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【中央時評】BTSと私の解放日誌(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
三つ目に、今回の招待はARMYのようなファンダムが既存の政党など伝統的政治領域よりさらに卓越した公的活動が可能だということを暗示する。実際、全世界のARMYの数は小さい国家に匹敵する規模だ。BTSとARMYはさらに人間らしい世界のための多様な市民介入主義の行動を繰り広げる。例えば、聴覚障害者への支援から女性へのヘイト犯罪、気候変動危機の対応と寄付に至るまで、真の政治なら扱うべき重要な領域に介入している。アシュリー・フィンク教授は過去ハリーポッターのファンダムなどを分析し、このような新しい公的ファンダムを指して「ファン基盤市民行動」の登場だと定義したことがある。

最後に、今回の対談は新しい冷戦時代、人類文明のあり方に対する糸口を提供する。冷戦時代、われわれに夢やインスピレーションを与えたジョン・レノンとジョーン・バエズがいたとずれば、新冷戦時代にはBTSがある。彫刻家のベリー・ティラリーさんが「冷笑的理想主義者」と称したジョン・レノンは『インスタント・カーマ』でディストピアにもかかわらず、絶望せずわれわれ自らがユートピアであることを歌ったジョーン・バエズはサラエボ内戦現場で防弾チョッキを着て『アメイジング・グレイス』を歌った。悲しい目つきの理想主義者であるBTSはお互いの弱みを認めながらも、この嫌悪と敵対のパンデミックから私たちを守る防弾チョッキを提供する。このすべての芸術家は新冷戦の戦士、バイデン大統領と違って単なる自由主義を歌わない。人権擁護の自由主義を含んで、さらには地球惑星の中の70億のそれぞれの星として平和と尊厳を語る普遍性はバイデン大統領より訴える力がある。

たとえしばらく韓国政治と世界は憂鬱な展望や悲劇でいっぱいだが、それでも私はジョン・レノンとBTSの理想主義に共感する。彼らが歌うように「私たちは皆輝く」という事実と「夜が深まるほどにさらに輝く星の光」を信じる。バイデン大統領とBTSの対談以降、全世界が差別と嫌悪を根絶するためにさらに強い連携と立法闘争に出ることを希望する。われわれはみな、タマゴの白身であり黄身だ。


アン・ビョンジン/慶煕(キョンヒ)大学未来文明院教授


【中央時評】BTSと私の解放日誌(1)

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