ロシア正教会のトップ、キリル総主教(75)がプーチン大統領の「軍動員令」を擁護し、ウクライナ参戦を促す発言をして物議をかもしている。キリル総主教はプーチン大統領の最側近で、彼が所属するロシア正教会は3大キリスト教宗派(カトリック・プロテスタント・東方正教会)の1つである東方正教会の最大の教派だ。
◆「戦争で死んだら、すべての罪を洗い流す」
ロシア独立メディアのメドゥーザ、ソタ、米ニューヨークポストなどによると、キリル総主教は21日(現地時間)、プーチン大統領が予備軍約30万人を招集するという内容の「部分動員令」を発令して以来、礼拝中に参戦を促す発言を続けている。
軍動員令が出た当日の礼拝時間に「勇敢に(戦場に)行って兵役義務を果たしなさい」と述べ、「祖国のために命を捧げる人は、神様がいらっしゃる天国で栄光と永生を享受するという事実を記憶しなさい」と説教した。
続いて25日の日曜礼拝では「兵役の義務を遂行して死ぬことは、他人のための犠牲」とし「この犠牲により自身のすべての罪は洗い流される」と強調した。
ロシア全域で軍動員令に反対するデモが続く中、宗教指導者が「神の意思」を笠に着て戦争支持発言を続けると「呆れた」という反応が相次いでいる。
BBCモニタリングチームのフランシス・スカル氏はSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)にキリル総主教の演説動画を投稿し、「ロシア正教会はプーチンの動員令についていったい何が言いたいのか」と一喝した。ネットユーザーらは「キリル総主教を最前線に送り、彼の罪を洗い流させてあげよう」と皮肉った。
◆プーチン支持者「ウクライナ戦争は神聖な闘争」
ロシア正教会の信者は、ロシア国内だけで約1億人に上る。キリル総主教は数多くの信徒を中心にロシア人の「精神的求心点」の役割を果たしている。そんなキリル総主教がプーチン大統領に道徳的・宗教的正当性を与え、ウクライナ侵攻を事実上支援してきた。
キリル総主教はロシアがウクライナに侵攻したのは西側諸国に対抗する「神聖な(Sacred)闘争」とし「神は偽りの西欧の自由世界ではなくロシアの味方」と主張した。またウクライナを「悪の勢力」と定義し、ロシア軍に対しては「英雄的な行動をしている」と煽った。
実際、キリル総主教はプーチン大統領の熱烈な支持者とされている。キリル総主教は2012年にプーチン大統領の長期執権について「神の奇跡」と称えている。プーチン大統領も今年4月、キリル総主教に「政府と生産的協力関係を進展させたこと」について感謝の意を示し、緊密な関係であることを認めた。
ニューヨークタイムズは「ロシア正教会はプーチン政権下で教会再建のための資金を数千万ドルは支援されるなど恩恵を享受した」とし「キリル総主教も生き残るためにプーチン大統領と協力しているという見方もある」と伝えた。
◆フランシスコ法王「プーチンの侍者になってはならない」
キリル総主教の露骨な親プーチンの行動に宗教関係者の非難も激しい。カトリックの首長であるフランシスコ法王は5月初め、キリル総主教に「プーチンの侍者になってはならない」と忠告した。
ロシア正教会傘下にあるウクライナ正教会は5月末、「キリル総主教の戦争に関する考えに同意しない」とし、完全な独立を宣言した。イタリア・米国・フランス・オランダなどの正教会もウクライナ事態以後、キリル総主教に大きく反発している。
西側諸国でもキリル総主教を単なる宗教指導者ではなくプーチンの同志と分類し、注視している。英国は今年6月、キリル総主教を対ロシア制裁対象に挙げた。欧州連合(EU)は今年5月、第6回制裁案草案にキリル総主教を含めたが、ハンガリーの反対で除外した。
◆「戦争で死んだら、すべての罪を洗い流す」
ロシア独立メディアのメドゥーザ、ソタ、米ニューヨークポストなどによると、キリル総主教は21日(現地時間)、プーチン大統領が予備軍約30万人を招集するという内容の「部分動員令」を発令して以来、礼拝中に参戦を促す発言を続けている。
軍動員令が出た当日の礼拝時間に「勇敢に(戦場に)行って兵役義務を果たしなさい」と述べ、「祖国のために命を捧げる人は、神様がいらっしゃる天国で栄光と永生を享受するという事実を記憶しなさい」と説教した。
続いて25日の日曜礼拝では「兵役の義務を遂行して死ぬことは、他人のための犠牲」とし「この犠牲により自身のすべての罪は洗い流される」と強調した。
ロシア全域で軍動員令に反対するデモが続く中、宗教指導者が「神の意思」を笠に着て戦争支持発言を続けると「呆れた」という反応が相次いでいる。
BBCモニタリングチームのフランシス・スカル氏はSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)にキリル総主教の演説動画を投稿し、「ロシア正教会はプーチンの動員令についていったい何が言いたいのか」と一喝した。ネットユーザーらは「キリル総主教を最前線に送り、彼の罪を洗い流させてあげよう」と皮肉った。
◆プーチン支持者「ウクライナ戦争は神聖な闘争」
ロシア正教会の信者は、ロシア国内だけで約1億人に上る。キリル総主教は数多くの信徒を中心にロシア人の「精神的求心点」の役割を果たしている。そんなキリル総主教がプーチン大統領に道徳的・宗教的正当性を与え、ウクライナ侵攻を事実上支援してきた。
キリル総主教はロシアがウクライナに侵攻したのは西側諸国に対抗する「神聖な(Sacred)闘争」とし「神は偽りの西欧の自由世界ではなくロシアの味方」と主張した。またウクライナを「悪の勢力」と定義し、ロシア軍に対しては「英雄的な行動をしている」と煽った。
実際、キリル総主教はプーチン大統領の熱烈な支持者とされている。キリル総主教は2012年にプーチン大統領の長期執権について「神の奇跡」と称えている。プーチン大統領も今年4月、キリル総主教に「政府と生産的協力関係を進展させたこと」について感謝の意を示し、緊密な関係であることを認めた。
ニューヨークタイムズは「ロシア正教会はプーチン政権下で教会再建のための資金を数千万ドルは支援されるなど恩恵を享受した」とし「キリル総主教も生き残るためにプーチン大統領と協力しているという見方もある」と伝えた。
◆フランシスコ法王「プーチンの侍者になってはならない」
キリル総主教の露骨な親プーチンの行動に宗教関係者の非難も激しい。カトリックの首長であるフランシスコ法王は5月初め、キリル総主教に「プーチンの侍者になってはならない」と忠告した。
ロシア正教会傘下にあるウクライナ正教会は5月末、「キリル総主教の戦争に関する考えに同意しない」とし、完全な独立を宣言した。イタリア・米国・フランス・オランダなどの正教会もウクライナ事態以後、キリル総主教に大きく反発している。
西側諸国でもキリル総主教を単なる宗教指導者ではなくプーチンの同志と分類し、注視している。英国は今年6月、キリル総主教を対ロシア制裁対象に挙げた。欧州連合(EU)は今年5月、第6回制裁案草案にキリル総主教を含めたが、ハンガリーの反対で除外した。
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