北朝鮮問題をめぐる韓日米の連携のため、3カ国の外相と北核首席代表が会う。米ホノルルで10日(現地時間)に首席代表協議、12日の外相会談が行われる。北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射への対応のほか、非核化進展のための対北朝鮮接近法が議論される予定だ。
◆北ミサイル対応で韓日米外相が会談
異例にも連続で3カ国間の協議が行われるのは、北朝鮮が中距離弾道ミサイル(IRBM)を含む相次ぐミサイル発射で事実上モラトリアム(猶予措置約束)を破棄し、韓半島(朝鮮半島)安保の脅威が高まったという認識のためだ。特に任期末の文在寅(ムン・ジェイン)政権の立場では、過去5年間の韓半島平和プロセスの努力が水の泡になる危機を迎えた。
文政権内の「トップダウン」接近法に期待をかけたが、大統領選挙が1カ月後に迫り、南北首脳会談で絡んだ糸を解いて劇的な対話ムードを作るのも難しい状況だ。
文在寅大統領は10日、国内外の通信社の合同書面インタビューで「対話の意志があれば、対面であれ画像であれ形式は重要でない。北が望む形で(首脳会談を)することができる」としながらも「近づいた選挙の時期と選挙の結果が南北首脳会談を開くのに不適切な状況になるかもしれない」と話した。文大統領の意志は相変わらずだが、国内の政治的状況を勘案するしかない現実的な認識を表した発言だった。
◆北の相次ぐミサイル発射に「CVID」取り出した日米
平和プロセス再稼働に対する期待を捨てていない韓国とは違い、日米は北朝鮮への強硬対応基調を公式化した。北朝鮮の弾道ミサイル発射問題を議論するために招集された3回の国連安全保障理事会非公開会議の前後に米国は糾弾声明の発表を主導し、日本は安保理理事国でないにもかかわらずこれに積極的に参加した。4日に発表された声明には、北朝鮮弾道ミサイル発射に関連し「今回の不法行為を最も強力な用語で糾弾する」という内容が含まれた。今回の3カ国外相会談後の共同記者会見で、非核化目標に関連していかなる表現を使うかに関心が集まるのもこのためだ。
国際的に通用してきた北朝鮮非核化の表現はCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)だったが、北朝鮮はブッシュ米政権当時にCVIDという用語が初めて登場して以降「敗戦国に強要する屈辱的なものだ」として強い拒否感を表してきた。これに対し政府は2018年4・27板門店(パンムンジョム)宣言でCVIDでなくCD(完全な非核化)と表現した。
このような韓国の意を尊重して昨年5月の韓米首脳共同声明にもCVIDではなくCDが入った。昨年4月の日米首脳共同声明にもCDと表現され、菅義偉首相だけが記者会見で口頭でCVIDを確認した。
しかし最近、日米はまたCVIDに用語を統一している。先月20日に日米両国が発表した共同声明にCVIDがまた登場した。北朝鮮が極超音速ミサイルを発射した後の先月11日、日本と米国を含む6カ国が国連で糾弾声明を出したが、ここでもCVIDが目標だと確認した。
半面、北朝鮮の弾道ミサイル発射で国際社会が北朝鮮を糾弾する状況でも、韓国は批判声明に参加しないなど消極的な対応基調を続けている。特に先月リンダ・トーマスグリーンフィールド国連米国大使が主導した共同声明に韓国が参加しない背景について、外交部当局者は「対話再開のためのモメンタム維持の必要性」に言及した。
今回の3カ国外相会談後の共同記者会見は協議の結果を発表する席になるはずだが、ここでCVIDとCDのうちどの表現を使用するかによって、韓日米間の団結が強調されるか、隔たりが浮き彫りになるか、象徴的な場面になる可能性がある。
◆米国は沈黙、日本は反対…「終戦宣言」の運命は
終戦宣言も3カ国間の意見一致が容易でない懸案だ。韓国は韓日米外相会談を終戦宣言進展の機会に活用しようとする雰囲気が強い。文大統領は10日、「わが政府の任期内に終戦宣言を実現するというのは過度な欲かもしれない」としながらも「少なくとも終戦宣言が可能な環境を成熟させて次の政権に譲り渡したい」という意向を明らかにした。また「(終戦宣言は)敵対関係の終息と共に相互信頼を増進し、非核化と平和の制度化に進むための過程であり、有用性がある」と強調した。
特に「韓米が終戦宣言文案で意見が一致した」と述べた点は、ホノルルに向けて出発する鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官に3カ国外相会談で終戦宣言の議論を進展させるべきという事実上の訓令を出したものとみることができる。
これに関連し、文政権の「先に終戦宣言、後に非核化」構想自体がCVIDを強調する日米の態度と異なるという指摘もある。文大統領は意見の一致を強調したが、外交関係者の間では米国が韓米の隔たりを公式化せず韓国の意見を聞いただけで、実際には現段階で終戦宣言を推進することには懐疑的な意見を持っているという分析が多かった。
日本は終戦宣言に慎重な立場だ。終戦宣言をめぐる韓日間の立場の違いは昨年10月の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議で表れた。ASEANプラス3(韓日中)会議後の議長声明には通常「韓半島文案」が含まれ、これを通じて北朝鮮関連の内容を扱う。昨年の議長声明草案には「韓国の終戦宣言提案を歓迎する」という内容を入れる案が検討されたが、日本がこれに反対したため最終原本から抜けたという。日本は3カ国の北核首席協議でも終戦宣言は性急だとして反対の意見を繰り返し表出してきた。
韓国は今回の協議で終戦宣言を扱うことを希望するが、会議後に3カ国外相が終戦宣言にどれほど一致した立場を表明するかは未知数だ。
◆北ミサイル対応で韓日米外相が会談
異例にも連続で3カ国間の協議が行われるのは、北朝鮮が中距離弾道ミサイル(IRBM)を含む相次ぐミサイル発射で事実上モラトリアム(猶予措置約束)を破棄し、韓半島(朝鮮半島)安保の脅威が高まったという認識のためだ。特に任期末の文在寅(ムン・ジェイン)政権の立場では、過去5年間の韓半島平和プロセスの努力が水の泡になる危機を迎えた。
文政権内の「トップダウン」接近法に期待をかけたが、大統領選挙が1カ月後に迫り、南北首脳会談で絡んだ糸を解いて劇的な対話ムードを作るのも難しい状況だ。
文在寅大統領は10日、国内外の通信社の合同書面インタビューで「対話の意志があれば、対面であれ画像であれ形式は重要でない。北が望む形で(首脳会談を)することができる」としながらも「近づいた選挙の時期と選挙の結果が南北首脳会談を開くのに不適切な状況になるかもしれない」と話した。文大統領の意志は相変わらずだが、国内の政治的状況を勘案するしかない現実的な認識を表した発言だった。
◆北の相次ぐミサイル発射に「CVID」取り出した日米
平和プロセス再稼働に対する期待を捨てていない韓国とは違い、日米は北朝鮮への強硬対応基調を公式化した。北朝鮮の弾道ミサイル発射問題を議論するために招集された3回の国連安全保障理事会非公開会議の前後に米国は糾弾声明の発表を主導し、日本は安保理理事国でないにもかかわらずこれに積極的に参加した。4日に発表された声明には、北朝鮮弾道ミサイル発射に関連し「今回の不法行為を最も強力な用語で糾弾する」という内容が含まれた。今回の3カ国外相会談後の共同記者会見で、非核化目標に関連していかなる表現を使うかに関心が集まるのもこのためだ。
国際的に通用してきた北朝鮮非核化の表現はCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)だったが、北朝鮮はブッシュ米政権当時にCVIDという用語が初めて登場して以降「敗戦国に強要する屈辱的なものだ」として強い拒否感を表してきた。これに対し政府は2018年4・27板門店(パンムンジョム)宣言でCVIDでなくCD(完全な非核化)と表現した。
このような韓国の意を尊重して昨年5月の韓米首脳共同声明にもCVIDではなくCDが入った。昨年4月の日米首脳共同声明にもCDと表現され、菅義偉首相だけが記者会見で口頭でCVIDを確認した。
しかし最近、日米はまたCVIDに用語を統一している。先月20日に日米両国が発表した共同声明にCVIDがまた登場した。北朝鮮が極超音速ミサイルを発射した後の先月11日、日本と米国を含む6カ国が国連で糾弾声明を出したが、ここでもCVIDが目標だと確認した。
半面、北朝鮮の弾道ミサイル発射で国際社会が北朝鮮を糾弾する状況でも、韓国は批判声明に参加しないなど消極的な対応基調を続けている。特に先月リンダ・トーマスグリーンフィールド国連米国大使が主導した共同声明に韓国が参加しない背景について、外交部当局者は「対話再開のためのモメンタム維持の必要性」に言及した。
今回の3カ国外相会談後の共同記者会見は協議の結果を発表する席になるはずだが、ここでCVIDとCDのうちどの表現を使用するかによって、韓日米間の団結が強調されるか、隔たりが浮き彫りになるか、象徴的な場面になる可能性がある。
◆米国は沈黙、日本は反対…「終戦宣言」の運命は
終戦宣言も3カ国間の意見一致が容易でない懸案だ。韓国は韓日米外相会談を終戦宣言進展の機会に活用しようとする雰囲気が強い。文大統領は10日、「わが政府の任期内に終戦宣言を実現するというのは過度な欲かもしれない」としながらも「少なくとも終戦宣言が可能な環境を成熟させて次の政権に譲り渡したい」という意向を明らかにした。また「(終戦宣言は)敵対関係の終息と共に相互信頼を増進し、非核化と平和の制度化に進むための過程であり、有用性がある」と強調した。
特に「韓米が終戦宣言文案で意見が一致した」と述べた点は、ホノルルに向けて出発する鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官に3カ国外相会談で終戦宣言の議論を進展させるべきという事実上の訓令を出したものとみることができる。
これに関連し、文政権の「先に終戦宣言、後に非核化」構想自体がCVIDを強調する日米の態度と異なるという指摘もある。文大統領は意見の一致を強調したが、外交関係者の間では米国が韓米の隔たりを公式化せず韓国の意見を聞いただけで、実際には現段階で終戦宣言を推進することには懐疑的な意見を持っているという分析が多かった。
日本は終戦宣言に慎重な立場だ。終戦宣言をめぐる韓日間の立場の違いは昨年10月の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議で表れた。ASEANプラス3(韓日中)会議後の議長声明には通常「韓半島文案」が含まれ、これを通じて北朝鮮関連の内容を扱う。昨年の議長声明草案には「韓国の終戦宣言提案を歓迎する」という内容を入れる案が検討されたが、日本がこれに反対したため最終原本から抜けたという。日本は3カ国の北核首席協議でも終戦宣言は性急だとして反対の意見を繰り返し表出してきた。
韓国は今回の協議で終戦宣言を扱うことを希望するが、会議後に3カ国外相が終戦宣言にどれほど一致した立場を表明するかは未知数だ。
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