韓国の次期政権が中国・日本など韓半島(朝鮮半島)周辺国と共に解決すべき課題が少なくない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領はその間、中国とは相互尊重外交を、日本とは関係改善を進めると明らかにしてきた。そして「米国と中国の間でこれ以上は戦略的あいまい性を維持するのが難しい。韓米同盟に重心を傾ける」とし、韓米関係を優先視するという立場を明確にした。
先月25日の尹次期大統領と中国の習近平国家主席の最初の電話会談も当選を祝う目的で行われたが、この日の発言には双方の基本立場がそのまま反映されていたという評価だ。尹次期大統領は北朝鮮が前日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に関連し「韓半島と域内の緊張が急激に高まり、国民の心配が大きい」と述べた一方、習主席は「両国は動くことができない永遠の隣国であり、切り離せない協力パートナー」と韓中関係の安定化と世界サプライチェーン問題などに言及した。
互いに協力を強調する姿だったが、双方ともに最も懸念する事案を最初の電話会談で取り上げたというのが、専門家らの共通した分析だ。尹次期大統領は北朝鮮の挑発を、習主席は米国の牽制を念頭に置いた発言だったという点でだ。今後、高高度防衛ミサイル(THAAD)追加導入、「クアッド(日米豪印)」参加、「3不」政策などをめぐり両国関係が厳しくなる可能性があることを暗示している。
◆再確立を予告した韓中関係=専門家らは韓米関係の強化が韓中関係の悪化につながってはならないと口をそろえた。北朝鮮大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は「尹錫悦政権も韓中協力の現実的な重要性を認識し、THAAD追加配備やミサイル防衛(MD)システム編入など軍事的に敏感な事案を容易には決定しないはず」とし「これは実用主義を前に出した新政権の政策基調とも合わない」と述べた。
韓中関係において傾いたグラウンドを正すべきという意見も提示された。高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「両国が敵対的になってはいけないが、少なくとも大統領が北京を訪問して一人で食事をするような外交的無視にあってはならない」とし「外交的なバランスをとる必要がある」と話した。
中国に対する経済的な依存度を減らしながら中国の影響力を徐々に縮小していくべきだという助言もあった。国立外交院のキム・ヒョンウク教授は「対中外交が萎縮する理由は中国の経済的影響力のためであり、中国が圧力を加えれば国民感情、そして両国関係も悪化するという悪循環が繰り返されている」とし「これを克服するためには南方政策など経済的協力を多角化する政策が必要だ」と強調した。
◆韓日関係は改善するのか=強制徴用賠償、慰安婦問題、歴史歪曲など障害物が山積している。尹次期大統領は先月28日、相星孝一駐韓日本大使に会い、「両国関係を未来志向的に進めていけば対話を通してうまく解決するだろう」と述べたが、現実は容易でない。
日本では2015年の韓日慰安婦合意を守ることが信頼回復の第一歩という声がある。さらに日本との外交摩擦は現在進行形だ。先月29日にも韓国外交部は「我々の固有の領土である独島(ドクト、日本名・竹島)に対する根拠のない主張が入った教科書を日本政府がまた検定通過させたことに強く抗議する」という声明を出した。
過去の問題の解決のために尹次期大統領は首脳間シャトル外交をまず復元して解決策を見いだすと述べたが、こうした状況で韓日関係がすぐに正常化するのは容易でないというのが、専門家らの共通した見方だ。世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)北朝鮮研究センター長は「韓日関係の最も模範的な時期は金大中(キム・デジュン)政権時代だった。金大中・小渕宣言をはじめ、当時は北朝鮮を含め、中国・日本ともに親密に過ごした時期だった」とし、新しい外交指令塔が当時の外交政策を参考にするよう強調した。
梁教授は韓日米軍事協力を警戒した。梁教授は「新政権が韓米軍事協力を越えて日本との軍事協力まで推進する場合、賛否が分かれてさらなる分裂が発生するかもしれない」と憂慮した。キム教授は「政府と民間を分離してツートラックで進むのが賢明な選択になるだろう」とし「反日感情などが政治と結びつかないよう注意して管理する必要がある」と助言した。
先月25日の尹次期大統領と中国の習近平国家主席の最初の電話会談も当選を祝う目的で行われたが、この日の発言には双方の基本立場がそのまま反映されていたという評価だ。尹次期大統領は北朝鮮が前日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に関連し「韓半島と域内の緊張が急激に高まり、国民の心配が大きい」と述べた一方、習主席は「両国は動くことができない永遠の隣国であり、切り離せない協力パートナー」と韓中関係の安定化と世界サプライチェーン問題などに言及した。
互いに協力を強調する姿だったが、双方ともに最も懸念する事案を最初の電話会談で取り上げたというのが、専門家らの共通した分析だ。尹次期大統領は北朝鮮の挑発を、習主席は米国の牽制を念頭に置いた発言だったという点でだ。今後、高高度防衛ミサイル(THAAD)追加導入、「クアッド(日米豪印)」参加、「3不」政策などをめぐり両国関係が厳しくなる可能性があることを暗示している。
◆再確立を予告した韓中関係=専門家らは韓米関係の強化が韓中関係の悪化につながってはならないと口をそろえた。北朝鮮大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は「尹錫悦政権も韓中協力の現実的な重要性を認識し、THAAD追加配備やミサイル防衛(MD)システム編入など軍事的に敏感な事案を容易には決定しないはず」とし「これは実用主義を前に出した新政権の政策基調とも合わない」と述べた。
韓中関係において傾いたグラウンドを正すべきという意見も提示された。高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「両国が敵対的になってはいけないが、少なくとも大統領が北京を訪問して一人で食事をするような外交的無視にあってはならない」とし「外交的なバランスをとる必要がある」と話した。
中国に対する経済的な依存度を減らしながら中国の影響力を徐々に縮小していくべきだという助言もあった。国立外交院のキム・ヒョンウク教授は「対中外交が萎縮する理由は中国の経済的影響力のためであり、中国が圧力を加えれば国民感情、そして両国関係も悪化するという悪循環が繰り返されている」とし「これを克服するためには南方政策など経済的協力を多角化する政策が必要だ」と強調した。
◆韓日関係は改善するのか=強制徴用賠償、慰安婦問題、歴史歪曲など障害物が山積している。尹次期大統領は先月28日、相星孝一駐韓日本大使に会い、「両国関係を未来志向的に進めていけば対話を通してうまく解決するだろう」と述べたが、現実は容易でない。
日本では2015年の韓日慰安婦合意を守ることが信頼回復の第一歩という声がある。さらに日本との外交摩擦は現在進行形だ。先月29日にも韓国外交部は「我々の固有の領土である独島(ドクト、日本名・竹島)に対する根拠のない主張が入った教科書を日本政府がまた検定通過させたことに強く抗議する」という声明を出した。
過去の問題の解決のために尹次期大統領は首脳間シャトル外交をまず復元して解決策を見いだすと述べたが、こうした状況で韓日関係がすぐに正常化するのは容易でないというのが、専門家らの共通した見方だ。世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)北朝鮮研究センター長は「韓日関係の最も模範的な時期は金大中(キム・デジュン)政権時代だった。金大中・小渕宣言をはじめ、当時は北朝鮮を含め、中国・日本ともに親密に過ごした時期だった」とし、新しい外交指令塔が当時の外交政策を参考にするよう強調した。
梁教授は韓日米軍事協力を警戒した。梁教授は「新政権が韓米軍事協力を越えて日本との軍事協力まで推進する場合、賛否が分かれてさらなる分裂が発生するかもしれない」と憂慮した。キム教授は「政府と民間を分離してツートラックで進むのが賢明な選択になるだろう」とし「反日感情などが政治と結びつかないよう注意して管理する必要がある」と助言した。
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