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株式パニックに精神科訪ねる韓国の若者世代

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国総合株価指数(KOSPI)が前日より11.54ポイント落ち2492.97で取引を終えた14日午後、ソウルのハナ銀行本店ディーリングルームでスタッフが業務を行っている。チャン・ジニョン記者

「毎日株式市場が開く30分前から胸騒ぎし始めます。欲を出さず他の人たちが買う銘柄にだけ投資しましたが株式のために私がこれほどおかしくなるとは思わなかったです」。

会社員のホさん(32)は最近精神健康医学科を訪ねて相談を受けたと放した。続く株価急落で投資損失が1000万ウォン台に増え深刻な不安を感じたためだ。ホさんは「テーマ株や暗号資産は投機だと考え、安定した銘柄にだけ投資したが、信じていたサムスン電子の株価が5万ウォン台になる瞬間胸が締め付けられた」と話した。

景気低迷による株式市場不況が続き精神的苦痛を訴える投資家が増加している。特に投資経験が多くない20~30代の新社会人を中心にうつ病やパニック障害など精神的苦痛を訴える人も少なくない。最近では韓国証券市場を代表する優良銘柄まで下落傾向を見せておりホさんのような事例が続出するとの見通しが出ている。


◇「信じていたサムスン電子まで…眠れない」

医療界によると。株式投資損失によるストレスのため受診する20~30代の患者が増加している。先週ソウル市内のある精神健康医学病院では「株のため日常生活が大変だ」という内容の相談問い合わせが普段より2倍以上増えたという。ある精神健康医学専門医は「普通投資の失敗は本人の責任と考えるので病院まで訪れるケースは珍しいが、最近は全般的な経済状況に無力さを感じ相談を望む患者が増加している」と話した。

相対的に安定した優良株の株価まで急落し投資初心者の打撃は深刻な状況だ。韓国で時価総額1位であるサムスン電子は17日に5万9800ウォンで取引を終えた。サムスン電子の株価が5万ウォン台になったのは終値基準で2020年11月から1年7カ月ぶりだ。昨年初めに9万ウォン台まで上がり10万ウォン台への期待混じりの見通しまで出てきたが、再び5万ウォン台まで落ち込んだのだ。

昨年初めに株式を始めたクォンさん(29)は「サムスン電子は株式初心者の間では銀行積立金のような概念だ。そんな銘柄が半減したので夜も眠れないというのは当然だ」と話す。ある30代の投資家は「朝起きて株式アプリを立ち上げること自体が途轍もないストレス」と吐露した。

同様の苦痛を味わう投資家が匿名でオンラインに集まり互いに慰め合う現象も現れている。カカオトークのオープンチャットルーム「株式・ビットコインで失敗した人のための部屋」には19日基準で70人ほどの投資家が集まり各自の投資失敗経験を打ち明けた。チャットルーム開設者は「しんどくて来られたならよくいらっしゃいました」と他の投資家を励ました。

◇株式好況だけ体験した20~30代に衝撃

昨年好況だった株式市場に不況が近づき投資経歴が短い20~30代にさらに大きな衝撃が加えられたというのが専門家らの分析だ。漢城(ハンソン)大学経済学科のキム・サンボン教授は「現在の20~30代は株式が下がるよりも上がるのを多く見てきた世代だ。財産を多く貯めることもできない状況でこうした状況を初めて経験するのでもっと大きな衝撃を受けるほかない」と診断した。

こうした現象に対しサムスンソウル病院精神健康医学科のホン・ジンピョ教授は「投資経歴が長い既成世代は前にも株式が急落するのを体験したので動揺しないかもしれないが、20~30代はそうした状況ではない。投資損失を投資で埋めようとする無理な試みよりは家族に失敗を打ち明けたり他の日常活動にもっと注意を払うようにする努力が必要だ」と助言した。



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