９日夜、ロシア南部の都市ソチのオリンピック公園に市民が集まった。中国のＩＴ企業シャオミが主催する「Ｍｉロードムービー」行事に参加するためだ。シャオミは多様な映画スタジオを設置して市民を迎えた。ロシア市民はシャオミのスマートフォン「Ｍｉ１１」を使いスタジオで直接映画撮影をした。子どもに向けた多様な遊戯施設と各種音楽公演も楽しんだ。イベントの雰囲気の中で行事会場に陳列されたシャオミの多様な製品も自然にチェックした。シャオミは先月末にもロシア中部の都市カザンで同様の行事を行うなどロシア市場マーケティングに力を入れている。

中国がロシア市場で微笑を浮かべている。グローバル企業が相次いで撤退しだれもいなくなったロシア市場を中国企業が接収に出た。特にスマートフォンと自動車など韓国企業のシェアが高かった分野で中国企業の躍進が目立っている。

中国企業の躍進は２月に始まった。ロシアがウクライナを侵攻し西側のグローバル企業を中心にロシア市場撤退の動きが広がったためだ。ロシアのインターファクス通信は「現在まで約１８０社の海外企業がロシア国内商業活動とロシアへの商品輸出を中断した」と伝えた。


空席を埋めたのは中国企業だ。米市場調査会社のカウンターポイントリサーチによると、今年５月までシャオミ、リアルミー、オナー、ＯＰＰＯなど中国のスマートフォンブランドのロシア市場でのシェアは６１％だった。前年同期より１７ポイント急増した。これに対しこれまでシェア１位だったサムスン電子は３１％から１８％に急減した。アップルも１１％から５％に落ち込んだ。米経済誌フォーチュンは「（ロシアのウクライナ侵攻）以前にサムスンとアップルはロシアのスマートフォン市場の半分を占めた。サムスンとアップルがそれぞれロシア向け輸出を中断したことでその空席を約３カ月で中国ブランドが埋めた」と評価した。

◇ヒョンデ・トヨタ、ナイキ・アディダスに代わり中国ブランド躍進

中国企業のロシア市場での躍進は全分野に拡散中だ。ロシアの自動車市場分析機関アフトスタットによると、５月基準ロシア自動車市場で中国車のシェアは１６．９％だった。前年同期の６．９％より１０ポイント増加した。ロシアの２５．２％、韓国の２４．７％に続く３位だ。昨年３位だった日本の１２．３％を上回った。中国車ブランドではハバル、チェリー、ジーリーが人気を呼んでいる。アフトスタットは専門家の話として「西側制裁の中でヒョンデ・起亜、日産・トヨタなど既存の人気ブランドがロシア国内の生産工場稼動を中断し中国が有利な立場に立った。中国車のロシアでのシェアはずっと増え続けるだろう」と予想する。


サムスンが去った穴をシャオミが埋めた…西側企業のいないロシアを掌握した中国（２）