日本福島第１原発事故当時の東京電力経営陣５人が東京電力社側に役１３兆円を賠償しなければならないという日本裁判所の判決が言い渡された。２０００年代初期から地震および津波の危険性に対する警告が提起されたが、経営陣がこれを無視して対策を講じなかったという判断だ。

１３日、朝日新聞によると、東京地裁は福島第１原発事故で会社が大きな損害をこうむったとし、東京電力の株主４８人が勝俣恒久元会長など東京電力の旧経営陣５人を相手取って提起した株主代表訴訟で被告が１３兆３２１０億円の賠償金を東京電力に支払うように言い渡した。

原告は事故前から脱原発を求めてきた東京電力の個人株主らだ。彼らは被害者に対する賠償、廃炉、放射性物質汚染除去など原発事故によって東京電力が抱え込むことになった費用が２２兆円だと推算し、勝俣氏など当時経営陣がこの金額を東京電力に支払うことを求めて２０１２年３月株主代表訴訟を提起した。請求額は日本で提起された株主代表訴訟の中で最も大きかった。


原告は２００２年日本政府が公表した地震予測長期評価やこれに基づいて東京電力が２００８年計算した津波予測値（最大高さ１５．７メートル）が合理的で信頼できるものだったにもかかわらず、経営陣が防潮堤の建設や原子炉建物の浸水対策を怠るなど善良な管理者としての注意義務を違反したと主張した。

反面、勝俣氏など旧経営陣は「長期評価の信頼性が低かったし、巨大な津波で被害が発生することを予測することができなかった。たとえ予測が可能だったといっても対策を講じる時間が十分でなかった」という旨で主張した。しかし、裁判所はこのような被告の主張を認めなかった。

裁判所は勝俣元会長などに「安全意識や責任感が根本的に欠如している」とし、彼らが旧経営者として注意義務をつくしたとすれば原子力発電所事故を防ぐことができたと判断した。

ＮＨＫは今回の判決が原発事故に関連して経営陣の民事責任を認めた初めての司法判断だと伝えた。

その間原発事故に関連した民事・刑事責任を問う裁判が数件あった。原発事故で被害を受けたとして住民らが国家を相手取って提起した集団訴訟では最高裁が国家の責任を認めることができないという判決を先月言い渡したことがある。

経営陣の刑事責任を問うための裁判は進行中だ。これに先立って、東京地検は勝俣元会長など旧経営陣３人を不起訴処分したが、彼らは検察審査会の決定により業務上強制致死傷罪の疑いで強制起訴された。

１審を担当した東京地裁は「巨大な津波を予想することはできなかったし、原子力発電所の運転を停止しなければならない法律上義務があったと認めることは難しい」として２０１９年９月無罪判決を言い渡した。検察に代わって公訴維持を担当する弁護士が控訴し、来年１月東京高裁が２審判決を言い渡す予定だ。