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ビラでなくコロナ薬品を送った脱北者団体…境界地の住民は心配

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

脱北者団体の自由北韓運動連合は5日、京畿道抱川市で新型コロナ医薬品を大型アドバルーンにぶら下げて北朝鮮に送ったと、7日、主張した。同団体が公開したアドバルーンを飛ばす直前の写真。 自由北韓運動連合

脱北者団体が対北朝鮮ビラの代わりに新型コロナ医薬品を大型アドバルーンにぶら下げて北朝鮮地域に飛ばしたと主張した。

◆「新型コロナに苦しむ北の同胞支援」

自由北韓運動連合の朴相学(パク・サンハク)代表は7日、「5日午後10-11時、京畿道抱川(ポチョン)からマスク2万枚、タイレノール1万5000錠、ビタミンC3万錠を大型アドバルーン20個にぶら下げて送った」と明らかにした。同団体は「大韓民国は悪性伝染病(新型コロナ)に苦しむ北の同胞を心から愛して支援する」と書いた垂れ幕も大型アドバルーンに付けたという。


◆マスク、タイレノール、ビタミンCを北朝鮮へ

自由北韓運動連合はこの日、報道資料で「現在、北では治療薬を確保するのが極めて難しく、特に一般の人民が過酷な苦痛で死亡している」とし「現実は厳しい状況だが、金正恩(キム・ジョンウン)は死んでいく人民に『ヤナギの葉のエキスを一日に3回飲むべき』『息苦しくなれば窓を開けるべき』『気持ちに余裕を持つべき』と伝え、4週が過ぎても吐血、気絶、出血などがある場合に限り病院に行くことができる」と伝えた。

また「我々は首領の暴政で死んでいく北の同胞を救うために、当分は事実と真実、自由の手紙の代わりに、コロナに感染しても薬を確保できず死んでいく悲惨な北側の親・兄弟姉妹のために対北コロナ治療薬と薬品を持続的に送ろうと思う」と明らかにした。

◆先月計画が伝えられると、統一部が婉曲に自制求める

これに先立ち自由北韓運動連合が先月16日、こうした計画を明らかにすると、統一部側は同日、婉曲に自制を求めた。統一部は定例記者会見で「どんな伝達方式が北の住民に実際に役に立つのか、北に防疫を支援するわが政府の政策に役に立つか、そのような部分も考慮してほしい」と述べた。

これに関連し、抱川・漣川(ヨンチョン)・坡州(パジュ)・金浦(キンポ)など境界地域の多くの住民が懸念を表した。漣川地域サラン(愛)実践連帯のイ・ソクウ代表は「対北ビラ散布も新型コロナ治療薬散布も境界地域の安全の危害要因になる」と批判した。

◆漣川住民「境界地域の危害要因に」

民間人統制線と接した漣川郡中面地域では2014年10月10日、北朝鮮が対北ビラ風船に高射銃射撃を加え、村役場の前に銃弾が飛んでくる被害があった。当時、人命被害はなかったが、住民が村役場に緊急避難し、南北間で軍事的に緊迫した対峙状況まで生じた。

境界地域の住民は対北朝鮮ビラ散布の不法性も指摘した。昨年3月30日から境界地域の住民の生命と安全のために制定されて施行中の法律「対北朝鮮ビラ禁止法」に背くと主張している。対北朝鮮ビラ禁止法は軍事境界線一帯での対北朝鮮拡声器放送やビラなどの散布に対して最大3年以下の懲役または3000万ウォン(約316万円)以下の罰金で処罰できるよう規定している。



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