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ジョン・ボルトン氏「時間は核拡散者のほうに…中国がその気になれば北核は一晩で解決」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)と魏聖洛元駐露大使が19日、ソウル鍾路区(チョンノグ)のフォーシーズンズホテルで対談をしている。[写真 キム・サンソン記者]

--韓日関係改善のために助言するなら。

「歴史の章をめくるために何が必要なのか韓国に聞きたい。歴史を忘れようというわけではない。どのようにすれば(両国間の)過去が未来の緊密な協力を阻害することを防ぐことができるのだろうか。これがどれほど難しいかは過小評価しない。だが、米国は(日本から)真珠湾攻撃を受けたし、日本を完全に破壊(devastate)したが今では近い同盟だ。そうなることができる。文大統領は2019年ワシントン韓米首脳会談でトランプ大統領から『北朝鮮が韓国を侵略した場合、韓半島で日本軍を受け入れるか』という質問を受けた。文大統領も『No』と言った。だが、答えはそれが明らかだった。(韓日協力のためには)韓日間の直接的な両者懸案を扱うよりも台湾の脅威に対処する方法のようにもっと広い脈絡での両国協力を議論することが容易なこともある」

--尹錫悦政府の「大胆な構想」は効果があると考えるか。北朝鮮は反応を示すだろうか。


「(大胆な構想は)尹大統領が金正恩ではなく北朝鮮住民の利益を念頭に置いていることを示している。ただし、北核問題において『行動対行動』解決法は通じなかった。北朝鮮はこれまで核兵器を放棄すると約束した後、経済的利益を得るパターンを見せてきた。経済的利益を先に得て、その後の非核化義務は履行しない。金正恩が考えを変えたとは思えないのでこの問題はそのままだ」

--北朝鮮が最近先制打撃を骨子とした核武力政策を法制化した。非核化交渉ではなく軍縮交渉を狙っているのか。

「自発的に核を放棄しないという北朝鮮のこれまでの内心を表わしたといえる。これからは北朝鮮にとって核は外部圧迫に対する防御用ではない。北朝鮮は韓半島全体を統制するための影響力を持とうとし、統一に対する目的意識も捨てていない。あわせて、核攻撃に直面したくなければ、在韓米軍・在日米軍を撤収しろと米国を脅迫している。もし北朝鮮が先制打撃を試みる場合、これは自殺行為と同じだ。北朝鮮が過去30年の非核化交渉の間、本気ではなかったことが今回の核政策によって再確認されたといえる。1930年代にウィンストン・チャーチルがナチスの成長を示して指摘したように、人類ははるかに小さな危険要素にきちんと対応しないで、結局統制不可能な状況まで危機を大きくしたことがある。北朝鮮が交渉に真剣ではないことに気づくまでに一体あと何年浪費することになるだろうか」

--話題を変えよう。

バイデン大統領支持率が少しずつ上昇しているとのことだが、11月の中間選挙の結果をどのように展望しているか。

「これに先立って(最高裁で、女性の人工妊娠中絶権を認めた1973年の)『ロー対ウェイド事件』判決が覆されたことが民主党に肯定的効果を及ぼした。(それでも)11月に当初の予想より若干少ない票差で我々(共和党)が下院を掌握すると考える。上院は予測することができない。現在としては、我々が上院を掌握するのは難しそうだが不可能ではない。共和党はもう底点をくぐり抜けた」

--では選挙におけるトランプ前大統領の役割をどのように見るか。

「トランプ前大統領は共和党にとって有害だ。彼が相変らず党内の支持を受けているのは問題だ。大統領選挙は無党派(independents)支持を得なければ勝つことができない。共和党員だけでなく大多数の米国人は彼が『マー・ア・ラゴ』リゾートで幸せな引退生活をし、政界を離れるところを見たがっている。今回の中間選挙は2024大統領選挙の前哨戦になるが、次の大統領選挙にはトランプもバイデンも出馬しないと思う。2024年大統領選挙は2020年大統領選挙の反復ではないだろう」

ボルトン氏はインタビューの最後に韓国外交が韓半島問題だけに集中せずに「大きな絵を見ることが重要だ」と助言した。ボルトン氏は「韓国は今は世界的な強国(global power)であり、特に東アジア・インド・太平洋で強国だ」としながら「さらに広い韓国の役割は潜在的に非常に重要だと思う」と展望した。

ボルトン氏は米国内の代表的な対朝タカ派だ。北朝鮮を「悪の枢軸」に挙げたジョージ・W・ブッシュ政府で国務省の軍縮・国際安保担当次官と駐国連米国大使を歴任した。その後、2018年4月トランプ政府のホワイトハウス大統領補佐官(国家安全保障担当)に抜擢された。

ボルトン氏は2018年6月シンガポール米朝首脳会談合意に対して「北朝鮮にあまりにも譲歩しすぎた」としながら批判し、2019年2月ハノイ米朝首脳会談を控えて冷戦時代に米国首脳がソ連との会談場を蹴って出てくる映像をトランプ前大統領に見せたりもした。

その後、ボルトン氏は2020年に出した回顧録『ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日』を通じて米朝非核化交渉過程を「fandango(ファンダンゴ、スペインの男女ペアで踊るダンス)」に比喩して批判したこともある。


ジョン・ボルトン氏「時間は核拡散者のほうに…中国がその気になれば北核は一晩で解決」(1)

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