富川市(プチョンシ)選挙管理委員会で7日、郵便投票箱にあるべき管外事前投票郵便物5万通ほどが事務局長室のプラスチック箱の中に入ったまま見つかった。見つかった管外事前投票郵便物は4~5日に記票した用紙と推定される。事務局長室の防犯カメラは紙で覆われていた。公職選挙法第176条によると、郵便投票箱・事前投票箱は映像情報処理機器が設置された場所に保管しなければならない。投票箱に入れる前の郵便投票物に対しては別に規定がないが、防犯カメラをふさいだまま保管したのは違法の素地がある。現場を確認した野党「国民の力」の関係者は「だれかがその気になれば不正行為ができるほど管理がお粗末だった」と批判した。与党「共に民主党」からも「安易だ。法に基づき安全に投票用紙を管理すべき選管がこれを放棄した点はいかなる弁解も通じない」(パク・チャンデ選対委首席報道官)という批判が出てきた。選管関係者は「管外郵便投票物は立会人の立ち会いの下でだけ投票箱に入れるため通常は特定の場所にしばらく保管し当日午後に投票箱に入れる」と説明した。
「国民の力」はこの日、済州(チェジュ)選管の事務局長室でも管外郵便投票用紙が見つかったと主張した。
◇選管、感染者投票で後手に回る対策…選管委員長は謝罪表明なく
「本来保管されていなければならない事前投票保管室ではなく、防犯カメラもなく管理実態を確認する方法すらない」という説明だ。
中央選挙管理委員会は7日、盧貞姫(ノ・ジョンヒ)委員長主宰で緊急全員会議を開き、3月9日の本投票日には新型コロナウイルス感染者・隔離者の臨時記票所をなくし、午後6時以降に一般有権者と同じ投票箱に直接投票する措置を取ることにした。選管は5日の事前投票で、感染者・隔離者が臨時記票所で記票すると管理スタッフが用紙を代わりに投票箱に入れる、いわゆる「伝達式投票」を実施した。しかしこうしたやり方が議論を呼んだことから方法を変えることにしたのだ。選管は「午後7時半までに投票所に到着し待機票を受け取れればその後も投票できるよう措置し、投票管理スタッフと記票所も最大限増やす」と話した。
選管内外では後手に回った対策との批判が出ている。匿名の元選管関係者は「結局スタッフと記票所を増やすというその場しのぎの対策だ。感染者投票の懸念はすでに数カ月前からあったが、なぜおろそかな対応で議論を自ら招いたのか疑問」と指摘した。事前投票を前後して選管内部の匿名掲示板にも「実務を知らない机上行政」という批判が相次いだ。
一般有権者投票が遅れる場合、午後6時以降に投票する感染者の投票時間も遅れることになるとの懸念も出ている。選管は「3500カ所ほどの事前投票所に比べ本投票所は1万4464カ所に増えるため分散効果で遅延は深刻にならないだろう」という立場だ。
選管はこの日の対策発表後の会見で各種議論に対して釈明に出た。1番(李在明)や2番(尹錫悦)に印を付けた投票用紙がまだ投票していない感染者に渡されたことに対し、キム・ジェウォン選挙局長は「投票用紙運搬封筒を再利用したため管理スタッフがうっかり封筒から投票用紙を取り出し投票箱に入れていない状態で(他の選挙人に)交付された」と説明した。
事前投票所で用紙を出力した後に投票しなかった有権者の本投票参加の可能性に対しては「該当選挙人が選挙管理スタッフに未投票の事実を知らせて離れたり、出力された投票用紙がだれのものなのか確認できるなら投票するよう検討するだろう」と伝えた。多くの投票所が用紙の出力だけして投票していない選挙人の身元を把握できていない点を考慮すると相当数の感染者が本投票をできない可能性もある。徳成(トクソン)女子大学政治学科のチョ・ジンマン教授は「身元確認後に投票せずに帰宅すれば本投票はできないと公示するだけでもいい事案なのに、選管の安易な判断が問題を拡大した」と指摘した。
盧委員長の対応もやはり指摘された。事態が発覚した5日に出勤せず議論に包まれた盧委員長はこの日、出勤途中で「本選挙の対策準備に集中する」としたが、投票管理不良議論には沈黙した。この日の緊急会議後も選管幹部に質疑応答を任せて立場表明をしなかった。選管関係者は「盧委員長が8日に投票督励メッセージを出しながら国民向けの謝罪の意向を明らかにすることもできる」と伝えたが実際に行われるかは未知数だ。
政界では「世界16位の民主国家であり防疫模範国として恥ずかしい」(李洛淵民主党総括選対委員長)、「選管が選挙管理委員会ではなく選挙関与委員会と嘲笑されている」(権寧世「国民の力」選対本部長)という批判が出てきた。時代精神研究所のオム・ギョンヨン所長は「得票率3~4ポイント以内の勝負が広がるならば当選不服議論が広がる恐れもある」と話した。
「国民の力」はこの日、済州(チェジュ)選管の事務局長室でも管外郵便投票用紙が見つかったと主張した。
◇選管、感染者投票で後手に回る対策…選管委員長は謝罪表明なく
「本来保管されていなければならない事前投票保管室ではなく、防犯カメラもなく管理実態を確認する方法すらない」という説明だ。
中央選挙管理委員会は7日、盧貞姫(ノ・ジョンヒ)委員長主宰で緊急全員会議を開き、3月9日の本投票日には新型コロナウイルス感染者・隔離者の臨時記票所をなくし、午後6時以降に一般有権者と同じ投票箱に直接投票する措置を取ることにした。選管は5日の事前投票で、感染者・隔離者が臨時記票所で記票すると管理スタッフが用紙を代わりに投票箱に入れる、いわゆる「伝達式投票」を実施した。しかしこうしたやり方が議論を呼んだことから方法を変えることにしたのだ。選管は「午後7時半までに投票所に到着し待機票を受け取れればその後も投票できるよう措置し、投票管理スタッフと記票所も最大限増やす」と話した。
選管内外では後手に回った対策との批判が出ている。匿名の元選管関係者は「結局スタッフと記票所を増やすというその場しのぎの対策だ。感染者投票の懸念はすでに数カ月前からあったが、なぜおろそかな対応で議論を自ら招いたのか疑問」と指摘した。事前投票を前後して選管内部の匿名掲示板にも「実務を知らない机上行政」という批判が相次いだ。
一般有権者投票が遅れる場合、午後6時以降に投票する感染者の投票時間も遅れることになるとの懸念も出ている。選管は「3500カ所ほどの事前投票所に比べ本投票所は1万4464カ所に増えるため分散効果で遅延は深刻にならないだろう」という立場だ。
選管はこの日の対策発表後の会見で各種議論に対して釈明に出た。1番(李在明)や2番(尹錫悦)に印を付けた投票用紙がまだ投票していない感染者に渡されたことに対し、キム・ジェウォン選挙局長は「投票用紙運搬封筒を再利用したため管理スタッフがうっかり封筒から投票用紙を取り出し投票箱に入れていない状態で(他の選挙人に)交付された」と説明した。
事前投票所で用紙を出力した後に投票しなかった有権者の本投票参加の可能性に対しては「該当選挙人が選挙管理スタッフに未投票の事実を知らせて離れたり、出力された投票用紙がだれのものなのか確認できるなら投票するよう検討するだろう」と伝えた。多くの投票所が用紙の出力だけして投票していない選挙人の身元を把握できていない点を考慮すると相当数の感染者が本投票をできない可能性もある。徳成(トクソン)女子大学政治学科のチョ・ジンマン教授は「身元確認後に投票せずに帰宅すれば本投票はできないと公示するだけでもいい事案なのに、選管の安易な判断が問題を拡大した」と指摘した。
盧委員長の対応もやはり指摘された。事態が発覚した5日に出勤せず議論に包まれた盧委員長はこの日、出勤途中で「本選挙の対策準備に集中する」としたが、投票管理不良議論には沈黙した。この日の緊急会議後も選管幹部に質疑応答を任せて立場表明をしなかった。選管関係者は「盧委員長が8日に投票督励メッセージを出しながら国民向けの謝罪の意向を明らかにすることもできる」と伝えたが実際に行われるかは未知数だ。
政界では「世界16位の民主国家であり防疫模範国として恥ずかしい」(李洛淵民主党総括選対委員長)、「選管が選挙管理委員会ではなく選挙関与委員会と嘲笑されている」(権寧世「国民の力」選対本部長)という批判が出てきた。時代精神研究所のオム・ギョンヨン所長は「得票率3~4ポイント以内の勝負が広がるならば当選不服議論が広がる恐れもある」と話した。
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