ロシアのプーチン大統領が21日にウクライナ戦争に向けた予備軍の部分動員令を発表すると、大規模な反発の動きが見られている。プーチン大統領の最側近の息子も徴集を拒否し、動員令を避けるため国外に脱出しようとする人たちで航空便のチケットは売り切れた。開戦後ロシア全域で初の反戦デモも続いた。
◇軍動員令反対デモで1500人逮捕
ロシアの人権団体OVDインフォはこの日、「部分的軍動員令」が発令された後、首都モスクワを含む38都市で反戦デモが広がり、1日で1500人余りが逮捕されたと伝えた。
モスクワ検察庁はデモを組織したり参加したりした場合には最大15年の刑に処すると警告したが、多くの人が街頭に出て「戦争反対」を叫んだ。これは2月末のウクライナ侵攻初期以降にロシア全域で初めて起きた反戦デモだとOVDインフォは伝えた。
反戦団体であるベスナとロシアの反体制指導者アレクセイ・ナワルニー氏も市民にデモ参加を呼び掛けた。収監中であるナワルニー氏はオンラインによる裁判所の聴聞会で「プーチンは数十万人の人たちを戦争犯罪に追いやっている。この途方もない悲劇は最悪の結果につながりかねない」と強調した。
軍動員令に反対するオンライン請願には1日で30万人以上が署名した。ナワルニー氏側が実施した緊急アンケート調査の結果、回答者の半分以上が軍動員令に反対したとニューヨーク・タイムズは伝えた。
◇最側近報道官の息子も徴集拒否
英デイリーメールによると、「プーチンの口」と呼ばれるロシア大統領府のペスコフ報道官の息子ニコライ・ペスコフ氏(32)も徴集を拒否した。
この日ロシアの反政府ユーチューブチャンネル「人気政治」の進行者は生配信でニコライ氏に電話をかけた。進行者が自身を「モスクワ入隊事務室担当者」と紹介しニコライ氏に徴集を通知すると、ニコライ氏は「私の姓は『ペスコフ』だ。招集場所に行くのは正しくない」と答えた。
ニコライ氏は「私が祖国を守るのに何の問題はないが、(徴集と)別の次元でこの問題を解決するのが正しい」とし、進行者に向かって「戦線へ行くことに同意する」という項目にチェックしないよう強調した。5分余りにわたり行われたこの配信は20時間で約200万再生を記録した。
デイリーメールは、ニコライ氏が過去にロシアの核関連部隊で軍生活をしたという事実を指摘した。ロシア国防省の発表には「軍経験がある予備軍30万人余りを動員する」と明示されており徴集対象に含まれる。
◇航空便売り切れ…陸路の脱出は難しく
この日ロシア国外に脱出しようとする人たちにより、ノービザで行けるトルコのイスタンブール、アルメニアのエレバン、ウズベキスタンのタシケント、アゼルバイジャンのバクーなどへの航空便のチケットは売り切れた。
グーグルフライトデータによると、ロシアからトルコに行く片道料金は1週間前には2万2000ルーブル(約5万1735円)だったが、この日は7万ルーブルと3倍以上に高騰した。ロシア観光業界関係者は「(動員令発表直後)この日午前までビザ免除国の片道チケット料金は20万~30万ルーブルだった。いまは始めから買うことができない」と伝えた。
チケットを買えなかった人たちは陸路を探しているがこれすらも不如意な状況だ。ロシアと国境を接している5つの欧州連合(EU)加盟国のうちポーランド、ラトビア、リトアニア、エストニアの4カ国は19日正午からロシアからの観光客入国を基本的に受け入れないことにした。
ラトビアのリンケービッチ外相はツイッターを通じ「ラトビアは動員令を避けようとするロシア市民に人道主義的ビザや他のビザを発行しないだろう」と明らかにした。
一部ロシア人は西欧に行くため主に利用するフィンランド国境へ向かった。この日フィンランド国境に車が並ぶ様子を収めた映像がSNSで拡散した。しかしフィンランドに脱出するのも容易ではない。フィンランドは今月初めからロシア人に対する観光ビザ発行をこれまでより10分の1以下水準に減らしている。
◇軍動員令反対デモで1500人逮捕
ロシアの人権団体OVDインフォはこの日、「部分的軍動員令」が発令された後、首都モスクワを含む38都市で反戦デモが広がり、1日で1500人余りが逮捕されたと伝えた。
モスクワ検察庁はデモを組織したり参加したりした場合には最大15年の刑に処すると警告したが、多くの人が街頭に出て「戦争反対」を叫んだ。これは2月末のウクライナ侵攻初期以降にロシア全域で初めて起きた反戦デモだとOVDインフォは伝えた。
反戦団体であるベスナとロシアの反体制指導者アレクセイ・ナワルニー氏も市民にデモ参加を呼び掛けた。収監中であるナワルニー氏はオンラインによる裁判所の聴聞会で「プーチンは数十万人の人たちを戦争犯罪に追いやっている。この途方もない悲劇は最悪の結果につながりかねない」と強調した。
軍動員令に反対するオンライン請願には1日で30万人以上が署名した。ナワルニー氏側が実施した緊急アンケート調査の結果、回答者の半分以上が軍動員令に反対したとニューヨーク・タイムズは伝えた。
◇最側近報道官の息子も徴集拒否
英デイリーメールによると、「プーチンの口」と呼ばれるロシア大統領府のペスコフ報道官の息子ニコライ・ペスコフ氏(32)も徴集を拒否した。
この日ロシアの反政府ユーチューブチャンネル「人気政治」の進行者は生配信でニコライ氏に電話をかけた。進行者が自身を「モスクワ入隊事務室担当者」と紹介しニコライ氏に徴集を通知すると、ニコライ氏は「私の姓は『ペスコフ』だ。招集場所に行くのは正しくない」と答えた。
ニコライ氏は「私が祖国を守るのに何の問題はないが、(徴集と)別の次元でこの問題を解決するのが正しい」とし、進行者に向かって「戦線へ行くことに同意する」という項目にチェックしないよう強調した。5分余りにわたり行われたこの配信は20時間で約200万再生を記録した。
デイリーメールは、ニコライ氏が過去にロシアの核関連部隊で軍生活をしたという事実を指摘した。ロシア国防省の発表には「軍経験がある予備軍30万人余りを動員する」と明示されており徴集対象に含まれる。
◇航空便売り切れ…陸路の脱出は難しく
この日ロシア国外に脱出しようとする人たちにより、ノービザで行けるトルコのイスタンブール、アルメニアのエレバン、ウズベキスタンのタシケント、アゼルバイジャンのバクーなどへの航空便のチケットは売り切れた。
グーグルフライトデータによると、ロシアからトルコに行く片道料金は1週間前には2万2000ルーブル(約5万1735円)だったが、この日は7万ルーブルと3倍以上に高騰した。ロシア観光業界関係者は「(動員令発表直後)この日午前までビザ免除国の片道チケット料金は20万~30万ルーブルだった。いまは始めから買うことができない」と伝えた。
チケットを買えなかった人たちは陸路を探しているがこれすらも不如意な状況だ。ロシアと国境を接している5つの欧州連合(EU)加盟国のうちポーランド、ラトビア、リトアニア、エストニアの4カ国は19日正午からロシアからの観光客入国を基本的に受け入れないことにした。
ラトビアのリンケービッチ外相はツイッターを通じ「ラトビアは動員令を避けようとするロシア市民に人道主義的ビザや他のビザを発行しないだろう」と明らかにした。
一部ロシア人は西欧に行くため主に利用するフィンランド国境へ向かった。この日フィンランド国境に車が並ぶ様子を収めた映像がSNSで拡散した。しかしフィンランドに脱出するのも容易ではない。フィンランドは今月初めからロシア人に対する観光ビザ発行をこれまでより10分の1以下水準に減らしている。
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