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韓国政府、ロシア経済制裁に参加へ…エネルギー需給・成長率に影響も

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
韓国政府が米国のロシア経済制裁に参加することを決定し、半導体など主要輸出企業の被害が予想される。エネルギー需給への支障が長期化して物価上昇が続き、韓国の経済成長率が低下するという懸念もある。

洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は25日、関係長官会議を開き、輸出統制など米国のロシア経済制裁に参加することを決定したと明らかにした。

現在、米国が発表した輸出統制の内容は大きく3つある。まずロシア国防省を含む安保関連の取引先49件に対してすべての戦略物資輸出を制限する。また、軍事用として使用可能な電子(半導体)、コンピューター、情報通信、センサー・レーザー、航法・航空電子、海洋、航空宇宙など7分野・57品目と技術も追加で統制する。さらに特定米国産技術・ソフトウェアを活用した第3国の生産製品に対しても海外直接製品規則(FDPR=Foreign Direct Product)を適用し、ロシアに輸出する場合は米国の許可を要求する計画だ。


米国が発表した輸出統制方式にすべて参加する場合、半導体など一部の戦略品目は輸出に打撃を受けると予想される。ただ、ロシアは情報技術(IT)製品の製造国でないため、これら品目の輸入量は多くない。実際、昨年の韓国半導体の対ロシア輸出額は7400万ドル(885億ウォン、約85億円)と、半導体輸出全体の0.06%にすぎない。

問題はスマートフォンや自動車など一部の完成品消費財の輸出制限だ。原則的に米商務省が統制リスト(CCL)に載せていない一般消費財は輸出統制に含まれない。ただ、米国が米国産技術・ソフトウェアを活用した生産製品は第3国生産でも米国産と見なして輸出を制限できるという海外直接製品規制(FDPR)を今回の経済制裁に含めた。

したがって状況によって米国の技術を使用した製品も輸出できない可能性がある。例えば、米国の半導体技術で製造されたスマートフォンや自動車も、米国政府の決定しだいでは輸出が制限されるということだ。政府関係者は「米国が中国ファーウェイ(華為)に加えた経済制裁と似ている」とし「消費財品目がどこまで制限されるかはまだグレーゾーンであり、関連の議論が進んでこそ分かる」と話した。

韓国政府は非常タスクフォース(TF)を毎日開催し、ウクライナ事態の関連動向を点検することにした。また、ロシア制裁で被害が生じた輸出入企業のために必要なら最大2兆ウォン規模の緊急金融支援プログラムを用意する計画だ。エネルギー分野も輸入国を多角化し、輸入ラインを拡大する。また、国際社会の石油備蓄共同放出に参加するなど需給対応体系を稼働する方針だ。

一方、政府の韓国経済見通しは大々的な修正が避けられなくなった。企画財政部は昨年12月の「2022年経済展望」で、今年の消費者物価上昇率を2.2%、実質成長率を3.1%、経常黒字を800億ドルと予想した。韓国銀行(韓銀)は24日、「修正経済展望」で物価上昇率を3.1%と、従来の予測(2%)より1.1ポイント引き上げたが、成長率は従来と同じ3%を提示した。しかしこうした予測値の前提となる主要基礎変数が大きく動いている。

JPモルガンは「ウクライナ事態で国際原油価格が4-6月期に平均110ドル水準になる」とし「最高150ドルまで上がる可能性がある」と予想した。現代経済研究院によると、1バレルあたりの国際原油価格が年平均100ドルとなる場合、韓国の消費者物価上昇率は1.1ポイント上昇、経済成長率は0.3ポイント下落、経常収支は305億ドル減少するという。国際原油価格が100ドルに達すれば、企画財政部の今年成長率予測値3.1%より0.3ポイント低い2.8%に成長率が低下する可能性があるということだ。



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