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ハイブリッド変異株「XE」「XJ」登場…「すでに韓国に流入したかも」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

大田(テジョン)の保健所選別診療所で医療従事者が市民を検査している。キム・ソンテ

従来のオミクロン株(BA.1)変異より感染力が強いステルスオミクロン株(BA.2)が韓国で優勢株になっているなか、世界の所々でBA.1とBA.2が再調合された新たな「ハイブリッド変異」が確認された。防疫当局は韓国国内ではまだこの変異が発見されていないと明らかにしたが、専門家は国内ですでにBA.1とBA.2がともに流行しているだけに再調合変異が出没する可能性が大きいとしている。

「XE」と呼ばれる新しい再調合変異は英国やイスラエル、台湾、タイなどで発見されている。特に、英国では現在600件以上のXE事例が報告された。XEはオミクロン株のBA.1とその下位系列であるBA.2が結合した再調合変異だ。BA.2の場合、BA.1より感染力が1.3~1.5倍強いと知られているが、世界保健機関(WHO)はXEがBA.2よりウイルス増殖速度が10%程度速いことが明らかになったと発表した。ただし、従来のオミクロン株変異と感染力、重症度で大きく変わらず、ギリシャ語アルファベットに命名されずにオミクロン株の下位変異に分類された。

フィンランドとタイではXE変異に続いてXJ変異の疑い例も確認された。XJはXEのようにBA.1とBA.2変異が結合したハイブリッド変異だが、XEとはゲノムの構成に違いがある。


国内ではXEとXJ二つともまだ確認されたことはない。高麗(コリョ)大九老(クロ)病院感染内科の金宇柱(キム・ウジュ)教授は「韓国より防疫政策が厳しく感染者数が少ない台湾でもすでにXEが発見されたので、すでに韓国に隠れた感染者がいる可能性が大きい」とし、「現在、変異分析がきちんと行われず発見されていないのかもしれない」と指摘した。当局はPCR検査後に残る検体の中で一部を標本に選び、どのような変異に感染したのか全ゲノムシーケンスを分析してきた。最近、迅速抗原検査の分析に検査体系が転換され、多くの感染者が迅速抗原検査で陽性判定を受けている。そのため、変異に対する監視が過去に比べて難しくなった。

XEの他に全く新たな再調合変異が韓国で発生する可能性があるという懸念の声も上がる。金宇柱教授は外国の場合BA.1が一度流行した後、小康状態を経てからBA.2が再び流行した反面、韓国の場合、1~2月ごろBA.1が大きく流行する中で3月に入ってBA.2が相次ぎ流行した状況なので再調合変異が出現しやすい環境になったと説明した。

嘉泉(カチョン)大学吉(キル)病院感染内科のオム・ジュンシク教授は「同じ変異(XE)がそれぞれ違う地域で発生する可能性は確率的に低いとみられる」とし、「むしろ韓国でBA.1とBA.2が結合した新たな再調合変異が現れる確率がさらに大きい」と話した。オム教授は「あまりにも感染者が多いため、十分に可能性がある」として「もし新たな再調合変異が感染力がより大きければ、優勢株になって今の流行が悪化する可能性がある」と見通した。

ただし、防疫当局はまだ懸念する状況ではないと一線を画した。中央防疫対策本部のイ・サンウォン疫学調査分析団長は5日、記者会見で「XEはBA.2よりは多少感染力が強いかもしれないが、発生件数は少ない」として「警戒は必要だが、まだ過度に懸念する状況ではない」と話した。

中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長も「感染力がどれくらい強くなるのか、致命率が低くなるのか高くなるのか、従来の予防接種にともなう重症化防止効果が有効なのかをアルファベット変更基準で関心をもって評価する」として「XEはオミクロン株系列の変異程度に進んでいる。対処や戦略が変わるほど差別点はない可能性が大きい」と話した。



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