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「熱が出たらヤナギの葉を煎じて飲め」…「ゼロワクチン」北朝鮮の苦しい防疫

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が13日の1日だけで17万4000人余りの発熱患者が発生し21人が死亡したと14日に国営メディアを通じて伝えた。前日明らかにした1日の感染者数1万8000人余りから10倍近い急増だ。

北朝鮮の朝鮮中央通信によると、北朝鮮は14日に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の主宰で防疫状況を点検し対策を補強するために政治局協議会を開いた。北朝鮮の防疫コントロールタワーである国家非常防疫司令部はこの日の協議会で「5月13日、全国的に17万4440人余りの発熱者が新たに発生し、8万1430人余りが全快し、21人が死亡した」と報告した。

北朝鮮当局が明らかにした13日までの総発熱患者数は52万4440人余りだ。このうち24万3630人余りが完治し28万810人余りが治療を受けている。累積死亡者数は27人だ。


こうした傾向ならば発熱患者や感染者数の増加傾向は当分続くものとみられる。感染力が特に強いオミクロン株の特性のためだ。

韓国でもオミクロン株の大流行により2月初めに2万人台を記録した1日の感染者数は3月17日には62万1180人まで急増した。特に新型コロナウイルスワクチン接種者がほとんどない「ゼロワクチン」状況である北朝鮮では感染力がさらに深刻な恐れもある。

金正恩委員長もこの日の協議会で「悪性伝染病の拡散が建国以来の大動乱であると言える」として警戒心を表わした。

ただその一方で「党と人民の一心団結に基づいた強い組織力と統制力を維持し、防疫闘争を強化していくなら、いくらでも危機を乗り越えることができる」と話した。独自の能力で状況を解決するという意志を再確認した格好だ。

しかし北朝鮮のこうした意志も近く限界に直面しかねないという懸念が出ている。北朝鮮はこの日の協議会で、薬品の輸送と供給に国家的な力量を総動員し速やかに住民に医薬品を普及させるという対策を出したが、オミクロン株を乗り越えられるほど十分な物資が確保されているかは疑問だ。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が直接北朝鮮への支援の意向を明らかにしたりもしたが、こうした場合に金正恩委員長の優先的選択肢は中国になる可能性が大きい。

専門家らは中国の先進的な防疫成果と経験を見習う方がよいという金正恩委員長の言及に注目した。慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「住民の恐怖心が手の付けられないほど広がる場合、民心を安定させる次元から速やかに外部の支援を受けようとするだろうと予測される。状況の緊迫性を考慮しこれまで効能に疑問を示してきた中国製ワクチン支援も要請する可能性がある」と話した。

オミクロン株の感染拡大を契機にこれまでの新型コロナ対処過程で崩れた北朝鮮の保健・医療体系の実態もあらわになった。国家非常防疫司令部はこの日の会議で、薬品過多服用により人命被害が発生したとも報告した。その上で「大部分の場合、科学的な治療法をよく知らなかったことから、薬物の過多服用をはじめ過失によって人命被害が招かれた」と説明した。

これは症状がある住民らが自助策としてチャンマダン(市場)や商店で治療に必要な薬品を購入し、医療陣の正しい服薬指導を受けられず薬品を不正乱用したためとみられる。これは中央政府の保健と防疫能力が地域末端まで達していないという意味で、国営医療体系が揺らいで登場した非公式医療サービスの問題点が露出したのだ。

北朝鮮の劣悪な保健・医療の状況はこの日発熱患者治療法を案内した労働新聞の報道を通じてもうかがうことができる。新聞は軽症発熱患者を治療する方法のひとつとして民間療法を紹介し、「スイカズラの花を一度に3~4グラムずつ、またはヤナギの葉を一度に4~5グラムずつお湯で煎じて1日に3回飲む」と説明した。また、口腔衛生を守るためには「塩水でよく口をゆすぐべき」と助言した。

こうした状況は北朝鮮当局がワクチンや治療剤だけでなく診断キット、マスク、消毒剤、口腔清潔剤のような基本的な防疫物品すら十分に確保できていないのではないかとの懸念にもつながる。

IBK経済研究所北朝鮮経済チームのチョン・ユソク研究委員は「新型コロナウイルス遮断に向け国境を封鎖してから医薬品だけでなく衛生に必要な消費財の輸入が円滑でなかったため厳しい状況。尹錫悦大統領も北朝鮮への人道支援方針を明らかにしただけにワクチンを含む防疫物品を速やかに支援する必要がある」と話した。



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