韓国政府が「景気減速が憂慮される」とし、最近の経済状況について否定的な評価を出した。景気減速を憂慮するのは新型コロナ拡大が本格的に始まった2020年3月以降初めてだ。
◆新型コロナ以降初めて「景気減速憂慮」
韓国の企画財政部は17日、「6月最近経済動向(グリーンブック)」で「対外環境悪化などで物価上昇が続く中、投資不振および輸出回復の鈍化など景気減速が憂慮される」と明らかにした。企画財政部は先月の評価でも「ウクライナ情勢およびサプライチェーン問題の長期化などで投資不振および輸出回復への制約が憂慮され、物価上昇が持続的に拡大している」と否定的な診断をした。しかし今月は明示的に「景気減速が憂慮される」という表現まで追加した。
企画財政部がグリーンブックで景気減速を憂慮したのは、新型コロナ拡大が本格的に始まった2020年3月以来となる。「2020年3月のグリーンブック」では「経済活動が萎縮した」という言葉で否定的な景気状況を断定的に評価した。新型コロナによる経済活動の冷え込みが本格化した2020年5月には「実物経済の下方リスクが拡大した」と表現したが、景気減速を憂慮するという表現はなかった。ただ、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相兼企画部長官は14日の緊急幹部会議で「一言で複合危機が始まり、こうした状況は当分続くだろう」と否定的な景気見通しを示していた。
◆輸出・投資・消費指標が悪化
政府が最近の経済状況を否定的に評価した背景には、韓国経済を支えてきた輸出と投資が減少する兆しが表れているからだ。5月の輸出は前年同月比で21.3%増加したが、増加幅が大幅に縮小するとみられる。特に6月1-10日の輸出額は前年同期比12.7%減少した。企画財政部のイ・スンファン経済分析課長は「先月の輸出は中国の封鎖解除の影響でやや増えたが、今月上旬の輸出は増加傾向がまた弱まった」と述べた。
現在の景気状況を表す主要生産・支出・投資関連指標も悪化した。4月の産業活動動向によると、4月のサービス業生産(1.4%)は新型コロナの緩和で小幅増加したが、鉱工業生産(-3.3%)が大幅に減り、全体産業生産(-0.7%)も減少した。支出で前月比の建設投資(1.4%)は増えたが、設備投資(-7.5%)は大幅に減少した。民間消費を意味する小売販売(-0.2%)も減少した。景気関連の主要3指標(生産・設備投資・小売販売)が一斉に下落したのは2020年2月以来2年2カ月ぶり。
特に設備投資が前月比で減少したのは4月で3カ月連続となる。4月の設備投資は前年同月比で11.9%減と、2けた減少だった。サプライチェーン問題に地政学的リスクが続いて原材料価格が上がったため、企業が投資を先延ばししていると考えられる。
今後の景気を予告する4月の先行指数循環変動値は前月比0.3ポイント落ち、10カ月連続の下落となった。現在の景気状況を表す同行指数循環変動値(-0.3ポイント)も3月から2カ月連続の下落だ。
◆物価高、緊縮が景気に影響
最近の景気減速の最も大きな理由は物価上昇だ。企画財政部は「世界的に物価上昇圧力が強まる中で、米国の大幅利上げなど主要国の通貨政策転換本格化、サプライチェーン問題の継続などで国際金融市場の変動性およびグローバル景気下方リスクがさらに拡大している」と説明した。
物価上昇が落ち着かない中、通貨政策の緊縮ペースが速まり、景気下降の可能性がさらに強まったということだ。実際、5月の消費者物価は前年同月比5.4%上昇し、13年9カ月ぶりの最高水準となった。エネルギー・農産物を除いたコア物価も前年同月比4.1%上昇した。物価当局も当分は5%台の高い物価上昇率が続くと評価した。
企画財政部は「非常経済対応体制の転換など物価・民生安定とマクロ経済・リスク管理に総力対応し、低成長克服基盤を用意するための新しい政府経済政策方向の主要課題を迅速に進めていく」と伝えた。
◆新型コロナ以降初めて「景気減速憂慮」
韓国の企画財政部は17日、「6月最近経済動向(グリーンブック)」で「対外環境悪化などで物価上昇が続く中、投資不振および輸出回復の鈍化など景気減速が憂慮される」と明らかにした。企画財政部は先月の評価でも「ウクライナ情勢およびサプライチェーン問題の長期化などで投資不振および輸出回復への制約が憂慮され、物価上昇が持続的に拡大している」と否定的な診断をした。しかし今月は明示的に「景気減速が憂慮される」という表現まで追加した。
企画財政部がグリーンブックで景気減速を憂慮したのは、新型コロナ拡大が本格的に始まった2020年3月以来となる。「2020年3月のグリーンブック」では「経済活動が萎縮した」という言葉で否定的な景気状況を断定的に評価した。新型コロナによる経済活動の冷え込みが本格化した2020年5月には「実物経済の下方リスクが拡大した」と表現したが、景気減速を憂慮するという表現はなかった。ただ、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相兼企画部長官は14日の緊急幹部会議で「一言で複合危機が始まり、こうした状況は当分続くだろう」と否定的な景気見通しを示していた。
◆輸出・投資・消費指標が悪化
政府が最近の経済状況を否定的に評価した背景には、韓国経済を支えてきた輸出と投資が減少する兆しが表れているからだ。5月の輸出は前年同月比で21.3%増加したが、増加幅が大幅に縮小するとみられる。特に6月1-10日の輸出額は前年同期比12.7%減少した。企画財政部のイ・スンファン経済分析課長は「先月の輸出は中国の封鎖解除の影響でやや増えたが、今月上旬の輸出は増加傾向がまた弱まった」と述べた。
現在の景気状況を表す主要生産・支出・投資関連指標も悪化した。4月の産業活動動向によると、4月のサービス業生産(1.4%)は新型コロナの緩和で小幅増加したが、鉱工業生産(-3.3%)が大幅に減り、全体産業生産(-0.7%)も減少した。支出で前月比の建設投資(1.4%)は増えたが、設備投資(-7.5%)は大幅に減少した。民間消費を意味する小売販売(-0.2%)も減少した。景気関連の主要3指標(生産・設備投資・小売販売)が一斉に下落したのは2020年2月以来2年2カ月ぶり。
特に設備投資が前月比で減少したのは4月で3カ月連続となる。4月の設備投資は前年同月比で11.9%減と、2けた減少だった。サプライチェーン問題に地政学的リスクが続いて原材料価格が上がったため、企業が投資を先延ばししていると考えられる。
今後の景気を予告する4月の先行指数循環変動値は前月比0.3ポイント落ち、10カ月連続の下落となった。現在の景気状況を表す同行指数循環変動値(-0.3ポイント)も3月から2カ月連続の下落だ。
◆物価高、緊縮が景気に影響
最近の景気減速の最も大きな理由は物価上昇だ。企画財政部は「世界的に物価上昇圧力が強まる中で、米国の大幅利上げなど主要国の通貨政策転換本格化、サプライチェーン問題の継続などで国際金融市場の変動性およびグローバル景気下方リスクがさらに拡大している」と説明した。
物価上昇が落ち着かない中、通貨政策の緊縮ペースが速まり、景気下降の可能性がさらに強まったということだ。実際、5月の消費者物価は前年同月比5.4%上昇し、13年9カ月ぶりの最高水準となった。エネルギー・農産物を除いたコア物価も前年同月比4.1%上昇した。物価当局も当分は5%台の高い物価上昇率が続くと評価した。
企画財政部は「非常経済対応体制の転換など物価・民生安定とマクロ経済・リスク管理に総力対応し、低成長克服基盤を用意するための新しい政府経済政策方向の主要課題を迅速に進めていく」と伝えた。
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