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国連「北朝鮮、モラトリアム破った」…文在寅政権の平和構想破産の危機

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

文在寅大統領は先月30日午前に青瓦台国家危機管理センターで北朝鮮の中距離弾道ミサイル発射と関連して国家安全保障会議(NSC)緊急全体会議を主宰した。[写真 青瓦台]

「今回のミサイル発射は北朝鮮が2018年に宣言したモラトリアム(核実験と大陸間弾道ミサイル試験発射猶予)の破棄であり、明白な安保理決議違反に該当する」。グテーレス国連事務総長は1日に配布した声明で、北朝鮮が先月30日に実施した火星12型中距離弾道ミサイル(IRBM)の試験発射をモラトリアム破棄と規定した。火星12型の射程距離は4500~5500キロメートルで、射程距離5500キロメートル以上のICBM発射に準ずる安保脅威を作ったという判断からだ。北朝鮮は2018年4月に労働党全員会議の決定で豊渓里(プンゲリ)核実験場廃棄とモラトリアムを宣言した。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の対処も強硬だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月30日に約1年ぶりとなる国家安全保障会議(NSC)緊急会議を主宰した。これに先立ち北朝鮮が相次いで弾道ミサイルを発射した際は徐薫(ソ・フン)青瓦台国家安保室長がNSC会議を主宰した。文大統領が主宰したNSC会議で北朝鮮のIRBM発射と関連して「糾弾する」という立場が出てきたのも以前と変わった点だ。◇北朝鮮、今年7回ミサイル…文在寅政権5年力込めた塔が崩れる北朝鮮は今年に入り合計7回ミサイルを発射し、このうち6回は国連安保理決議違反に該当する弾道ミサイルの発射だった。そのたびにNSCは緊急会議を開いたが、懸念と遺憾の表明だけ続いた。ただ北朝鮮のIRBM発射をモラトリアム破棄と規定したグテーレス事務総長の立場と違い、文大統領は「モラトリアム宣言破棄まで近付いたもの」としながら余地を残した。北朝鮮の試験発射がICBMに準ずる射程距離を持つミサイルであるだけに、その実体はIRBMという点でモラトリアム破棄に至ったものではないとみたのだ。しかし北朝鮮のIRBM発射は文大統領が任期中に力を入れてきた韓半島(朝鮮半島)平和プロセスを事実上原点に戻させる可能性が大きくなった。北朝鮮が今年に入り3~4日に1回ミサイルを発射し、先月19日に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が主宰した労働党中央委政治局会議ではモラトリアム破棄検討を決め 「2017年アゲイン」を懸念する声が高い。北朝鮮は2017年に核実験とともにミサイル発射だけで24回敢行した。こうした懸念が現実化すれば2018年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪をはじめ南北と米国の首脳が導出した4・27板門店(パンムンジョム)宣言、同年の米朝6・12シンガポール共同声明、9・19南北平壌(ピョンヤン)共同宣言などが事実上無力化される。板門店宣言の産物である開城(ケソン)共同連絡事務所は北朝鮮が2020年6月に爆破し、北朝鮮が平壌共同宣言で条件付きだが永久的廃棄を約束した寧辺(ヨンビョン)の核施設は再び稼働している。北朝鮮がモラトリアムを約束してこれまで守ってきたことが成果だと言えるが、それまで霧散する危機だ。文大統領は北朝鮮のモラトリアム破棄まで念頭に置き対応を議論するよう指示したが、事実韓国政府が取れる対応はこれといってない。米国主導で国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁をさらに強化する案が事実上唯一だが、これまで対北朝鮮制裁の緩和を主張してきた文在寅(ムン・ジェイン)政権の基調とは合わない。北朝鮮が核実験やICBM試験発射を強行するならば文在寅政権の対北朝鮮政策は「自己否定」で終わることになる可能性が大きい。韓国政府が北朝鮮のモラトリアム破棄を防ぐために米国などを相手にさらに積極的な北朝鮮との対話の必要性を説得する可能性もある。核実験と長距離ミサイル試験発射まで進まないよう北朝鮮に対話に出てくる「ニンジン」を提示すべきという論理だ。だがこれは「悪い行動には補償しない」という原則に外れるだけでなく、北朝鮮の安保脅威に対する対応基準を自ら引き下げる結果につながりかねない。米バイデン政権は北朝鮮の対応に原則論で一貫し対立局面が長期化している。米国が「北朝鮮の先制的な変化なくしてインセンティブ提供はない」という原則論を固守する状況では韓国も身動きの幅が制限されるほかない。北朝鮮をなだめるためのニンジンも現在では考えられない状況になった。バイデン政権は国連安保理を活用し北朝鮮に対する「ムチ」を準備する様相だ。米国は3日に国連安保理緊急会議招集を要請した。会議が開催されれば先月31日にプライス米国務省報道官が言及した「北朝鮮の責任を問うための別の措置」に対する具体的な議論が飛び交う見通しだ。

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