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【コラム】ロシアをどのように脱ナチス化するか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
これまで何気なく通り過ぎてきたが、今回の戦争を機にロシアのことをよく見てみるとこの地の状況が尋常ではない。プーチンはウクライナ侵攻の名分にウクライナの「脱ナチス化」を掲げたが、脱ナチス化が必要なのはウクライナではなくロシアのほうではないか。現在ロシアで広がっているさまざまな状況がナチス治下のドイツ社会を連想させるためだ。

プーチンはウクライナ人を「ナチズムから解放」させるために戦争を起こしたと語る。ヒトラーはロシア人を「共産主義から解放」させるために戦争を起こしたと話した。プーチンはウクライナにロシア系住民が暮らすクリミアとドンバスを要求する。ヒトラーはチェコにドイツ人が暮らすズデーテンを渡せと言った。

ヒトラーがゲルマン民族が支配する第3帝国を夢見たとすると、プーチンはロシアが主導するユーラシア帝国を夢見る。ヒトラーにカール・シュミットの「政治神学」があったとすると、プーチンにはアレクサンドル・ドゥーギンの「地政学」がある。ヒトラーと教皇のコンコルダート(政教条約)はプーチンとキリル総主教のコンコルダートで繰り返されている。


驚くのはプーチンに対するロシア人の圧倒的支持だ。ヒトラーもドイツ国民から圧倒的支持を受けた。ファシズムはただの独裁ではない。それは「大衆」の独裁だ。その時期、ドイツ国民がスワスティカ(swastika=ハーケンクロイツ)に熱狂したとすれば、今ロシアの国民は「ツワスティカ」(zwastika=Z)に熱狂している。

ファシスト国家で唯一の政治的コミュニケーション方式はプロバガンダだ。今ロシアに住む人々は今ウクライナでどんなことが起こっているのか知らない。甚だしくはウクライナに住む自分の家族の話も信じない。すでに洗脳された脳の前では事実や証拠も無力だ。彼らにとって、それは西側メディアの陰湿な攻撃にすぎない。

ロシアの独立メディアはすべて扉を閉ざされた。戦争に反対する人々は逮捕される。さらに議会では反戦デモに参加して逮捕された人を強制徴集し、ウクライナ戦線に送るという内容の法案が通過した。戦争を「戦争」と呼んでもいけない。トルストイの名作は『特殊作戦と平和』に変えて呼ばなくてはならない。

ナチス時代、数多くの知識人が亡命をしたように、ロシアで少しでもまともな精神状態を持った人々は今ロシアを離れている。数十万人がロシアの国境を抜けたが、その相当数がIT系列など先端分野に従事する若者だという。国全体が未来ではなく過去に戻っているので当然のことだ。

ナチス時代、ドイツの青少年がヒトラーユーゲントに加入したとすると、今ロシアの青少年は「ユナルミヤ」という組織に加入している。その次期、ヒトラーユーゲントのようにユナルミアの青少年もキャンプをしながら制式、遊撃、射撃など軍事訓練を受けている。その中にはパラシュートを背負って空中降下を行う子どももいる。


【コラム】ロシアをどのように脱ナチス化するか(2)

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