米国が北朝鮮の大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）発射の動きにまた制裁カードを取り出し、警告メッセージを送った。

米財務省は１１日（現地時間）、北朝鮮の大量破壊兵器（ＷＭＤ）およびミサイルプログラム開発に必要な物資を支援したロシア人２人とロシア企業３カ所を制裁対象に追加した。


イエレン米財務相はこの日の声明で「北朝鮮は世界の安全保障に重大な驚異となる弾道ミサイル発射を続けている」とし「今回の措置は、北朝鮮を支援する、ロシアに基盤がある個人と団体を目標にした」と明らかにした。


米財務省の制裁対象追加指定は、北朝鮮が近く米本土まで打撃可能な新型ＩＣＢＭを最大射程距離で発射する可能性が高いという韓米軍当局の発表直後にあった。９日の韓国大統領選挙以降、武力挑発レベルでＩＣＢＭ発射の兆候を見せている北朝鮮に向かって先制的な対応に入ったのだ。

バイデン政権に入って北朝鮮関連の制裁措置は今回が３回目となる。米国は昨年１２月、北朝鮮の強制労働および人権弾圧を理由に、北朝鮮中央検察所と李永吉（イ・ヨンギル）国防相らを制裁対象に含めた。１月には北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連し、北朝鮮国籍者６人とロシア人１人、ロシアの団体１カ所を制裁対象に追加した。米財務省の制裁対象になれば米国国内の資産が凍結し、制裁対象との取引が全面的に禁止される。

韓国外交部の当局者は「米国側の今回の措置は対話と同時に制裁の履行が重要だという従来の立場が反映されたものと評価する」とし「北が韓半島（朝鮮半島）および域内の平和安定に逆行する措置を中断し、国際社会の対話提案に早期に呼応することを改めて促す」と述べた。