◆暖房が始まる秋がターニングポイント？

時間はプーチンの味方だという見方もある。ロシア高位官僚はワシントン・ポスト（ＷＰ）に「我々はみな秋を待っている」と述べた。欧州で暖房が本格化する秋になると、ウクライナを支援する欧州国家がエネルギー危機に耐え切ることができないという期待が根底にある。

だが、だからといってロシア経済状況が楽観的だというわけではない。ＩＩＦは今月８日の報告書でロシア経済成長率が今年マイナス１５％を記録して、来年はマイナス３％になると予想した。


また、対露制裁によってロシアは半導体など核心部品を輸入できず、産業装備や自動車、家電製品などの生産に支障が予想される。マクドナルド・スターバックスなど外国企業や工学者など知識人のロシア脱出はロシア経済の成長基盤を崩壊させる可能性がある。ＩＩＦのエコノミスト、エリナ・リワコワ氏は「エネルギー価格の急騰に伴う大幅の貿易黒字とルーブル貨の価値安定がロシア経済が予想より強く持ちこたえているという証拠として判断してはいけない」とし「米国と欧州連合（ＥＵ）などの対露制裁は、時が流れながらさらにロシア経済を固く締めつけるだろう」と述べた。


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