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「死ぬのは韓国人、米国人ではない」…トランプ大統領の外交メンター、法廷での証人尋問が中止に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

リンゼー・グラム議員がトランプ氏の大統領在任当時に「大統領、誕生日おめでとう」としてフェイスブックに載せた写真。ホワイトハウス執務室の「決断の机」だ。

11月の中間選挙を控えた米国政界のこの夏のホットイシューはトランプ前大統領だ。トランプ氏は2020年の大統領選挙結果に従わず、翌年1月6日に支持者の議会暴動を煽り、ジョージア州など一部の地域での開票結果改ざんに関与したというのが核心だ。トランプ氏本人はもちろん、側近の名前が次々と捜査に関連して言及されている。21日(現地時間)にニューヨークタイムズ(NYT)・ワシントンポスト(WP)がともにトップ記事に載せた人物はリンゼー・グラム上院議員だ。

グラム議員は韓国とも縁が深い。グラム議員は、外交・安全保障の経験が少ない事業家出身のトランプ大統領にメンターの役割をした。他人の話を聞くよりも自身の意見を貫徹するトランプ氏が助言を求める数少ない側近だった。在韓米軍の撤収に関連してもトランプ氏に助言した。米ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏の著書『FEAR』によると、トランプ氏は2017年初め、在韓米軍の家族の疎開命令をツイートしようとしたが、グラム議員に止められてやめたという。在韓米軍の家族の疎開令は戦争が迫るほど緊張が高まったという信号弾と変わらない。

当時は北朝鮮が米国本土を打撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験をするなど緊張が高まった時期だった。グラム議員はトランプ氏の電話を受け、「(疎開令を出すというコメントをすれば)韓国の株式市場と日本経済を混乱させる」とし「戦争をする準備ができているのでなければやってはいけない」と話したという。トランプ氏はグラム議員の言葉に従った。一日に10件以上のツイートをしていたトランプ氏としては耐えがたい誘惑だったはずだ。しかしグラム議員はメディアのインタビューでは「在韓米軍を維持することを私は望むが、撤収するかどうかは大統領が決めることだ」と述べ、トランプ氏の体面を保った。


対北朝鮮および対中強硬派のグラム議員は韓国人の怒りを買ったりもした。事実確認が必要だが、ウッドウォード氏の著書によると、グラム議員はトランプ氏に対北朝鮮強硬策の必要性を説明しながら「(北朝鮮に対して強く出れば)韓国には爆弾が落ちて数百万人が死ぬおそれがあるが、韓国で韓国人が死ぬのであって米国人でない」と話したという。

そのグラム議員がいまトランプ氏との縁のため法廷に立つ状況になった。しかし議員資格などのため連邦巡回区控訴裁判所が20日、証人尋問の中止を決定した。NYPとWPは一斉に「グラム議員が連邦議員として持つ地位を勘案すると、彼が証言の過程で受ける一部の質問に答えるのは適切でないという点が考慮されたようだ」という見方を示した。WPは「グラム議員の弁護人は彼が出席することになっても参考人の身分にすぎないという点を強調している」と伝えた。トランプ氏と一線を画するものと解釈される発言だ。

グラム議員は依然として外交舞台で論議を呼んでいる。4月には同僚上院議員と共に台湾を電撃訪問し、中国を刺激した。ナンシー・ペロシ下院議長が今月3日に台湾を訪問する前だ。グラム議員に同行したロバート・メネンデス民主党所属上院外交委員長は台湾を「国家(country)」と表現したりもした。



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