◆核を落とすならどこ?
核攻撃の対象はどこになるだろうか。WPは人口が比較的少ないウクライナ南部の黒海沿岸地帯か、民間人があまりいない東・南部戦線が対象になる可能性が高いと展望した。キム教授は「ロシアは決意だけを示す水準で核兵器を使うだろう」としながら「ウクライナ東部のドンバスは広い平野地帯と少ない人命被害で核兵器の恐怖を見せることができる場所」と述べた。
ウクライナメディア「ヨーロピアン・プラウダ」は「首都キーウ(キエフ)など大都市は可能性が低い」としながら「米国大使館を含むどの大使館もロシア攻撃が始まる前の2月にそうしたように、大々的な撤退を発表しないでいる」と伝えた。
ロシアはどれくらいの水準の核兵器を動員する可能性があるだろうか。元空軍大学総長のキム・グァンジン氏〔淑明(スンミョン)女子大学碩座教授〕は「戦術核兵器は局地的にのみ使われ、被害規模を最小限に抑えるように開発されている」とし「低威力戦術核兵器を使うなら、広島と長崎水準の被害はないだろう」と述べた。BBCによると、戦術核兵器は破壊力が1~100キロトン(kt・核爆弾の威力を現わす単位)で、局地戦など戦場で目的達成のために使われる。戦略核兵器は破壊力がさらに大きく(最大1000キロトン)、さらに遠くまで飛ばすことができる。
21世紀軍事研究所のリュ・ソンヨプ研究委員は「戦術核兵器は双方が在来式の戦力で戦って戦線が後方に押されれば使うというが、現在のロシア軍がまさにこの状況」とし「ミサイルなど武器がすっかり底をついた状態なので戦術核兵器で状況を変えようとするだろう」と展望した。
◆米国など西側はどのように対応?
ロシアが核兵器を使うとしても米国など西側がロシアに核で対応する可能性は低いとみられる。FPによると、米国のジョー・バイデン大統領は「核戦争は勝者のいない戦争であり、決して起きてはいけない」と数回強調した。ホワイトハウスのジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)も「ロシアが核兵器を使えば『破局的な結果』を招くだろう」とだけ述べた。
外交安保研究所のチェ・ウソン安保統一研究部教授は「米国など西側が、ロシアが核兵器を直接使った軍事施設やウクライナ戦線に長距離ミサイルを撃つなどの攻撃をすることは可能だ」としながら「しかし、米軍やNATO軍など地上軍までは投入をしないだろう。そのような場合、米国が戦争当事者になって第3次世界大戦へと戦争が拡大する可能性がある」と分析した。
代わりに、ロシアに対する外交・経済的孤立とウクライナへのさらなる軍事支援をするシナリオが展開する可能性が高いとみた。チェ教授は「現在、北朝鮮のようにすべてを封じ込める非常に強力な制裁を科すだろう」としながら「ロシアが核兵器を使えば、名目上、中立位置にある中国・インドなども制裁に参加するほかはない」と展望した。
ギング・スカレッジ・ロンドンの核専門家ヘザー・ウィリアムス博士はBBCに対して「中国には先制使用を禁じる核教理がある」としながら「プーチン大統領が核兵器を使うなら中国という友軍を失うだろう」と述べた。
撃つならどこに? 黒海かドンバスか…速まる「プーチンの核時計」(1)
核攻撃の対象はどこになるだろうか。WPは人口が比較的少ないウクライナ南部の黒海沿岸地帯か、民間人があまりいない東・南部戦線が対象になる可能性が高いと展望した。キム教授は「ロシアは決意だけを示す水準で核兵器を使うだろう」としながら「ウクライナ東部のドンバスは広い平野地帯と少ない人命被害で核兵器の恐怖を見せることができる場所」と述べた。
ウクライナメディア「ヨーロピアン・プラウダ」は「首都キーウ(キエフ)など大都市は可能性が低い」としながら「米国大使館を含むどの大使館もロシア攻撃が始まる前の2月にそうしたように、大々的な撤退を発表しないでいる」と伝えた。
ロシアはどれくらいの水準の核兵器を動員する可能性があるだろうか。元空軍大学総長のキム・グァンジン氏〔淑明(スンミョン)女子大学碩座教授〕は「戦術核兵器は局地的にのみ使われ、被害規模を最小限に抑えるように開発されている」とし「低威力戦術核兵器を使うなら、広島と長崎水準の被害はないだろう」と述べた。BBCによると、戦術核兵器は破壊力が1~100キロトン(kt・核爆弾の威力を現わす単位)で、局地戦など戦場で目的達成のために使われる。戦略核兵器は破壊力がさらに大きく(最大1000キロトン)、さらに遠くまで飛ばすことができる。
21世紀軍事研究所のリュ・ソンヨプ研究委員は「戦術核兵器は双方が在来式の戦力で戦って戦線が後方に押されれば使うというが、現在のロシア軍がまさにこの状況」とし「ミサイルなど武器がすっかり底をついた状態なので戦術核兵器で状況を変えようとするだろう」と展望した。
◆米国など西側はどのように対応?
ロシアが核兵器を使うとしても米国など西側がロシアに核で対応する可能性は低いとみられる。FPによると、米国のジョー・バイデン大統領は「核戦争は勝者のいない戦争であり、決して起きてはいけない」と数回強調した。ホワイトハウスのジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)も「ロシアが核兵器を使えば『破局的な結果』を招くだろう」とだけ述べた。
外交安保研究所のチェ・ウソン安保統一研究部教授は「米国など西側が、ロシアが核兵器を直接使った軍事施設やウクライナ戦線に長距離ミサイルを撃つなどの攻撃をすることは可能だ」としながら「しかし、米軍やNATO軍など地上軍までは投入をしないだろう。そのような場合、米国が戦争当事者になって第3次世界大戦へと戦争が拡大する可能性がある」と分析した。
代わりに、ロシアに対する外交・経済的孤立とウクライナへのさらなる軍事支援をするシナリオが展開する可能性が高いとみた。チェ教授は「現在、北朝鮮のようにすべてを封じ込める非常に強力な制裁を科すだろう」としながら「ロシアが核兵器を使えば、名目上、中立位置にある中国・インドなども制裁に参加するほかはない」と展望した。
ギング・スカレッジ・ロンドンの核専門家ヘザー・ウィリアムス博士はBBCに対して「中国には先制使用を禁じる核教理がある」としながら「プーチン大統領が核兵器を使うなら中国という友軍を失うだろう」と述べた。
撃つならどこに? 黒海かドンバスか…速まる「プーチンの核時計」(1)
この記事を読んで…