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【社説】新型コロナ感染が再び増加、終わるまで終わったのではない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

5月20日午後9時35分ごろ、ソウル乙支路のある路地にお酒を飲みに来た若者たちが集まっている。カン・ジュアン記者

3月以降減少傾向を維持してきた新型コロナ感染傾向が15週間ぶりに増加傾向に転じた。6月最後の週間の感染者数(5万9844人)は前週(4万9377人)より21.2%増えた。患者1人が何人を感染させるのかを示す感染再生産指数(Rt)も1.05で、3月第4週目以降14週ぶりに1を超えた。

防疫当局が提示した増加原因は通常でない。ワクチン接種をしたり、1~3月オミクロン株大流行時に感染したりした人々の免疫力が落ちているということだ。BA.5のような新たな変異ウイルスの拡散も増加要因に選ばれる。休暇シーズンが近づき、活発になった移動と連続する祭りも悪材料だ。早い猛暑にエアコンの使用が増え、「3密環境(密接・密集・密閉)」まも作られている。中央事故収拾本部のパク・ヒャン防疫総括班長は「専門家は再流行すれば(一日感染者が)15万~20万人に達する可能性があると予測している」と話した。

市民の警戒心は緩くなっている。ソウル弘益(ホンイク)大学前と乙支路(ウルチロ)などは夜遅くまで若者たちで混みあう。先週、全体感染者の年齢帯別で20代が22.2%(1万3307人)で最も高かったのもこのような雰囲気と無関係ではない。


このように多数の難関を乗り越えて政府は拡大に対処しなければならない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府は「科学防疫」を強調してきただけに、最近発足した民間専門家中心の「国家感染病危機対応諮問委員会」〔委員長・翰林(ハンリム)大学医大のチョン・ギソク教授)の意見を聞いて道を提示しなければならない。

全国民の免疫力が落ちる時点にワクチン4回目の接種が必要なのかを迅速に判断する必要がある。50代以下は4回目のワクチン対象ではなく、60代以上は副作用の主張がユーチューブなどを通して広がり、ワクチン予約を取り消しているという。中央防疫対策本部は昨日「4回目の接種に関する事項を専門家と議論している」と明らかにしたため、早急に方針を決める必要がある。

今後の対応は高強度の防疫措置よりは病床確保をはじめ、高危険群対策に傍点を置くべきだという専門家の意見も重視する必要がある。まだ重患者の病床稼動率(全国5.2%)に余裕があって幸いだが、再流行が始まれれば急速に悪化する可能性がある。

過去2年半間自営業者と小商工人は深刻な苦痛に苦しめられた。「先月、消費者物価が6%程度上昇し、サプライチェーンの再編、新型コロナパンデミックが重なり70年代のオイルショック以降最も深刻な物価衝撃を受けている」という尹錫悦大統領の閣僚会議での発言が厳しい現実を見せる。

政府は「政治防疫」の非難を浴びてきた過去政府の二の舞を踏んではならない。科学的根拠に基づいた対策を迅速に立てて新型コロナの再拡散に備えなければならない。市民も新型コロナが増加傾向に転じている状況を考慮して緊張感を持ち、個人防疫規則を守ることに徹底してほしい。



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