日本円は危機に特に強かった。戦争やグローバル金融危機が発生すればドルに劣らず日本円が値上がりした。基軸通貨として確固たる地位を築いていた。これは日本の十分な外貨資産と堅い経済ファンダメンタルズ(基礎体力)のためだった。ところが最近の雰囲気は全く違う。日本円が過去とは正反対の流れを見せている。ウクライナ戦争が続く中で円安が進んでいる。原材料価格の急騰などグローバル経済が尋常でない状況だが、円が値下がりしているのだ。輸出市場で日本と競争する韓国としては負担となる。円安は日本製品の価格競争力向上、日本市場で韓国製品の価格競争力低下につながるからだ。
◆日銀総裁「景気浮揚に焦点」
年初の急激な円安の後は大きな動きがなかったが、最近は日本円が連日値下がりしている。10日の為替レートは1ドル=133円47銭と、2002年4月以来の円安ドル高水準となった。米国など主要国がインフレ(物価上昇)に対応するために利上げして緊縮に入っているが、日本は「アベノミクス」(安倍元首相の経済政策)と呼ばれる量的緩和とマイナス金利(現在-0.1%)に固執し、円売りドル買いの動きが強まった影響だ。延世大の成太胤(ソン・テユン)経済学部教授は「米国の金利は上がっているが、日本は従来の基調を維持し、円安ドル高が進んでいる」と診断した。
円安は基本的にトヨタなど日本輸出企業には好材料となる。価格競争力が高まるうえ、ドルで稼いだ収益を日本円に換算すれば企業の収益改善につながり、これが投資拡大や賃上げに向かう起爆剤となる可能性がある。日本銀行(日銀)と日本政府はこうした論理で円安が日本経済全体的に利益になると主張している。いわゆる「トリクルダウン理論」だ。しかし国民は不満が高まる。円安による輸入物価上昇が消費者物価上昇につながっているからだ。
日本政府が為替市場に直接介入したのは約24年前の1998年6月が最後だが、今回も日本政府が介入する可能性は低いとみられる。日銀の黒田東彦総裁は最近「金融引き締めを行う状況には全くない」とし「日本の賃上げが十分でないためけ景気浮揚に焦点を合わせる時間がさらに必要だ」と述べた。日本は1-3月期の経済成長率が-0.2%であるほど景気沈滞が続く状況であり、利上げをしないという意味だ。利上げしたくてもできないという分析もある。日本の国内総生産(GDP)に対する国家負債比率は昨年末基準で256%と、先進国の中で最も高い。負債の大半は10年国債であり、利上げすれば利子負担が増え、財政がさらに悪化するしかない。
韓国経済の足かせとなるスーパー円安…「1ドル=140円台も」(2)
◆日銀総裁「景気浮揚に焦点」
年初の急激な円安の後は大きな動きがなかったが、最近は日本円が連日値下がりしている。10日の為替レートは1ドル=133円47銭と、2002年4月以来の円安ドル高水準となった。米国など主要国がインフレ(物価上昇)に対応するために利上げして緊縮に入っているが、日本は「アベノミクス」(安倍元首相の経済政策)と呼ばれる量的緩和とマイナス金利(現在-0.1%)に固執し、円売りドル買いの動きが強まった影響だ。延世大の成太胤(ソン・テユン)経済学部教授は「米国の金利は上がっているが、日本は従来の基調を維持し、円安ドル高が進んでいる」と診断した。
円安は基本的にトヨタなど日本輸出企業には好材料となる。価格競争力が高まるうえ、ドルで稼いだ収益を日本円に換算すれば企業の収益改善につながり、これが投資拡大や賃上げに向かう起爆剤となる可能性がある。日本銀行(日銀)と日本政府はこうした論理で円安が日本経済全体的に利益になると主張している。いわゆる「トリクルダウン理論」だ。しかし国民は不満が高まる。円安による輸入物価上昇が消費者物価上昇につながっているからだ。
日本政府が為替市場に直接介入したのは約24年前の1998年6月が最後だが、今回も日本政府が介入する可能性は低いとみられる。日銀の黒田東彦総裁は最近「金融引き締めを行う状況には全くない」とし「日本の賃上げが十分でないためけ景気浮揚に焦点を合わせる時間がさらに必要だ」と述べた。日本は1-3月期の経済成長率が-0.2%であるほど景気沈滞が続く状況であり、利上げをしないという意味だ。利上げしたくてもできないという分析もある。日本の国内総生産(GDP)に対する国家負債比率は昨年末基準で256%と、先進国の中で最も高い。負債の大半は10年国債であり、利上げすれば利子負担が増え、財政がさらに悪化するしかない。
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