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【コラム】焦るプーチンの動員令、むしろロシア軍を亡ぼすことも…3つの根拠(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

プーチン大統領

9月21日(現地時間)、ロシアのプーチン大統領は「すでに部分動員令に署名した。今日から施行される」と電撃発表した。ショイグ国防相は「動員対象は全体予備軍約2500万人のうち1%に該当する約30万人」と強調した。

ロシアが動員令を発令したのは第2次世界大戦以降初めてだ。ウクライナ戦争で戦闘力の補強がそれだけ急がれる状況ということだ。しかし全般的なロシア軍の実情をみると、動員令は戦闘力に実質的なプラスになりにくい事実を確認できる。

◆避けられない選択


冷戦時代、ソ連軍の平時兵力は約340万人にのぼった。戦時に動員令が発令されれば1、2週以内に約500万人が追加され、全体兵力は約840万人以上に増えるという計画だった。こうした大規模な軍隊に必要な装備と物資を管理するため、補給廠では約120万人が勤務した。

冷戦以降、ロシア軍は動員体制を維持するか解体するかをめぐり頭を悩ませた。第2次チェチェン戦争(1999年)とジョージア戦争(2008年)があったが、参謀本部は動員令を建議しなかった。小規模な戦争があるたびに全体規模10万人以下の範囲内で特殊部隊と臨時編成部隊で作戦を遂行した。

こうした経験を基づいてロシア軍は2008年になって大規模な動員を放棄した。その代わり契約による募兵で約100万人の兵力を維持することにした。2009年に徴集兵士の服務期間を18カ月から12カ月に短縮し、徴集兵士が海外に派兵されることを法で禁止した。しかし募兵は計画通りには進まなかった。ウクライナ侵攻直前まで募兵人員は全体兵力の約40%未満だった。

問題は海外軍事作戦に投入できる実際の兵力が約20万~30万人に限られたという点だ。さらに戦争が長期化する場合、作戦持続の限界もあった。2012~13年、ロシア軍もこうした問題点を認識し、米軍の州防衛軍制度と似た方法の導入を検討した。しかし実質的な措置はなかった。結局、プーチンの動員令はこうした構造的な問題点ために避けられない選択だ。しかし次のような理由で実質的な戦闘力増強効果は期待しにくいと予想される。

◆準備できていない動員兵力

動員兵力が装備および物資、訓練の側面で準備できていない可能性が高い。2009年から徴集兵士の服務期間が12カ月に短縮されたからだ。現在30歳過ぎまでの予備軍は部隊で約6カ月だけ生活し、戦術訓練に熟達する前に転役した。こうした兵士にまともな戦闘力発揮を期待するのは無理だ。

さらに動員のために必要な装備と物資が準備されていない可能性がある。2000年代初めまで続いたロシアの経済危機は、動員装備および物資管理体制を含め、優先順位が低い軍事システムから瓦解させた。2008年以降に本格化した国防改革は現役の将兵と部隊に集中した。動員戦力に関心を向けて予算を投入する余裕がなかったのだ。


【コラム】焦るプーチンの動員令、むしろロシア軍を亡ぼすことも…3つの根拠(2)

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