◆ついに登場した「糾弾」…それでも「挑発」には言及なく
「糾弾」への言及は相次ぐ北朝鮮のミサイル発射にも「懸念」「遺憾」「深い遺憾」「極めて遺憾」など、遺憾だけを繰り返してきたこれまでの立場と比べると一歩踏み込んではいる。だが、これさえも大統領が直接言及したわけではなく、NSC常任委員会が発表する形を取っていて、今回もやはり「挑発」への言及はなかった。
青瓦台が明らかにした文大統領の発言のうち、北朝鮮に対する直接的なメッセージは「北朝鮮は緊張造成と圧迫行為を中断し、韓米両国をはじめ国際社会からの対話提案に呼応するよう求める」程度だった。状況がここまで達しているのに、対北関与と対話を核心に置いた韓半島平和プロセスの精神を最後まで諦められない青瓦台の悩みがにじみ出ている部分だ。
だが、2018年4月27日の南北間板門店(パンムンジョム)宣言と同年6月12日の米朝間シンガポール共同声明、同年9月19日の南北間平壌(ピョンヤン)共同宣言などは北朝鮮のさまざまな挑発で事実上無力化されたも同然だ。
板門店宣言の産物だった開城(ケソン)共同連絡事務所は北朝鮮が2020年6月に爆破したほか、北朝鮮が平壌共同宣言で条件付きではあるが永久的廃棄を約束した寧辺(ヨンビョン)核施設は堂々と元通りになりつつある。シンガポール共同声明で明示された米朝間の新たな関係の樹立に対する約束も水泡に帰して久しい。
◆韓国・北朝鮮・米国首脳合意、すべて無力化
このような一連の過程で北朝鮮がモラトリアムを約束して今まで守ってきたことは成果といえば成果だったが、今やそれすらも白紙の危機に処しているといえる。韓国政府はこれまで数回にわたり「文政府になって韓半島平和プロセスを通じて韓半島の緊張が緩和し、平和が定着した」という点を成果として強調してきたが、このような自評も説得力を失うことになった。
文大統領は北朝鮮のモラトリアム破棄まで念頭に置いて対応を議論するよう指示したが、事実このような場合に政府が取れる対応策にこれといったものがないのも問題だ。米国の主導で国連安全保障理事会議の制裁をさらに強化することが事実上唯一の方案だが、これまで対北インセンティブで制裁緩和を繰り返し主張してきた文政府の基調とは合致しない。北朝鮮が核実験やICBM試験発射の状況に持っていけば、結局文政府の対北政策は「自己否定」で終わる可能性が高まった。
韓国政府が北朝鮮のモラトリアム破棄を阻止するために、米国などに対してさらに積極的に対北対話の必要性を説得する可能性もある。核実験と長距離ミサイル試験発射まで進まないように北朝鮮に対話に出てくる「ニンジン」を提示しなければならないという論理だ。だが、これは「悪い行動に見返りはない」という原則から外れるだけでなく、北朝鮮の安保脅威に対する対応基準を自ら低める結果にもつながる恐れがある。
文大統領ではなくNSCが「北ミサイル糾弾」…「挑発」への言及なし(1)
「糾弾」への言及は相次ぐ北朝鮮のミサイル発射にも「懸念」「遺憾」「深い遺憾」「極めて遺憾」など、遺憾だけを繰り返してきたこれまでの立場と比べると一歩踏み込んではいる。だが、これさえも大統領が直接言及したわけではなく、NSC常任委員会が発表する形を取っていて、今回もやはり「挑発」への言及はなかった。
青瓦台が明らかにした文大統領の発言のうち、北朝鮮に対する直接的なメッセージは「北朝鮮は緊張造成と圧迫行為を中断し、韓米両国をはじめ国際社会からの対話提案に呼応するよう求める」程度だった。状況がここまで達しているのに、対北関与と対話を核心に置いた韓半島平和プロセスの精神を最後まで諦められない青瓦台の悩みがにじみ出ている部分だ。
だが、2018年4月27日の南北間板門店(パンムンジョム)宣言と同年6月12日の米朝間シンガポール共同声明、同年9月19日の南北間平壌(ピョンヤン)共同宣言などは北朝鮮のさまざまな挑発で事実上無力化されたも同然だ。
板門店宣言の産物だった開城(ケソン)共同連絡事務所は北朝鮮が2020年6月に爆破したほか、北朝鮮が平壌共同宣言で条件付きではあるが永久的廃棄を約束した寧辺(ヨンビョン)核施設は堂々と元通りになりつつある。シンガポール共同声明で明示された米朝間の新たな関係の樹立に対する約束も水泡に帰して久しい。
◆韓国・北朝鮮・米国首脳合意、すべて無力化
このような一連の過程で北朝鮮がモラトリアムを約束して今まで守ってきたことは成果といえば成果だったが、今やそれすらも白紙の危機に処しているといえる。韓国政府はこれまで数回にわたり「文政府になって韓半島平和プロセスを通じて韓半島の緊張が緩和し、平和が定着した」という点を成果として強調してきたが、このような自評も説得力を失うことになった。
文大統領は北朝鮮のモラトリアム破棄まで念頭に置いて対応を議論するよう指示したが、事実このような場合に政府が取れる対応策にこれといったものがないのも問題だ。米国の主導で国連安全保障理事会議の制裁をさらに強化することが事実上唯一の方案だが、これまで対北インセンティブで制裁緩和を繰り返し主張してきた文政府の基調とは合致しない。北朝鮮が核実験やICBM試験発射の状況に持っていけば、結局文政府の対北政策は「自己否定」で終わる可能性が高まった。
韓国政府が北朝鮮のモラトリアム破棄を阻止するために、米国などに対してさらに積極的に対北対話の必要性を説得する可能性もある。核実験と長距離ミサイル試験発射まで進まないように北朝鮮に対話に出てくる「ニンジン」を提示しなければならないという論理だ。だが、これは「悪い行動に見返りはない」という原則から外れるだけでなく、北朝鮮の安保脅威に対する対応基準を自ら低める結果にもつながる恐れがある。
文大統領ではなくNSCが「北ミサイル糾弾」…「挑発」への言及なし(1)
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