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【コラム】中朝が朝鮮戦争で国連軍と戦った事実を隠す理由(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆中朝「朝鮮戦争は米帝国主義者との戦争」

スウェーデン・フィンランドのNATO加盟推進と先月のNATO首脳会議に韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が参加した事実を非難する声が、中国と北朝鮮で出ている。こうした非難には常套的な言葉がある。中朝は「同盟を追求するのは冷戦的思考方式であり、冷戦体制の遺物」と主張する。朝鮮戦争については「米帝国主義者と北朝鮮の間の戦争」という。北朝鮮は南侵直後から「米帝国主義者が李承晩(イ・スンマン)と共に北侵したため、やむを得ず南下するしかなかった」と歪んだ主張をし、今まで世界に宣伝、扇動している。

停戦協定の交渉と署名者は国連軍司令部と北朝鮮・中国だ。ところが21世紀に世界2大強大国になった中国の小中高・大学の教科書には「朝鮮戦争は米帝国主義者との戦争」と記述されている。小中高・大学の政治・歴史教科書には「国連軍」という名称が見えない。特に中国は朝鮮戦争で国連軍と戦ったといえばその後に得た国連加盟国と国連安全保障理事会常任理事国という法的地位と矛盾するため、朝鮮戦争に参戦した中国の軍隊を人民解放軍ではなく抗米援朝支援軍と呼んでいる。


北朝鮮がスターリン・毛沢東と共謀して南侵したという事実は世界が知っている。国連で北朝鮮の南侵は「国連憲章の平和破壊行為」と規定された。国連は北朝鮮侵略軍を撃退するために加盟国の派兵支援を要請し、16カ国が軍隊を、6カ国が医療・兵たんを支援した。この事実は国際法的なものであり、北朝鮮・中国が否定しても否定されるものではない。ところが北朝鮮は朝鮮戦争開始7日後にソウルを占領して出した朝鮮人民報などの新聞で「米帝国主義者と李承晩の武力侵攻に対応し、やむを得ずソウルに進撃した」と事実を歪曲して宣伝扇動をしてきた。

◆中朝、国連軍司令部の解体を主張

地球上に朝鮮戦争を米帝国主義者と李承晩が侵略した戦争と主張する国は北朝鮮と中国しかない。両国は国連軍司令部を解体すべきだと主張してきた。国連軍司令部がなくなれば、朝鮮戦争の歴史歪曲がさらに容易になるのかもしれない。

旧ソ連が崩壊した後、ソ連の圧制に苦しんできたポーランド・チェコが自由と繁栄を確保するためNATOに加盟した。第2次世界大戦から77年間にわたり中立国の地位を維持したスウェーデン・フィンランドが自由と人権・平和を保障するために集団防衛機構のNATOに加盟することで、欧州はまた自由世界と権威主義ロシアが対立する新冷戦に入っている。

停戦協定69周年を迎えて北東アジアですべての国が自由と平和・繁栄を共に享受するには、まず北朝鮮・中国が朝鮮戦争に対する歴史歪曲と冷戦イデオロギー的な宣伝扇動を一日も早くやめなければならない。我々は忍耐力を持って、機会があるたびに北朝鮮・中国の歴史歪曲と国際規範違反を正していく必要がある。また、国力を高めて自由世界との連帯を強化していくことが求められる。

ハン・ヨンソプ/ウリ国益価値研究会代表/元国防大副総長


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