北が分断した状況で米国・日本・欧州と連携している韓国の立場でも、ウクライナの平和定着は重要なイシュー」と強調した。ルフォール駐韓フランス大使は討論で「今回の戦争で結局、米国に対する国際社会の依存性が戦略的に高まった」とし「米国が経済的に保護主義を前に出している状況で、韓国とフランスが果たすべき役割も大きくなったとみる」と語った。
【「ウクライナ戦争、結局は米国・中国が勝者に」…「北朝鮮も注目」=韓仏クラブ会議(2)
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