警察のマーク [JTBC]
ソウル中部警察署は14日午後9時ごろ、ソウル地下鉄2号線新堂駅のトイレで20代女性駅員Bさんを凶器で刺して殺害したA被告に対して殺人容疑で拘束令状を申請したと15日、明らかにした。
警察によると、A被告は犯行当時、家で使っていた凶器とシャワーキャップを準備してBさんが勤務していた新堂駅に向かった。ソウル交通公社の職員であるA被告は公社の内部ネットワークを通じてBさんのスケジュールを把握した後、1時間10分余りの間新堂駅トイレ前でBさんを待ち伏せして犯行に及んだ。犯行当時、トイレにいた市民が被害者の悲鳴を聞いて非常ベルを押し、市民1人と社会服務要員1人、駅舎職員2人がA被告を制圧して警察に引き渡した。Bさんは病院に運ばれたがすでに死亡した後だった。
A被告は昨年すでにBさんを不法撮影した容疑などで拘束令状が請求されていたが裁判所がこれを棄却していたことが確認された。被害者Bさんは昨年10月7日、加害者A被告を性暴行犯罪の処罰などに関する特例法違反(カメラなど利用撮影、撮影物など利用脅迫)容疑でソウル西部警察署に告訴した。翌日、警察はA被告を緊急逮捕した後に拘束令状を申請したが、ソウル西部地方法院(地裁)は「住居が一定で証拠隠滅の懸念および逃走の懸念がない」と判断してA被告を釈放した。
Bさんは昨年10月から1カ月間、警察の「犯罪被害者安全措置(身辺保護)」を受けてきた。安全措置期間中、A被告の追加加害はなく、Bさんも安全措置の延長を希望しなかったので身辺保護は終了した。
だがA被告のストーキング行為が再開され、Bさんは今年1月27日に再びA被告をストーキング犯罪の処罰などに関する法律違反などの容疑で警察に告訴した。警察は今度は不拘束状態で事件を検察に送検した。2事件を併合審理してきたソウル西部地方法院はA被告に対する1審宣告の予定日を15日とした。検察求刑量は懲役9年だった。
ソウル交通公社によると、A被告とBさんは2018年に入社した同期だった。A被告は昨年10月に捜査が始まった後に職位が解除された状態だった。警察などによると、A被告は2019年からBさんに強要・脅迫性の電話やSMSメッセージを数百件余り送った。主に「会ってほしい」「親しくなりたい」「友達になろう」などの内容だったという。Bさんの弁護を担当していたミン・ゴウン弁護士は「2019年11月から最初の告訴をした昨年10月まで、A被告の電話・SMSメッセージが350件余りに及ぶ」とし「告訴後も今年2月まで20回ほど連絡を試みていた」と説明した。
犯行動機に関連し、警察関係者は「捜査と裁判進行過程でBさんに対して恨みを持つようになったA被告が報復性の犯罪を犯した」としながら「報復犯罪であることがより明確になれば特定犯罪加重処罰法違反(報復脅迫等)容疑などを追加する」と話した。
一方、韓悳洙(ハン・ドクス)首相は15日、この事件に関連して「強い懸念と遺憾を表わす」とし、特に女性を対象とした犯罪に対して効果的で断固とした対応方案を積極的に検討するように指示した。
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