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【中央時評】北朝鮮のコロナ事態と核開発損益計算書(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮を守ると言っていた「核の宝剣」がむしろ自国の住民を害する匕首になっている。韓国と国際社会の支援を拒否し、核よりも尊い命が消えている。発表された死亡者数が何人であれ、全世界がすでに知っているオミクロン株の特性をどのように避けることができるか。それだけではない。国際社会の経済制裁とコロナ事態で2017-22年の北朝鮮の年平均経済成長率はマイナス3-4%と推定される。制裁以前の金正恩時代に年平均2%成長したとすれば制裁後はマイナス5-6%となる。北朝鮮の国内総生産を考慮すると、核開発のために韓国ウォンで毎年1兆ウォン(約1000億円)を上回る損失を出している。そのようにして北朝鮮の安保状況は良くなっているのだろうか。北朝鮮の核のためむしろ韓米同盟は強まった。このように北朝鮮の核開発の財務諸表は利潤どころか負債ばかりが膨らんでいる。大規模な赤字で資本欠損状態と見るべきだろう。

金正恩委員長は北朝鮮を正常国家に発展させることを望んでいる。しかし核保有正常国家化は夢想だ。過去7年間の経験がそうだった。また核のためにコロナ統計もまともに発表できない国がどうやって正常になれるのか。コロナが収束して中朝貿易が再開されれば、経済はやや上向くかもしれない。しかし金正恩委員長が夢見る正常国家は、北朝鮮が世界経済に編入されて大規模な投資を受けることなしには不可能だ。朝中貿易だけでは期待できない。さらに政治はもちろん経済までも中国に完全に依存する状態が北朝鮮の未来に望ましいのか。

核保有の自力更生は北朝鮮が生きる道でなく死ぬ道だ。今の北朝鮮のコロナ事態が知らせている真実だ。ウクライナを見ればよい。核ではなく国民が政府と国を守る。半面、核を持っても住民を保護できない政権は没落する。金正恩委員長は住民の命を守っているか。それとも自身の核のために住民の命を捨てているのか。


キム・ビョンヨン/ソウル大国家未来戦略院長


【中央時評】北朝鮮のコロナ事態と核開発損益計算書(1)

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