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<韓国大統領選>事前投票率36.9%で過去最高…「一本化逆風」vs「政権審判熱気」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

「共に民主党」の李在明候補(左)と「国民の力」の尹錫悦候補が第20代大統領選挙事前投票初日である4日に事前投票所で一票を行使している。ソン・ボングン記者

3月9日投開票の大統領選挙の事前投票率が過去最高となる36.9%を記録した。これまで最も高かった2020年4月の国会議員総選挙の事前投票率26.7%を10ポイント以上上回った。与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補側と野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補側では異例に高い事前投票率をめぐり相反する解釈を出した。

◇民主党「一本化で逆風、李在明支持層結集」

民主党内部では概ね「李候補支持者が結集した結果」という反応が出てきた。尹候補と「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表が3日に候補を一本化してから高まった与党の危機感が積極的な投票につながったという論理だ。この日民主党のキム・ヨンジン選対委総務本部長は「湖南(ホナム)地域の高い事前投票率は一本化に対する強い反作用で、新たな分岐点になりそうだ。世論調査もそれを反映している」という内容のショートメールを党内の議員に送った。


民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)代表はこの日放送に出演し「李候補支持層の結集強度がはるかに強いようだ。途轍もない逆風が吹いている結果」と主張した。民主党関係者は「一本化直後に安代表支持層が大きく反発し、われわれの支持者が結集し李候補にむしろ有利な状況」と主張した。この日首都圏地域で遊説に出た李候補は「だれに入れようが投票はわれわれ国民の偉大な意思そのもので、その意思を受け継ぎ国民統合政治をすることが政治家の天命」と投票を促した。

◇国民の力「政権審判論を確認、投票奨励効果」

「国民の力」側の反応は違った。文在寅政権への審判を望む世論が高い事前投票率として表出したということだ。尹候補はこの日党員たちにショートメールを送り、「政権交代を熱望する国民がいかに多いのか(事前投票率が)象徴的に見せた」と評価した。

「国民の力」選対本部関係者は「これに先立ち尹候補と党が事前投票を積極的に促したがその効果が立証されたもの。国民の政権交代への熱望が激しい状況で投票率が高いということはそれだけ政権審判の熱気が投票に反映されたという意味」と評価した。イ・ヤンス首席報道官も「一本化がバンドワゴン効果(有力候補に票がさらに集まる現象)を呼び浮動層の有権者が尹候補に結集すると期待している」と話した。

湖南地域の高い投票率をめぐっても「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表はフェイスブックで「湖南の選択は進取的で変化を指向する方向であるものと確信する」として民主党と正反対の解釈を出した。

事前投票率が最も高いのは全羅南道(チョンラナムド)の51.4%で、全羅北道(チョンラブクド)が48.6%、光州(クァンジュ)が48.3%と続いた。最も投票率が低かったのは京畿道(キョンギド)の33.7%で、済州道(チェジュド)が33.8%、大邱(テグ)が33.9%と相対的に投票率が低かった。

◇専門家ら「コロナ状況、大統領選挙の構図に影響」

専門家の間では新型コロナウイルス感染者急増が高い事前投票率に影響を与えたという反応が出てきた。徳成(トクソン)女子大学政治学科のチョ・ジンマン教授は「新型コロナの感染拡大で9日の本投票で投票できるか懸念する有権者が事前投票に集まった可能性がある」と分析した。

終盤まで薄氷の大統領選挙の構図が事前投票の熱気を高めたという分析もある。STIのイ・ジュンホ代表は「優劣が早くに判明した2017年の大統領選挙と昨年の補欠選挙とは違い、李候補と尹候補の接戦の中で両支持層が積極的に投票した可能性がある。特に一本化など選挙終盤に起きた大型政治イベントなどが無党派層の事前投票を誘導した面もあるだろう」と分析した。



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