幼い女神「クマリ」時代のチャニラ・バジュラチャルヤさん。[写真 インスタグラム]
クマリになる過程はかなりややこしい。体に傷がなく、特定一族出身であってこそ選ばれる。ヒンドゥー教および密教女神の生まれ変わりとされてあがめられる存在だが、児童搾取という批判も浴びる。クマリになると無表情になり、直接歩いてもならないため移動する時も大人が背負ったり輿に乗ったりしなければならない。何も仕事をしてはならない。かつてこのような原則がさらに厳格に守られた当時のクマリは学校にも行くことができず、運動不足のせいで筋肉が発達せず引退後に様々な困難を強いられた。しかし、チャニラさんの場合は違った。ニューヨークタイムズ(NYT)が15日(現地時間)週末版で彼女の話を詳細に扱った。
チャニラさんはクマリの中でも特別に優遇されたという。NYTは「チャニラさんがクマリだった2001年、彼女が4日間涙を流し続けたことがあるが、その最後の日にネパール王族の間で殺人事件が発生した」として「国の悲劇を予想したということから彼女はさらにあがめられた」と伝えた。チャニラさんはNYTに「クマリとしての人生は私にとってかなり幸せな時間だった」として「人々が私を崇拝し、私に常にお花や現金、お菓子などのプレゼントを持ってきた」と話した。