毎週水曜日にソウルの日本大使館前で集会が開かれている。集会の公式名称は「日本軍性奴隷問題解決に向けた定期水曜デモ」だ。阪神大震災と東日本大震災の時を除けば水曜集会は30年間欠かさず開かれた。身を切る寒さにも、猛暑や豪雨にも、水曜集会は続いた。
こうした水曜集会の脈が途絶えることになる懸念が現実化した。日本大使館前の平和の少女像近くで開かれてきた水曜集会の場所を反対団体がすべて先取りし集会申告をしてだ。20日に予定された第1540回水曜集会の場所はまだ決まっていない。
◇平和の少女像近くから追いやられた水曜集会
正義記憶連帯(正義連)など水曜集会側と、自由連帯や母親部隊など保守指向団体間の対立は根深い。自由連帯などは2020年から少女像近くで集会を開き、「慰安婦は詐欺」という主張を繰り広げている。
自由連帯などの集会により水曜集会は徐々に少女像から遠ざかっていった。水曜集会は最近少女像を中心に左右50メートルほど離れた聯合ニュース本社前、ホテルサマセットパレス前などで集会を開いた。2月にはこれよりさらに遠ざかり路上で集会が開かれた。20日にはその場所さえも自由連帯など反水曜集会側の集会申告が終えられた状態だ。
双方は告訴・告発戦も行っている。3月に旧日本軍性的奴隷被害者団体側と李容洙(イ・ヨンス)さんは自由連帯のキム・サンジン事務総長らを集会とデモに関する法律違反などの容疑で告訴・告発し、告訴人調査が行われた。これに対し反水曜集会側は正義連関係者らを相互に告訴した状況だ。
◇正義連、警察に嘆願提起…「措置しない」
正義連はデモ保障案と被害者の名誉毀損への対応などを警察に促している。これを骨子とした嘆願を8日に警察に出した。嘆願処理に関する法律上、行政機関などの違法・不当または不作為を含んだ消極的処分などで権利を侵害された場合に出すことができる「苦衷嘆願」というのが正義連側の説明だ。
国家人権委員会の緊急救済措置勧告が嘆願根拠のひとつになった。人権委は1月に「世界最長期集会(水曜集会)をどのように保護すべきかを念頭に置くことが人権の基本原則に合致する」と明らかにした。正義連側は「警察はまともな措置をしていない」と指摘した。
警察はこれまで双方の集会状況に対し十分な人員・装備を動員し、安定した現場管理に集中してきたという立場だ。人権委の勧告に対しても深く検討し、突発状況などが発生する可能性に対しても備えているとした。正義連は警察の答弁があり次第内容を検討した上で20日に記者会見を行う計画だ。
◇相互告訴・告発に続き訴訟戦に激化するか
一部では双方の対立が告訴・告発事件を超え民事など訴訟戦につながる可能性があるとの見通しが出ている。ある弁護士は「人権委勧告などがなされた状況であるのに引き続き水曜集会が開かれない場合、正義連側が国家の不作為または相手方の攻撃を問題にして損害を受けたとして賠償請求訴訟を起こす可能性がある」と推測した。正義連側が警察に提起した嘆願答弁が引き続き遅れる場合には「不作為違法確認」行政訴訟対象になるかもしれないとの意見も一部ある。
ただ憲法が集会・デモの自由を保障しており、集会関連の明白な違法事項が確認されない場合、訴訟は容易ではないという反論もある。ソウル地方弁護士会会長を務めたキム・ハンギュ弁護士は「人権委の勧告と集会・デモの自由保障などがまともにされているのか訴訟を通じて争ってみる余地はあるが、不作為による違法性の有無を立証するのは容易ではないだろう」と説明した。
こうした水曜集会の脈が途絶えることになる懸念が現実化した。日本大使館前の平和の少女像近くで開かれてきた水曜集会の場所を反対団体がすべて先取りし集会申告をしてだ。20日に予定された第1540回水曜集会の場所はまだ決まっていない。
◇平和の少女像近くから追いやられた水曜集会
正義記憶連帯(正義連)など水曜集会側と、自由連帯や母親部隊など保守指向団体間の対立は根深い。自由連帯などは2020年から少女像近くで集会を開き、「慰安婦は詐欺」という主張を繰り広げている。
自由連帯などの集会により水曜集会は徐々に少女像から遠ざかっていった。水曜集会は最近少女像を中心に左右50メートルほど離れた聯合ニュース本社前、ホテルサマセットパレス前などで集会を開いた。2月にはこれよりさらに遠ざかり路上で集会が開かれた。20日にはその場所さえも自由連帯など反水曜集会側の集会申告が終えられた状態だ。
双方は告訴・告発戦も行っている。3月に旧日本軍性的奴隷被害者団体側と李容洙(イ・ヨンス)さんは自由連帯のキム・サンジン事務総長らを集会とデモに関する法律違反などの容疑で告訴・告発し、告訴人調査が行われた。これに対し反水曜集会側は正義連関係者らを相互に告訴した状況だ。
◇正義連、警察に嘆願提起…「措置しない」
正義連はデモ保障案と被害者の名誉毀損への対応などを警察に促している。これを骨子とした嘆願を8日に警察に出した。嘆願処理に関する法律上、行政機関などの違法・不当または不作為を含んだ消極的処分などで権利を侵害された場合に出すことができる「苦衷嘆願」というのが正義連側の説明だ。
国家人権委員会の緊急救済措置勧告が嘆願根拠のひとつになった。人権委は1月に「世界最長期集会(水曜集会)をどのように保護すべきかを念頭に置くことが人権の基本原則に合致する」と明らかにした。正義連側は「警察はまともな措置をしていない」と指摘した。
警察はこれまで双方の集会状況に対し十分な人員・装備を動員し、安定した現場管理に集中してきたという立場だ。人権委の勧告に対しても深く検討し、突発状況などが発生する可能性に対しても備えているとした。正義連は警察の答弁があり次第内容を検討した上で20日に記者会見を行う計画だ。
◇相互告訴・告発に続き訴訟戦に激化するか
一部では双方の対立が告訴・告発事件を超え民事など訴訟戦につながる可能性があるとの見通しが出ている。ある弁護士は「人権委勧告などがなされた状況であるのに引き続き水曜集会が開かれない場合、正義連側が国家の不作為または相手方の攻撃を問題にして損害を受けたとして賠償請求訴訟を起こす可能性がある」と推測した。正義連側が警察に提起した嘆願答弁が引き続き遅れる場合には「不作為違法確認」行政訴訟対象になるかもしれないとの意見も一部ある。
ただ憲法が集会・デモの自由を保障しており、集会関連の明白な違法事項が確認されない場合、訴訟は容易ではないという反論もある。ソウル地方弁護士会会長を務めたキム・ハンギュ弁護士は「人権委の勧告と集会・デモの自由保障などがまともにされているのか訴訟を通じて争ってみる余地はあるが、不作為による違法性の有無を立証するのは容易ではないだろう」と説明した。
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