韓国新政権が直面している懸案のうち、韓日関係よりも緊急な対処と新しい思考を要する事案もないだろう。なぜ至急かといえば、韓日関係を改善できる機会の入り口がすぐに閉まる可能性があるからだ。いま徴用判決に基づいて差し押さえられた日本企業の資産を現金化する過程が進行している。現金化されれば日本が報復措置を取ることになっているため、韓国も対応が避けられなくなる。すると状況が急転直下し、解決法を論じることができなくなる。現金化はいつでも行われる可能性がある。
なぜ新しい思考が必要かといえば、徴用問題を韓日両国が互いに譲歩して妥結しようという原則的な接近では解決しないという点がもう明らかになったからだ。日本は始終一貫して韓国国内の判決が韓日間の合意に反するため、韓国が問題を解消して国際法的な合意が持続するようにしてほしいという立場だ。新政権が新たな思考をしなければ、徴用問題の議論は空回りするしかない。いま日本は韓国新政権の解決意志に対して期待半分、憂慮半分という状況とみられる。
こうした事情のため急いで原論を越えた問題解決中心の接近をする必要がある。韓日関係を解こうとするなら徴用問題から解かなければいけない。2つの作業が求められる。1つ目は現金化過程を止めることだ。これを放置して妥結を推進するのは危険であるうえ誠意を欠いているように映る。もちろん法的手続きの現金化を中断させる方法を見つけるのが容易でないが、そうしなければならない。2つ目は、大法院(最高裁)の判決で生じた国内法と国際法の間の乖離を克服する解決法を用意することだ。問題が国内の判決から始まったため、韓国側が解決方法を探す努力をするしかない。
解決法に関し、政府は大法院の判決を意識して日本側に一部の負担を負わせる案を提起してきた。日本はすべて拒否した。一方、政府の外ではやや柔軟な案が議論されてきた。◆韓日協定上の紛争解決手続きの仲裁委員会◆国際司法裁判所◆文喜相(ムン・ヒサン)案のような立法による韓国側の補償◆韓国側が補償して(日本が呼応するかどうかは別にして)日本に求償権を行使する代位弁済--などがある。すべて我々が政治的な負担を抱えても解決策を見いだそうという趣旨だ。
この程度の案であってこそ実質的な議論が可能だというのが現実だが、問題は果たして政府がこうした選択をできるかだ。これまでの韓国側の立場や国民感情を勘案すると、新政権がこういう決定をするのは難しい。したがって新政権も前政権のように日本と負担を分け合おうとする可能性が高い。すると日本は変わっていないとして反発するはずだ。まさにジレンマだ。
【中央時評】徴用問題、賢人会議で解こう=韓国(2)
なぜ新しい思考が必要かといえば、徴用問題を韓日両国が互いに譲歩して妥結しようという原則的な接近では解決しないという点がもう明らかになったからだ。日本は始終一貫して韓国国内の判決が韓日間の合意に反するため、韓国が問題を解消して国際法的な合意が持続するようにしてほしいという立場だ。新政権が新たな思考をしなければ、徴用問題の議論は空回りするしかない。いま日本は韓国新政権の解決意志に対して期待半分、憂慮半分という状況とみられる。
こうした事情のため急いで原論を越えた問題解決中心の接近をする必要がある。韓日関係を解こうとするなら徴用問題から解かなければいけない。2つの作業が求められる。1つ目は現金化過程を止めることだ。これを放置して妥結を推進するのは危険であるうえ誠意を欠いているように映る。もちろん法的手続きの現金化を中断させる方法を見つけるのが容易でないが、そうしなければならない。2つ目は、大法院(最高裁)の判決で生じた国内法と国際法の間の乖離を克服する解決法を用意することだ。問題が国内の判決から始まったため、韓国側が解決方法を探す努力をするしかない。
解決法に関し、政府は大法院の判決を意識して日本側に一部の負担を負わせる案を提起してきた。日本はすべて拒否した。一方、政府の外ではやや柔軟な案が議論されてきた。◆韓日協定上の紛争解決手続きの仲裁委員会◆国際司法裁判所◆文喜相(ムン・ヒサン)案のような立法による韓国側の補償◆韓国側が補償して(日本が呼応するかどうかは別にして)日本に求償権を行使する代位弁済--などがある。すべて我々が政治的な負担を抱えても解決策を見いだそうという趣旨だ。
この程度の案であってこそ実質的な議論が可能だというのが現実だが、問題は果たして政府がこうした選択をできるかだ。これまでの韓国側の立場や国民感情を勘案すると、新政権がこういう決定をするのは難しい。したがって新政権も前政権のように日本と負担を分け合おうとする可能性が高い。すると日本は変わっていないとして反発するはずだ。まさにジレンマだ。
【中央時評】徴用問題、賢人会議で解こう=韓国(2)
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