海外旅行が回復している。2年半近く休業状態と変わらなかった旅行業界にも活気が広がりそうだ。しかし実状は全く違う。旅行会社の大部分が労働力難を訴える。旅行市場は回復したが、実際に旅行会社は働き手が不足し苦しんでいる。エンデミック時代に旅行業界が陥っている労働力難はさまざまな理由がある。旅行会社の立場では休職中の社員を全員呼び戻すには売り上げが足りない状況で、社員の立場ではコロナ禍を経験して旅行業そのものに懐疑心を抱くことになった。ある大手旅行会社の役員は「旅行業を離れた社員がすぐに戻ってくるのは容易ではないだろう。旅行業界の本当の危機はもう始まっている」と話した。
◇3年ぶりに新規採用に出たハナツアー
韓国最大の旅行会社ハナツアーは現在新入社員面接手続きを進行中だ。正確には採用連係型インターン社員募集だ。コロナ禍後に新規採用が中断されており3年ぶりに行われる大規模人材補強作業だ。約50人を採用する予定だ。
ハナツアーの大規模新規採用は旅行業界正常化の信号弾のように見える。しかし内部事情は違う。ハナツアーの全社員数は3月基準1163人で、2020年3月の2359人より半分以上減った。昨年希望退職で社員が大幅に減り、その後も会社を去る社員は多かった。問題は旅行会社を去った社員の大部分が戻ってこないという事実だ。ハナツアー関係者は「会社を去った社員に復帰の意向を尋ねてみたが大部分が拒否した。突然増加した業務をこなすためまず新入社員を採用することになった」と打ち明けた。
事実ハナツアーは極めて異例なケースだ。昨年11月から全社員が正常勤務中だったためだ。他の旅行会社は、規模を問わず大部分が一部社員だけ出勤している。旅行業界2位のモードツアーは7月初め現在で社員の70%程度が出勤中だ。モードツアー関係者は「入国者に対する防疫指針は緩和されたが、航空会社の国際線はコロナ禍前の30%水準にすぎない。市場が次第に回復すれば10月ごろ全社員が出勤できると期待する」と話した。
現在旅行会社の大部分は韓国政府の雇用維持支援金に依存しながら社員の雇用を維持している。6月末に政府が旅行業・航空運送業・免税店などの業種に対し今年の雇用維持支援金支援期間を180日から最大270日に延長することに決めた。社員を休業・休職状態として休業・休職手当ての90%まで政府が支援する制度だ。このように政府支援を受ける場合、会社は休業・休職中の社員に仕事をさせることはできない。旅行会社の立場では政府支援金を断念して容易に社員を呼び戻すこともできない状況だ。ある旅行会社代表は「海外旅行が再び活発になったようだが問い合わせの電話だけ多く実際の予約は多くない。まだ売り上げは社員の人件費をまかなえる水準になっていない」と話した。
◇初めから他の業種へ…危機の旅行業
コロナ禍時期に構造調整を断行した旅行会社もあるが、社員自ら荷物をまとめたケースも多い。20~30代の勤続年数が短い社員が特に多く動いた。大手旅行会社で働き最近転職を決めたAさんは「旅行業が外部変数に弱いことをコロナ禍を経験して痛切に感じた。未来が不透明と考える若い社員が多い」と話した。
旅行業界では劣悪な処遇も主な離職要因だと口をそろえる。2019年の上場旅行会社の平均年俸は4040万ウォンだった。Aさんは「IT会社に転職した元同僚は40%以上年俸が上がったと聞いた」と話す。別の大手旅行会社の幹部社員は「コロナ禍で退職した社員に連絡しているがまた出勤するという社員は数えるほど」とため息をついた。
中小旅行協力団のキム・ボンス副団長は「仕事が最初からない時は政府が雇用維持支援金を払うのが正しいが、いまは違う。いっそ人件費を補助する案を考える時期だ。全国の観光学科卒業生の就職問題も深刻だ」と話した。
◇3年ぶりに新規採用に出たハナツアー
韓国最大の旅行会社ハナツアーは現在新入社員面接手続きを進行中だ。正確には採用連係型インターン社員募集だ。コロナ禍後に新規採用が中断されており3年ぶりに行われる大規模人材補強作業だ。約50人を採用する予定だ。
ハナツアーの大規模新規採用は旅行業界正常化の信号弾のように見える。しかし内部事情は違う。ハナツアーの全社員数は3月基準1163人で、2020年3月の2359人より半分以上減った。昨年希望退職で社員が大幅に減り、その後も会社を去る社員は多かった。問題は旅行会社を去った社員の大部分が戻ってこないという事実だ。ハナツアー関係者は「会社を去った社員に復帰の意向を尋ねてみたが大部分が拒否した。突然増加した業務をこなすためまず新入社員を採用することになった」と打ち明けた。
事実ハナツアーは極めて異例なケースだ。昨年11月から全社員が正常勤務中だったためだ。他の旅行会社は、規模を問わず大部分が一部社員だけ出勤している。旅行業界2位のモードツアーは7月初め現在で社員の70%程度が出勤中だ。モードツアー関係者は「入国者に対する防疫指針は緩和されたが、航空会社の国際線はコロナ禍前の30%水準にすぎない。市場が次第に回復すれば10月ごろ全社員が出勤できると期待する」と話した。
現在旅行会社の大部分は韓国政府の雇用維持支援金に依存しながら社員の雇用を維持している。6月末に政府が旅行業・航空運送業・免税店などの業種に対し今年の雇用維持支援金支援期間を180日から最大270日に延長することに決めた。社員を休業・休職状態として休業・休職手当ての90%まで政府が支援する制度だ。このように政府支援を受ける場合、会社は休業・休職中の社員に仕事をさせることはできない。旅行会社の立場では政府支援金を断念して容易に社員を呼び戻すこともできない状況だ。ある旅行会社代表は「海外旅行が再び活発になったようだが問い合わせの電話だけ多く実際の予約は多くない。まだ売り上げは社員の人件費をまかなえる水準になっていない」と話した。
◇初めから他の業種へ…危機の旅行業
コロナ禍時期に構造調整を断行した旅行会社もあるが、社員自ら荷物をまとめたケースも多い。20~30代の勤続年数が短い社員が特に多く動いた。大手旅行会社で働き最近転職を決めたAさんは「旅行業が外部変数に弱いことをコロナ禍を経験して痛切に感じた。未来が不透明と考える若い社員が多い」と話した。
旅行業界では劣悪な処遇も主な離職要因だと口をそろえる。2019年の上場旅行会社の平均年俸は4040万ウォンだった。Aさんは「IT会社に転職した元同僚は40%以上年俸が上がったと聞いた」と話す。別の大手旅行会社の幹部社員は「コロナ禍で退職した社員に連絡しているがまた出勤するという社員は数えるほど」とため息をついた。
中小旅行協力団のキム・ボンス副団長は「仕事が最初からない時は政府が雇用維持支援金を払うのが正しいが、いまは違う。いっそ人件費を補助する案を考える時期だ。全国の観光学科卒業生の就職問題も深刻だ」と話した。
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