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韓日を訪問するバイデン米大統領、両国関係正常化を仲裁か

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版

岸田文雄首相

韓国と日本を歴訪するバイデン米大統領には大きな課題がある。悪化した韓日関係の改善だ。これは北東アジアの安定に向けた韓日米安全保障協力の必須要素となる。しかし韓日関係は現在、強制徴用賠償と慰安婦および歴史歪曲など過去の問題で最悪の状況を免れなくなっている。

バイデン大統領が韓日両国を訪問するのもこれと無関係でない。両国指導者との会談では、いかなる形であれ関係改善を促すと専門家らはみている。「アジア再均衡」政策でアジアを重視したオバマ政権も2015年の韓日慰安婦合意当時に水面下で関与した。韓日関係が悪化すれば安全保障の側面で弱点になるからだ。

今でも状況は変わらない。北朝鮮の核の脅威に効果的に対応するためには韓日米の安全保障体制が必要だというのが米国の判断だ。域内の覇権を握ろうとする中国を牽制するためにも3カ国の緊密な協力は欠かせない。米国の立場では、インド太平洋戦略の枠組みの中で脅威となる北朝鮮と中国を抑止するためには、韓日関係の正常化でこそが最も基本的な前提条件ということだ。


これに関連し、岸田文雄首相が9日に「日韓の間には難しい問題が存在するがこのまま放置することはできない」と述べたのに続き、翌日に松野博一官房長官も「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のリーダーシップに期待している」と明らかにした。尹大統領の就任をきっかけに韓日首脳は親書も交わした。

李元徳(イ・ウォンドク)国民大教授は「尹錫悦政権になっても日本の立場に変化はほとんどない状況」とし「韓日関係の改善のために政府が直接動くよりも民間委員会などに懸案解決案を委託した後、その決定に基づく形式が効果的かもしれない」と話した。

バイデン大統領のアジア訪問をきっかけに米国・日本・オーストラリア・インドの安保協議体「クアッド(Quad)」に対する関心も高まっている。4カ国首脳は24日に東京でクアッド首脳会議を開く予定だ。尹大統領も大統領候補時代、クアッド傘下のワクチン・気候変動・新技術ワーキンググループ(作業部会)に出席して段階的に正式加入を模索すると明らかにした。

しかし韓国とクアッドの協力強化は容易でない見通しだ。これには加盟国の積極的な協力が必要だが、日本は韓国を牽制していて、インドも中立外交を堅持しているからだ。米ホワイトハウスのサキ報道官も韓国のクアッド合流の可能性について「クアッドはクアッドのままに維持される」とし、慎重な反応を見せた。

こうした状況で21日に開催される韓米首脳会談で、バイデン大統領が尹大統領のクアッド発言にいかなる反応を見せるかに関心が集まっている。AP通信は「中国とロシアがウクライナ戦争などで協力を強化する中、周辺国も対応策の用意に苦心している」とし「クアッドも代案の一つになる可能性がある」と分析した。



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