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麻薬使用の中国人が「通り魔殺人」…家族のない60代日雇い男性の悲劇=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
麻薬を使用していた中国国籍の男による通り魔殺人の被害者は生活苦に陥っていた日雇い労働者だった。

18日のJTBCによると1週間前にソウル・九老区(クログ)で起きた殺人事件被害者の60代の男性は宿泊施設で寝泊まりする日雇い建設労働者だった。男性は家族がなく1人で暮らしており、部屋代も滞納している状態だったという。

事件当時、男性は人材事務所の名刺を見ながら仕事を探していたが、面識のない男に理由もわからないまま殺害された。


宿泊施設のオーナーはJTBCに「(男性は)とても苦しかった。食べるものもない。高齢で仕事もなく、1カ月に1~2回働きに出て行く。とてもいい人だったのにかわいそうだ。いい人をなぜ殺したのかわからない」と残念がった。

警察は男性の遺体の引取先がないことから無縁仏として処理する計画だ。

男性は11日午前6時ごろ九老区内の道路で中国籍の40代の男に暴行され死亡した。

複数のメディアを通じて公開された犯行現場近くの防犯カメラの映像には男の犯行場面が写っていた。映像で犯人の男は向かい側から歩いてきた男性に近付いて何回も足蹴りした後、暴行を続けた。

男は倒れた男性のポケットから現金数万ウォンなどを奪った後、縁石に男性の顔面を打ちつけて殺害した。当時男は麻薬を使用していたという。

防犯カメラには男性が血を流して倒れているのを見ても市民が目を背ける様子も写っていた。警察と消防隊員らが午前6時15分ごろ現場に到着するまで市民50人ほどが男性の横を通り過ぎた。

男性は暴行直後に顔から血が噴き出すほど出血が激しい状態だったが、男性に近付いたり状態を確認する人はいなかった。

防犯カメラの映像に通報場面はなかったが、消防は午前6時9分ごろ119番に「人が負傷している」という通報が寄せられたと明らかにした。その後警察と消防署員が現場に到着した6時15分ごろには男性はすでに死亡していた。

男は男性を殺害して逃走中に近くでリヤカーを引っ張り古物を回収していた80代の男性も暴行した。

九老警察署によると、男は強盗殺人、暴行、出入国管理法違反容疑で逮捕された。警察は逮捕当時、殺人と暴行容疑とともに金品を盗んだ点も確認されたことから強盗殺人容疑を適用した。不法滞在ではないが出入国管理法違反容疑も一部確認された。

男は逮捕後に行われた麻薬類簡易試薬検査で覚醒剤の陽性反応を見せたが、国立科学捜査研究院の精密結果の検査がまだ出ておらず、警察はひとまず麻薬関連容疑は適用しなかった。



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