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【時視各角】政権が変わっても変わらない強制徴用解決法

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今月2日で任期を終わらせたキム・ジェヒョン元大法官(最高裁判事)の歩みを、最後の瞬間まで固唾を呑んで見守っていたのは韓国だけでなく日本政府も同じだという。キム元大法官は強制徴用被害者(原告)の申請により押収された三菱重工業(被告)の国内資産に対する現金化(強制売却)を未決トレイに残したまま大法院を離れた。強制売却が裁判所によって確定して執行されることを日本は最後のレッドラインだと警告してきた。その決定を保留し、後任の裁判部が判断する時まで時間ができたといえる。

同じ日、朴振(パク・ジン)外交部長官が光州(クァンジュ)に行って強制徴用被害者2人と会った。昨日は強制徴用解決法に関する意見取りまとめのために組織された官民協議体が最後となる4回目の会議を開いた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は公式席上だけで2回「速やかに」という言葉に言及した。8月15日の光復節(解放記念日)の祝辞と就任100日記者会見で「速やかに韓日関係を復元する」と言及した。朴長官が光州に行った日、金聖翰(キム・ソンハン)大統領室安保室長は韓日首脳会談の可能性を示唆した。これほどになれば政府がどのようなスケジュールを描いているのか輪郭がはっきりしてくる。ところが現金化問題にある程度時間的な余裕をできた今でも「速やかに」だけができることなのかは少し考えてみる必要がある。

判決だけで語ることが美徳の裁判官も何か言わなければいけない時がある。キム元大法官は退任の挨拶で「政治・立法の領域で解決することが望ましい事案なのに裁判所の門を叩く場合が多い。すべての問題を司法府が解決しようとしてはならず、することもできない」と述べた。現在の国民の力非常対策委員会事態に言及したものだと受け取る人が多かったが、強制徴用問題も念頭に置いた発言ではないだろうか。私は国民の力仮処分とは違い、強制徴用事件が初めから法廷に行ってはならない事案だとは思わない。刑事的懲罰にしろ、民事的賠償義務にしろ、司法府の判決で最終審判が下されるのことを正義の実現だと見る目が厳然と存在する。2018年の大法院判決は政治が介入する余地がない司法の領域だったが、判決以降は政治的に問題を解決するほかない事情が発生した。過去4年間で見たように、判決自体を受け入れることができないという外国企業が素直に賠償金を出すわけがない。強制売却がもう一つの履行方法だが、そのためには外交的関係に及ぼす反対給付があまりにも大きい。結局、残るのは原告と被告、また両国政府の立場を折衝して法枠内で判決と矛盾しない政治的解決方法を探ることだ。すべての問題を司法で解決できないという言葉を残して離れたキム元大法官の考えも大差なかっただろうと思う。


政治的解決に意志がなかった文在寅(ムン・ジェイン)政権とは違い、尹大統領は「主権問題の衝突なく債権者が補償を受ける方案」を工夫中だと明らかにした。財源は韓国の財団や基金が充当し、日本は徴用問題に対して相応する立場を表明する方式になるだろう。細部に入ればここにも多くの難関がある。日本企業の債務を代わりに履行することで発生する求償権はどのように処理するのか、日本政府あるいは企業が果たして徴用問題に対する謝罪を行うのかなどの問題だ。

それに劣らず重要なのは国内政治的過程だ。2015年慰安婦合意が政権が変わって事実上白紙化された前轍を踏んではいけない。今回こそ国民多数が同意して野党も大きく反対しない解決法を用意しなければならない。被害者の説得と同意は言うまでもない。万一、そこに至らなければ被害者はまた法的に対応するだろうし、日本はこれを問題視して外交的解決を遅らせるだろう。要約するならこうだ。政権が変わっても覆らない解決法を作り、日本との交渉でも最善を尽くし、国民が納得するくらいの結果を勝ち取らなければならない。そのためには行動は「速やかに」しつつも思考に隙間があってはならない。初代ローマ皇帝アウグストゥスの座右の銘「急がばまわれ(Festina lente)」が尹大統領にも切実な時点だ。

イェ・ヨンジュン/論説委員



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